新春ペガサスカップ上位馬の争いと見る。
重賞はもう少しのところで勝てていないが、コスモカリヨンに出番が回ってきた。新春ペガサスカップは、人気薄のアイビスティが逃げ、それをマークしていったが、結局それをとらえることができず、うしろから来たウォータープライドにも交わされて3着。マイペースで先行できれば最後まで粘る力はある。
ホウライジェントルは、1番人気に支持された新春ペガサスカップは4コーナー手前で早々と失速しての4着。水が浮くほどの不良馬場が影響したかどうか。巻き返しのかかる一戦。
その新春ペガサスカップを制したのがウォータープライド。中団から徐々に位置取りを上げ、逃げ粘るアイビスティをとらえて1馬身半差をつけた。重賞2勝でデビュー以来3着を外したことがない安定した成績。とはいえ3着に負けた2戦はいずれも笠松。コースの相性を考えるとあまり強くは推せない。
兵庫のホクザンルージュは中央1戦のみで転入し、地方ではいずれも3着以内と安定した成績だが、重賞初挑戦となった園田クイーンセレクションは、勝ったピッチシフターが強かったとはいえ、かなり離されての3着。ピッチシフターがいないここなら上位争いもという可能性もあるが、初めての輸送競馬ゆえ△まで。
ゴールドブラザーは、道営から転入して3戦目の初勝利が6馬身差の圧勝。ここにきて力をつけた可能性もあり、距離延長でさらに力を発揮すれば上位争いまで。
◎コスモカリヨン
○ホウライジェントル
▲ウォータープライド
△ホクザンルージュ
△ゴールドブラザー
8月のレパードステークスGIII以来勝利がないものの、ホッコータルマエの実力が断然だ。なんといっても戦ってきた相手が違う。みやこステークスGIIIでは、ローマンレジェンド、ニホンピロアワーズという、のちのGI馬にクビ、クビ差の3着。ジャパンカップダートGIではローマンレジェンドに先着しての3着だった。相手関係を見た上で、ここは確実にタイトルを獲りに来たと見る。
エーシンモアオバーは、前走名古屋グランプリJpnIIが重賞初勝利。スローペースでトリップが掛かってしまい、途中からハナを譲る形となったが、一騎打ちとなったクラシカルノヴァには最後まで前に出ることを許さずコースレコードでの勝利。ゆったり流れる2000メートル戦だけにマイペースで逃げれられればそのまま逃げこむということも考えられるが、ホッコータルマエより2キロ重いというのはいかにも厳しい。
クリールパッションは2年以上勝ち星から遠ざかっているとはいえ、中央・地方問わずダート重賞でたびたび掲示板圏内を確保。今回、上記2頭以外の中央勢が大敗の多いメンバーだけに、馬券圏内の可能性も十分考えられる。
地方勢では高知から遠征のグランシュヴァリエ。前走、高知県知事賞は、地元メンバーだけのレースならやはりという大差圧勝を見せた。◎◯以外の中央勢は、近走の成績があまりパッしないだけに、馬券圏内も十分に狙える。
キングスエンブレムは、休み明けの名古屋グランプリJpnIIは10着惨敗だったが、そこを叩いての変わり身があるかどうか。
オースミイチバンは、名古屋グランプリJpnIIでは3着だったが、勝ったエーシンモアオバーからは1秒9も離された。今回も中央勢の何頭かが凡走したときに馬券圏内があるかどうか。
◎ホッコータルマエ
◯エーシンモアオバー
▲クリールパッション
△グランシュヴァリエ
△キングスエンブレム
△オースミイチバン
ダンツレパードは、九州産限定ではない阪神の新馬戦4着、未勝利戦3着と好走したあと、小倉の九州産馬限定の未勝利戦を好タイムで快勝。ダートは今回が初めてになるが、素質で押しきれるだろう。
カシノランナウェイは、九州産の新馬戦を勝ったあと、ひまわり賞で2着。その後500万下の平場と特別は惨敗だったが、さすがに一般の500万クラスではハードルが高かった。九州産限定に戻れば実力は上位。ただ大敗した2走前がダート戦だったのが気になるところ。
