大井のロゾヴァドリナはデビュー2戦目でジュニアグランプリに遠征して2着。地元南関東ではようやく今年6月に船橋で2勝目を挙げたが、再び盛岡の芝に遠征した3歳同士のオパールカップを快勝。勝ちタイムの1分44秒5は、古馬(3歳以上)によって争われるこのOROカップが1700メートルとなってからの過去8年の勝ちタイムと比較しても2番めに速いもの。というより、コースレコードにコンマ8秒と迫るもの。今回、初めての古馬との対戦となるが、3歳牝馬ゆえの53キロという軽量を生かせばチャンスは十分。
連覇を狙うのがシルクアーネスト。今シーズンは順調に使えず、これが3戦目。しかも前走水沢のダート戦から3カ月近くぶり。とはいえさすがに中央芝オープンの実績だけあって、盛岡の芝ではまだ底を見せていない。休み明けゆえ仕上がっているかどうかという不安はあるが、逆に8歳とはいえ使われていないぶんの消耗は少ないはず。
ウインバローラスは、オパールカップでは1番人気に支持されたもののロゾヴァドリナに2馬身半差をつけられて完敗の2着。2歳時にもJRAクローバー賞で接戦の3着があったように、この馬も芝のほうが力を発揮するようだ。東京ダービー5着という実力で、さらに芝での上積みがあれば、もう一度狙ってみる手はある。
オパールカップでは、ロゾヴァドリナ、ウインバローラスに続いて3着だったのがレジェンドロック。その後に古馬と対戦してのせきれい賞を制しての上積みは確かで、さらに地の利を考えれば逆転まで視野に入る。
昨年のオパールカップの覇者で、今年はシアンモア記念を制したライズラインが、このメンバーに入ってどこまでやれるか。
中央から大井に転じて1戦というインプレスウィナーも、中央時の芝の実績を考えれば、あっと言わせる場面はあるかもしれない。
◎13ロゾヴァドリナ
◯4シルクアーネスト
▲9ウインバローラス
△5レジェンドロック
△14ライズライン
△1インプレスウィナー
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昨年は1400メートルのB級馬によるS2重賞として組まれていた長月賞だが、今年は同じB級でも1750メートル戦。ちなみに今開催でB級1400メートル戦は翌27日のコスモス特別として組まれている。
カンスタントリーは、昨年12月の転入以来、16戦して連対を外したのがたった一度だけ。2走前の新涼賞では、B級上位クラス常連のテッドに3馬身差をつけて下し、前走もみじ特別は2着だったものの、勝ったミスタージャックはこのクラスでは力が違った。今回、ほかにこれといってこのクラスで好調という馬がほとんどいないだけに、ここはあっさりの可能性もありそう。
カンスタントリーを負かす可能性があるとすればウインサーガ。中央500万下から転入後勝ち星こそないものの、7戦して2着4回。1750メートル戦を中心に使われており、1400メートルが中心のカンスタントリーよりも距離適性的な面でアドバンテージはあるかも。
ホッカイドウ競馬では重賞も使われていたニュアージゲランには、転入2戦目での変わり身に期待。
ミッキーバルーンも中央500万下から転入2戦目。前走もみじ特別はウインサーガ(4着)にクビ差の5着で、格付的にも差はない。
◎4カンスタントリー
◯6ウインサーガ
▲1ニュアージゲラン
△7ミッキーバルーン
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2003年まで重賞として行われていた秋の鞍が、地方全国交流の3歳重賞として復活。南関東と兵庫から各2頭、金沢から1頭が遠征してきた。
バズーカは園田の3歳特別、東海ダービー、そしてMRO金賞と、一時的な移籍だったり遠征だったりで、場所を変えて3連勝。その後さらに遠征しての黒潮盃は7着だったが、出走馬のレベルを考えれば、勝ち馬から1秒2差の7着はむしろ健闘といえる。ここ2戦で手綱をとった吉原寛人騎手、木村健騎手はともに療養中で、今回は高知から赤岡修次騎手が呼ばれた。
