昨年、重賞3勝を含む6連勝で注目されたエーシンサルサは、今年も兵庫サマークイーン賞で連覇を果たし復活を思わせたが、摂津盃では11歳のダイナミックグロウに出し抜かれ、続く前走ではまさかの7着。サウスヴィグラス産駒のわりに1400メートルよりこの距離のほうが合うようだ。前走は4戦ぶりの1400メートル戦で、スタートから気合を入れて行き過ぎたというところはあった。今回、下原理騎手への乗替りということでも期待したい。
エーシンクリアーは、3月の佐賀・はがくれ大賞典のあとは勝ち切れないレースが続いているが、展開ひとつ。兵庫大賞典の2着も先着されたのはタガノジンガロで、そのクラスの馬がいない今回のメンバーなら十分チャンスはある。
勝ちきるまではどうかだが、人気がなければ馬券的におもしろそうなのがタッチデュール。相変わらず月に2~3走のベースで遠征を続けていて大きな着順も目立つが、それはダートグレードでのもの。今年出走した地方馬だけのレースをピックアップしてみると、10戦して3着が4回。重賞で常に勝ち負けという馬が上記2頭だけというメンバーなら上位争いも期待できる。
ヒシサブリナは前走の園田チャレンジカップを制したが、1700メートルは4戦してすべて掲示板外。とはいえ笠松1600メートルのくろゆり賞ではアップアンカーの2着があっただけに、まったくダメということでもなさそう。
金沢スプリントカップ3着のあと2連勝中の金沢のヒカルカミヒコーキ、摂津盃4着のあとの前走でA1特別初勝利を挙げたメイショウヨウコウは、ここにきて上昇気配。11歳で摂津盃を制したダイナミックグロウも侮れない。
絞りきれず11頭立てで7頭も印をつけてしまったが、それだけ可能性のある馬が多い混戦模様。
◎10エーシンサルサ
◯1エーシンクリアー
▲2タッチデュール
△7ヒシサブリナ
△6ヒカルカミヒコーキ
△3メイショウヨウコウ
△8ダイナミックグロウ
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タイニーダンサーは出世レースと言われる栄冠賞を制し、リリーカップこそモダンウーマンの3着に敗れたものの、距離が1600メートルに延びたフローラルカップで大差圧勝。まだまだ奥がありそうだ。中央デビューで北海道2歳優駿JpnIII・2着のホウザン、全日本2歳優駿JpnI・2着のブンブイチドウ、浦和・桜花賞を制したイチリュウなどが兄・姉にいて、2歳のこの時期の活躍が約束された血統といってもいい。函館2歳ステークスでも4着と好走したように芝にも対応できるスピードもあり、今回ダート1200メートルが舞台で父サウスヴィグラスならなお強調できる。
一方のモダンウーマンもサウスヴィグラス産駒。こちらは、今年の門別の2歳牝馬重賞ではもっともメンバーが充実したリリーカップを逃げ切った。半馬身差2着がマックスガーデンで、1馬身半差3着にしりぞけたのがタイニーダンサー。ここまで5戦3勝、2着2回。2度の敗戦で先着されたのは、タイニーダンサーとマックスガーデン。3頭の勝負はまだついていないといってもいいかもしれない。
中央勢4頭はいずれも1勝馬だが、ダートの新馬戦で中団から直線一気を決めたチェストケリリーが、地元道営勢にとっては怖い存在となりそう。右回り、ナイター、地方のダートなどに対応できるかどうか。
マックスガーデンは、2戦2勝のあとの重賞初挑戦がリリーカップでの2着。まだまだ実力を発揮するのはこれから。タイニーダンサーには先着しており、モダンウーマンに対しても再度の逆転の可能性もある。
中央のほかの3頭はいずれも芝しか使われていないので判断が難しいが、2戦目以降のレース内容では、ききょうステークスで勝ち馬から0秒6差(8着)というスズカプリズムの能力が高そう。あとは門別のダートに対応できるかどうか。
ダイアモンドノームは、デビューは遅かったもののここまで2戦2勝。初めての重賞挑戦がJpnIIIで、どこまでやれるか。
◎3タイニーダンサー
○12モダンウーマン
▲2チェストケリリー
△5マックスガーデン
△13スズカプリズム
△6ダイアモンドノーム
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笠松を舞台に兵庫からの遠征2頭が、まさに雌雄を決する一戦。
地方同士ではいまだ連対を外していないトーコーヴィーナスに期待する。3歳になって負けたのは、浦和・桜花賞での接戦の2着と、中央馬相手の関東オークスJpnII(7着)だけ。4カ月の休み明けで成長しているのかどうかも楽しみなところ。田中学騎手が療養中につき、大山真吾騎手がどんな手に出るのかも見どころ。
