特別から重賞に格上げとなったこのレース。全馬が前走5着以下というメンバーで難解だ。
転入4戦目のスズヨシーズンを狙う。初戦の名物奥州はっとレースでは、最後方から3~4コーナーまくって直線突き抜ける強い勝ち方。しかしその後の赤松杯、あすなろ賞では追い込み不発で馬券にはからめず。1戦だけで判断するのは難しいが、短い距離で早めにまくっていく展開が合っているようだ。南関東では1800メートルでも勝っているものの、使われていたのはマイル以下が中心だった。
昨年のこのレースを制したのがヒカルジョディー。それ以降勝ち星から遠ざかっているのは気になるところだが、休養明けの名物奥州はっとレースで2着、赤松杯で3着と好走。前走あすなろ賞は差をつけられての7着だが、距離が原因と考えれば巻き返す可能性は高い。
10歳のスーパーワシントンは、前走シアンモア記念こそ5番人気で5着だったが、重賞では人気以上の着順での好走が目立つ穴馬的存在。マイル以下を中心に使われているだけに、この距離も問題ない。
赤松杯を8番人気で勝ったコンプリートだが、その前の名物奥州はっとレース、前走シアンモア記念での大敗が気になる。
1月のトウケイニセイ記念を8番人気で制したティムガッドだが、冬休み明けの3戦はいずれも大敗。巻き返しがあるのかどうか。
昨年のOROターフスプリントを制したライトマッスルは、ダートの短距離でどうだろう。
岩手のダートマイル以下の古馬重賞(ダートグレードは除く)は、昨秋以降波乱の決着ばかりで正直難しい。近走の成績や人気はあまり気にせず、何か好走する要素を持った馬5頭か6頭のボックスで高配当を狙うというのもおもしろいかもしれない。
◎6スズヨシーズン
◯4ヒカルジョディー
▲12スーパーワシントン
△10コンプリート
△3ティムガッド
△1ライトマッスル
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8月4日に行われる地方全国交流・せきれい賞の前哨戦で、今年から重賞格上げとなった。
芝1700メートルの盛駿会会長杯を勝ったメスナーが芝で連勝を狙う。中央では芝のマイル戦を中心に使われ、今シーズン開幕後に岩手に転入。A級一組戦、シアンモア記念と、ダートでは勝ち馬から離されての敗戦だったが、前走の芝で変わり身を見せた。課題は初距離だが、中央の芝と違ってゆったり流れる地方の長距離戦なら克服できるだろう。
盛駿会会長杯でメスナーに1馬身半差で2着だったのがコスモプランタン。中央では未勝利を脱出できなかったが、芝の1800~2400メートルを使われていた。距離適性で逆転の可能性も。
シルククレヴァーは大井から転入し、ダートで1、3、1着。特に前走のA級戦では、2着に6馬身差をつける圧勝だった。中央でデビューし2戦は芝を使われたが、適性がないと判断されたのか、それ以降はダートを使われ、未勝利のまま大井に移籍した。能力的にはこのメンバーなら通用しそうだが、あとは4年半ぶりに走る芝がどうか。
盛駿会会長杯で3着のアロマンシェスも今シーズン岩手に転入。準オープンで芝を走っていただけに、中央時代の格付けではメスナーやコスモプランタンよりも上。9歳だが能力発揮なら一発があるかもしれない。
リュウノヒーローは、昨年のせきれい賞で3着。前走盛駿会会長杯は7着だったが、勝ち馬からコンマ8秒差と、それほど離されてはいない。巻き返しがあるかどうか。
◎10メスナー
◯3コスモプランタン
▲9シルククレヴァー
△12アロマンシェス
△5リュウノヒーロー
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今年の東海地区の3歳戦線は、同じような相手でも勝ったり負けたりの混戦。前走東海クイーンカップではウォータープライドの2着に負けたものの、ピッチシフターから狙う。道営ではエーデルワイス賞JpnIIIで2着という活躍。普通なら南関東に移籍してもいいようなレベルの馬だが、名古屋への移籍はそれなりのタイトルを狙ってのものだろう。ウォータープライドの前走のじぎく賞では兵庫のユメノアトサキに敗れているが、ピッチシフターは1月の園田クイーンセレクションでそのユメノアトサキを負かしている。実力的に差はなく、ここを目標として力を発揮するはず。