対抗には、黒潮盃でバズーカに続く8着だったアロマベール。前走戸塚記念では逃げて直線一杯かと思いきや、勝ったミスアバンセが並びかけてくると食い下がり、3/4馬身差で2着。成長がうかがるだけに、この馬を頭にした馬券も買いたいところ。
浦和のウイズキッドは、前走古馬のB3・C1特別を逃げ切って9馬身差圧勝。1500メートルの勝ちタイム1分34秒6も、3歳馬としては優秀なもの。一発あるかもしれない。
ハナノパレードは、1番人気に支持された東海ダービーでは逃げたものの3コーナーから失速して最下位。1600メートル戦なら見直しが必要かも。
ミトノレオは4月に新緑賞を制したあとも重賞で善戦。ここ2戦、古馬A級に入って4着、3着という実力だけに、このメンバーでも見劣りはしない。
2連勝と調子を上げてきたデルマチハヤは初めての重賞でどこまでやれるか。
◎3バズーカ
○8アロマベール
▲9ウイズキッド
△2ハナノパレード
△1ミトノレオ
△10デルマチハヤ
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それにしてもリリーカップは激しいレースだった。直線は人気3頭の競り合いとなって、タイニーダンサーは振り切られる形での3着。とはいえ4着馬には5馬身差だから、やはり人気3頭の力が抜けていた。今回リリーカップ上位からの出走は、3着タイニーダンサーと5着サダムフジコ。ほかに2歳オープンクラスを勝った馬がいないというメンバーなら、やはりタイニーダンサーの力が抜けている。サウスヴィグラス産駒でもあり、初めての1600メートルが不安ではあるものの、地力の違いで押し切ってくれるだろう。
相手はジャストゥラヴ。リリーカップは4コーナーですでに圏外という感じだったが、その前走、赤黒の勇者賞(2歳オープン)は、オープンやウィナーズチャレンジ勝ち馬が何頭かいるという中での2着。リリーカップよりメンバーが軽くなって、巻き返してくると見る。
3番手にはフレッシュチャレンジを勝っただけのココモ。スタートダッシュよく飛び出して先頭に立つと、そのまま後続を寄せ付けずの逃げ切り圧勝。まだまだ奥がありそう。
近走で1500~1600メートルを使われているノーノーイエース、2歳オープンで2着があるモリデンサンバらは、この距離で力を発揮してきそう。
◎4タイニーダンサー
○12ジャストゥラヴ
▲10ココモ
△3ノーノーイエース
△7モリデンサンバ
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地元高知での出走は4月の二十四万石賞以来となるリワードレブロン。その二十四万石賞では、マウンテンダイヤをぴたりとマークしていたものの、3コーナー過ぎで先に抜けられてそのまま追いつけず3着と完敗。ただその後、オグリキャップ記念で昨年に続いての連覇を果たすなど、遠征で結果を残している。高知県知事賞を圧勝した力をあらたえて見せたいところ。
対するマウンテンダイヤは、二十四万石賞を含め、目下6戦連続連対。さらに、6着だった昨年の珊瑚冠賞以降の1年間では、馬券圏内を外したのはJpnIIIの黒船賞だけ。堅実ではあるが、取りこぼしも少なくない。
ミータローは、トレノ賞3着、建依別賞4着で、ともに勝ったエプソムアーロンからは1秒以内の差。3歳時は北海優駿を制し、水沢のダービーグランプリでも2着があったように、この距離でという可能性はある。
開催折り返しのA級戦からA-1特別と連勝のブラックバカラ、建依別賞は惨敗も、その前走で初挑戦のA-1特別を制したルタドールらがどこまでやれるか。
ただ▲以下が◎○の一角を崩すのは難しそうで、どちらかが崩れたときの可能性まで。
◎7リワードレブロン
○10マウンテンダイヤ
▲11ミータロー
△6ブラックバカラ
△1ルタドール
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