バズーカの成長ぶりには驚かされる。菊水賞5着まではあまり目立つ存在ではなかったが、一時的に名古屋に移籍して東海ダービーを制してからは、一躍注目の存在となった。大井の黒潮盃(7着)はともかく、名古屋の秋の鞍では大差圧勝。短期間にこれだけ充実する馬というのもめずらしい。
地元(所属は名古屋だが)東海勢の期待はコスモアルバトロス。秋の鞍ではバズーカから2秒5も離されての3着だったが、川西毅調教師だけに同じような負け方はしないはず。ただこれまでの勝ち星がすべて1400メートルで、さらなる距離延長がどうかという疑問はある。
金沢のアイナは、秋の鞍ではコスモアルバトロスにハナ差の4着。勝ち負けまではどうかだが、連下争いにはからんでくる。
スプリングウィンズは中央未勝利から転入後5戦4勝。3歳の条件戦だがまだ底を見せていない。とはいえ笠松1400メートルの走破タイムからすると、上位争いまでは相当なパワーアップがあれば、ということになる。
駿蹄賞での逃げ切り圧勝までは強かったハナノパレードだが、その後はさっぱり。復活が待たれるところ。
◎6トーコーヴィーナス
◯10バズーカ
▲7コスモアルバトロス
△5アイナ
△4スプリングウィンズ
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星雲賞で連勝が途切れ、エルムステークスGIIIでも残念ながら10着に敗れたウルトラカイザーだが、門別の1800メートルが舞台なら巻き返すと見る。いずれも大接戦だったコスモバルク記念、赤レンガ記念、星雲賞の上位との再戦だが、連覇の可能性大。
相手筆頭にはグランプリブラッド。2着のコスモバルク記念、3着の赤レンガ記念は、ともに勝ったウルトラカイザーにコンマ1秒差。そしてマイルの星雲賞を制した。展開ひとつで着順はどうにでも変わりそう。
新興勢力といえるのがビービーレジェンド。昨シーズンの最終戦、最下級条件から8連勝で、今回が重賞初挑戦。1800メートルの持ちタイム的には十分に通用する。
押し出される形での△がキタノイットウセイ。昨年末の東京大賞典遠征を除けば、昨年9月から門別ではすべて3着以内。赤レンガ記念、星雲賞も、やはり紙一重の決着。ここでもチャンスは十分。
さらに押し出されて、△2番手評価になってしまったのが3歳のオヤコダカ。星雲賞では1番人気に期待されるも4着で、そのレースぶりからは、上記古馬たちが相手だとやや分が悪い。ただ3歳だけに急激な成長があれば可能性がないわけでもない。
ニシノファイターは春のコスモバルク記念でやや離されての4着以来の重賞。マイペースの逃げに持ち込んでどこまで粘れるか。外枠に入ったが、11頭立ての10番枠ならそれほど不利にはならないだろう。
◎8ウルトラカイザー
○2グランプリブラッド
▲1ビービーレジェンド
△3キタノイットウセイ
△11オヤコダカ
△10ニシノファイター
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(延期にともなう再掲)
タービランスはここまで4戦3勝。負けたのは中央の芝だけ。前走中1週で臨んだウィナーズチャレンジは直線突き放しての完勝。3着のストレートアップはブリーダーズゴールドジュニアカップの勝ち馬で、4着のスティールキングは栄冠賞4着でブリーダーズゴールドジュニアカップ2着という実績馬たちを問題にせずということでは、期待を感じさせる勝利だった。今回、そのウィナーズチャレンジと比べて強敵といえるような相手はなく、ここはさらに大きな舞台へ向けてのステップになりそう。
スティールキングの前走は、道中外々をまわったコースロスに加え、直線では2着馬に前をカットされる不利があった。とはいえ、たとえそれらがなくてもタービランスに勝てたかどうか。今回はどこまで差を詰められるか。
ラプレシオーサも中央の芝では結果を残せなかったが、門別では2戦2勝。6月になるが、1700メートルのウィナーズチャレンジでは7馬身差の圧勝があり、さらに距離伸びても力を発揮しそう。
ジャーニーマンは、札幌芝のすずらん賞で勝ち馬から0.3秒差5着と好走。ただサウスヴィグラス産駒で、これまで1200メートル戦しか使っていないことから、距離延長でどうか。
ここまで6戦3勝で3着以内を一度も外していないモリデンルンバだが、2走前にはタービランスに2秒差をつけられており、どこまで詰めてこられるか。
1800メートル戦を制して2戦2勝のヴェルミオンは一気の相手強化でどこまでやれるか。
◎4タービランス
○3スティールキング
▲2ラプレシオーサ
△5ジャーニーマン
△7モリデンルンバ
△8ヴェルミオン
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