クラウンボースロンは、前走のトライアル・ノカイドウ特別が初勝利。それまでは5着が最高という成績だが、九州産限定ではない一般の未勝利戦で揉まれてきているだけに、このメンバーに入れば上位争いも可能だろう。
地元佐賀勢では、リトルチェリーが食い込めるかどうか。道営ではフレッシュチャレンジで2着だったものの、未勝利のまま佐賀に移籍。4戦目となった前走は5馬身差の圧勝。ここにきて力をつけている。
ここまで未勝利だがカシノサトラップは九州産限定の未勝利戦で2戦連続2着のあと、ひまわり賞で3着。2着カシノランナウェイからは1馬身半差だけに、力差はほとんどない。
キュウシュウソダチはトライアルのミヤマキリシマ特別が初勝利。それまでは6着が最高で、ひまわり賞でも8着だったが、その後阪神、京都、東京というJRAのメイン場の未勝利戦でレースを重ねてきた経験で上積みがあるかどうか。
◎ダンツレパード
◯カシノランナウェイ
▲クラウンボースロン
△リトルチェリー
△カシノサトラップ
△キュウシュソダチ
このメンバーなら高知のリワードアリオンが強そうだ。昨年夏に建依別賞を制し、以降、地方同士のレースで3着を外したのは1回だけ。前々走の久松城賞も、勝ったブレーヴキャンターには離されたものの、3着には3馬身差をつけた。昨年ダントツ福山リーディングの三村展久騎手を起用してきたことでも負けられない一戦だ。
立ち向かう地元勢の筆頭はダイワシークレット。前走マイル争覇は強力遠征勢が何頭かいたため6着だったが、笠松遠征を除けば福山で3着を外したのはそのマイル争覇のみ。福山ではマイル以上しか使われていないものの、大井時代は短距離を中心に使われていたので、むしろこの1250メートルは歓迎だろう。
ロッキーダイヤは、昨年7月の福山スプリントカップで、高知・シーアクロスの2着。近走は前々走の勝利以外はいまひとつの成績だが、昨年11月にはやはりこの距離のオープンで2着があるように、巻き返したいところ。
逆に距離に不安があるのはグラスヴィクター。前々走で2600メートルの福山大賞典を5番人気で制し、前走マイル争覇は9着惨敗。1250メートル線は約1年ぶりとなる。
クーヨシンは前走で約11カ月ぶりの勝利。古馬一線級が相手となると、まだちょっと荷が重い感じだが、今回はそうしたオープン級のメンバーが少ないだけに、上位に食い込む可能性も。
サバイヴアゲンは、昨年秋から3着を外さない成績を続けているが、まだ格付けはB級。高知でもB級までしか経験がない。このメンバーに入るとちょっと荷が重いが、勢いでどこまで。
◎リワードアリオン
◯ダイワシークレット
▲ロッキーダイヤ
△グラスヴィクター
△クーヨシン
△サバイヴアゲン
出走10頭中、前走球磨川賞組が8頭というメンバーで、斤量は変わらず、距離もほとんど同じなら、そこで他馬を寄せ付けず圧勝となったグランデスバルの連勝で間違いないだろう。中央未勝利からホッカイドウ競馬ではC級で1勝を挙げたのみだったが、佐賀に来て素質開花。あとはさらに上のクラスと戦ってどこまで行けるか。
その球磨川賞では、4馬身離された2着争いが4頭横一戦の大接戦だった。その4頭のうち出走してきた3頭はほとんど差がない。中でも大外から一番の伸びを見せたサイアーエフェクトを相手筆頭に。
2番人気で5着だったアティロンは、ちょっとうしろから大事に行き過ぎた。前々走までのように早めに前に取り付ければ勝ち馬に迫る場面まであるかもしれない。
対して勝ち馬を目標に好位からうまくレースを進めたのがリリー。結果は2着だったが、なんとか粘った感じだったので、今回は評価を落とす。
別路線組が2頭いるが、両馬とも12月16日の日向灘特別でアティロンに差をつけられての敗戦だったのでここでも厳しい。
◎グランデスバル
◯サイアーエフェクト
▲アティロン
△リリー