ホッコータルマエは、フェブラリーステークスGIが除外対象だったために佐賀記念にまわり、さすがに力の違いを見せつけた。ジャパンカップダートGIでの3着もあり、このメンバーでは負けるわけにはいかない。
ランフォルセが対抗の筆頭。昨年のダイオライト記念JpnII以来勝ち星がないが、そのダイオライト記念は、ハイペースの厳しい流れでワンダーアキュート、フリオーソらを競り落としてという強い内容。浦和記念JpnIIでも接戦の3着だったように、この距離でスタミナ勝負になれば力を発揮する。
エーシンモアオバーは、昨年末の名古屋グランプリJpnIIで念願の重賞初制覇。ただ接戦の相手がクラシカルノヴァで、相手や展開に恵まれたという面があった。
ダイシンオレンジは2年以上勝ち星から遠ざかり、その間、好走といえるのは昨年のこのレースでニホンピロアワーズの2着があるのみ。さすがに8歳で上積みは厳しい。
梅見月杯を圧勝していよいよ本格化かというサイモンロードだが、このメンバーに入ってどこまでやれるか。
ジャングルスマイルは2010年の白山大賞典JpnIIIで2着があるが、その後の同レースでは一昨年4着、昨年7着と、徐々に順位を落としている。全盛時の力を望むのは難しいかもしれない。
◎ホッコータルマエ
○ランフォルセ
▲エーシンモアオバー
△ダイシンオレンジ
△サイモンロード
△ジャングルスマイル
昨年のこのレースでは、ここまで4連勝中で断然人気だったスーニが4着に沈み、セイクリムズンがここから4連勝と快進撃を続けた。
昨年休養後の秋は今ひとつの成績だったセイクリムズンだが、前走フェブラリーステークスGIでは最低人気ながらそれほど差のない4着は明らかに復調気配。今回、鞍上が岩田騎手に戻り、得意の地方1400メートルの馬場なら、今年もここから快進撃だ。
ティアップワイルドは兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIを58.5キロで逃げ切り、スピードのあるところを見せた。セイクリムズンとは兵庫ゴールドトロフィーのときと同じ1キロ差。外目の枠に入っただけにおそらく今回は好位に控えることになりそうで、どんなレースを見せるか。
ラブミーチャンは、前走オッズパークグランプリに続いて福永祐一騎手。ときに惨敗もあるが、ダートグレードでは中央馬相手に常に善戦。とはいえ今回、中央馬との対戦では初めて背負う56キロはちょっと厳しいように思う。
スーニは昨年のこのレースで連勝が途切れて以来、またまた長いトンネルに入ってしまった。3カ月ぶりの休み明けでいきなり復活というのも考えにくい。
10歳になったダイショウジェットは、展開次第の面はあるものの、昨年のこのレースでも接戦の3着で、その後も南部杯、兵庫ゴールドトロフィーでともに2着と衰えを感じさせない。
地元勢では、兵庫ゴールドトロフィーで4着好走のコスモワッチミー、転入後2連勝のクイックリープらに、09年3着フサイチバルドルの再現という可能性も。
◎セイクリムズン
◯ティアップワイルド
▲ラブミーチャン
△スーニ
△ダイショウジェット
△コスモワッチミー
△クイックリープ
グランダム・ジャパン3歳シーズンがいよいよここから始まるが、地元牝馬ナンバー1のメイライトが前日の福山ダービーにまわって地元馬は2頭、登録のあった名古屋のピッチシフターが回避してやや寂しいメンバーになった。
中心は、重賞2勝を挙げているウォータープライド。前走ゴールドジュニアでは4着に敗れたが、それまでは3着を外さない堅実な成績。牝馬同士の重賞では2度の3着があるが、勝ったのはカツゲキドラマやピッチシフターなど全国区での活躍馬。グランダム・ジャパンの初戦とはいえ、メンバーに恵まれた。
ホクザンルージュは中央1戦(未勝利)のみで兵庫に移籍し3着のあと4連勝。園田クイーンセレクションでは勝ったピッチシフターから離されての3着、前走ゴールドジュニアではウォータープライドに続く5着だが、このメンバーに入ればチャンスはある。
地元勢ではフレアリングレーヌに期待がかかる。福山プリンセスカップではメイライトに1馬身差2着と見せ場をつくった。この馬のがんばりによってメイライトが全国区で通用するかどうかの判断材料にもなる。
高知のアラマサシャープ、北海道在籍時には重賞にも出走していたグレイスフルライフらにも一発の可能性はある。
◎ウォータープライド
○ホクザンルージュ
▲フレアリングレーヌ
△アラマサシャープ
△グレイスフルライフ
オープン馬は収得賞金でも別定重量の加増があり、オイドン780キロに、ニュータカラコマ770キロで、最軽量は牝馬のニシキウンカイ、マリンチャンスが710キロで、最大70キロもの重量差となった。
2週前のチャンピオンカップでは、若い5歳のブラックパール、フジダイビクトリーが2、3着と見せ場をつくった。今回も負担重量に恵まれたこの2頭から。
チャンピオンカップではフジダイビクトリーが障害を先頭で越え、いつ後続に交わされるかと思って見ていたが、混戦の3着に粘った。柏林賞では30キロ差でオイドンに勝利。定量の天馬賞では10秒ちょっと離されたものの2着と好走しているだけに、今回の負担重量なら勝機は十分だ。
チャンピオンカップでは最軽量を生かして2着に好走したブラックパールも、今回730キロなら引き続きチャンスはある。
オイドンもチャンピオンカップに出走予定だったが、鈴木恵介騎手が病気のため騎乗できなくなったことで回避。トップハンデでも世代最強の実力を見せたいところ。
ワールドピサは目下7連勝中と確実に力をつけている。4歳でもあなどれない存在だ。
最大70キロの差があれば、最軽量のニシキウンカイ、マリンチャンスにも好走の目はありそう。
◎フジダイビクトリー
◯ブラックパール
▲オイドン
△ワールドピサ
△ニシキウンカイ
△マリンチャンス
これまで5月に行われていた福山ダービーだが、3月24日が福山競馬の最終日ということで、この時期に繰り上げて行われることになった。
この福山ダービーの1着賞金が150万円で、翌日の若草賞が350万円。牝馬で最有力のメイライトなどは、本来であれば地元代表として若草賞のほうに出るべきであろうが、こちらのダービーのほうを狙ってきた。
地元で負けたのはヤングチャンピオンのみで、ここまで12勝を挙げているカイロスが断然という感じだが、父サウスヴィグラスということもあり、距離への不安が捨てきれない。対してイワミノキズナ、メイライトには距離の不安はなさそう。メイライトのほうは実際に、牝馬同士とはいえ同じ距離の福山プリンセスカップを勝っている。カイロスにとっては、メイライトがひとつ内の枠に入って競り合いとなり、3コーナーあたりからイワミノキズナがまくってきて差すというパターンはないだろうか。というわけで、実際にヤングチャンピオンでカイロスを負かしているイワミノキズナを中心にしてみたい。
おそらく3頭に人気が集中するだろうから、馬券の買い方は難しい。それでもイワミノキズナが頭の連単ならそこそこつくはず。今年ここまでは福山リーディングを佐原騎手にゆずっているが、大井への移籍が発表された昨年までの福山リーディング三村騎手が、ヤングチャンピオンに続いてあっと言わせる場面があるかどうか。
3頭以外は実績に劣るが、逃げて2連勝中のマサタケローズが力をつけている。
◎イワミノキズナ
◯カイロス
▲メイライト
△マサタケローズ