エストレーモは、駿蹄賞ではゴールドブラザーに半馬身届かず2着に敗れたが、そのときは好スタートを切りながら下げて馬群に入れたり、後々を見据えての競馬だったように思われる。実際に続く前走では古馬A4の一般戦を快勝。本命対抗としたのは、ともに過去5年で東海ダービーを3勝している川西毅厩舎。昨年東海ダービーを制したマイネルセグメント、一昨年のアムロは、いずれも駿蹄賞7着からの巻き返し。今回も本番のダービーで巻き返してくるはずだ。
上記2頭を東海クイーンカップ、駿蹄賞で実際に負かしているウォータープライド、ゴールドブラザーも当然侮れない存在。
重賞で善戦を続けるホウライジェントルも連下争いにはからんでくる可能性は十分。
◎2ピッチシフター
○11エストレーモ
▲6ウォータープライド
△5ゴールドブラザー
△8ホウライジェントル
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交流の兵庫チャンピオンシップJpnIIは回避し、グランダム・ジャパン3歳シーズンののじぎく賞を制したユメノアトサキが、予定通り菊水賞に続いての2冠目を狙ってきた。菊水賞は、追走してきたイチノバースト以下を突き放しての完勝。のじぎく賞でもスローな逃げに持ち込み、名古屋のウォータープライドを半馬身差で振り切った。相手になりそうなのは2歳チャンピオンのエーシンクリアーのみ。
そのエーシンクリアーは、今季初戦となった2月7日のレースを勝ったあと剥離骨折が判明して戦線離脱。ただ骨折は軽微なものでここには間に合った。2歳時に1700メートルの園田ジュニアカップを5馬身差で圧勝しているだけに、距離にも不安がない。あとはどれだけ仕上がっているか。
上記2頭と未対戦なのがモズオーロラ。デビュー以降勝ち切れないレースが続いたが、ここに来て3連勝と力をつけてきた。さらなる上積みがあれば、木村健騎手だけに一発があるかもしれない。
イチノバーストは、エーシンクリアーには園田ジュニアカップで5+3/4馬身差の3着、ユメノアトサキには菊水賞で6馬身差の2着。勝負付けが済んでいる感じで、好走して連下争いまで。
中央未勝利から転入して3連勝中のサヴァイバルダンスには未知の魅力。
菊水賞3着のハルイチバンは、前走でモズオーロラにクビ差の2着。菊水賞ではユメノアトサキに1秒4差をつけられての3着だっただけに、どこまで巻き返せるか。
◎2ユメノアトサキ
◯5エーシンクリアー
▲9モズオーロラ
△4イチノバースト
△11サヴァイバルダンス
△1ハルイチバン
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ダービーウイークの3戦目。ここまで有力と思われていた馬の回避がそれぞれのレースであり、九州ダービー栄城賞はロマンチック、岩手ダービーダイヤモンドカップではロックハンドパワーとブリリアントロビン、そしてこの北海優駿はクラグオー。無事にレースを使い続けることがいかに難しいかということをあらためて感じさせられる。
前走の北海優駿トライアルで、2歳6月以来久々の勝利を挙げたミータローから。今シーズン初戦の北斗盃は出負けして後方からの苦しい展開となり、それでも勝ったシーギリヤガールを懸命に追って半馬身差で2着。やはり短距離でこそと思ったのだが、1700メートルのトライアルでは絶好のスタートからハナを奪うと、直線で後続を突き放す強いレースを見せた。折り合いに問題はなく、この距離でもこなせそう。
ライプメインは、2歳時は13戦して1勝のみだったが、3歳初戦の条件戦を6馬身差で圧勝すると、前走北海優駿トライアルでは4コーナーまでミータローについていき、最後は3馬身離されたものの2着を確保。2歳時より確実に力をつけていて、さらに上がり目もありそう。
トライアル3着のアルポケットは、デビュー戦以外はずっと1700か1800メートル戦を使われてきた。まだ1勝のみだが、そのトライアルが今シーズンの初戦で、ひと叩きした効果があればここでも上位を狙える。
ストロングサンデーは、2歳時は未勝利だったが、3歳のシーズン明けから2連勝。馬体重も2歳時より30キロほども増え、充実ぶりがうかがえる。
レオニダスは、2歳時は3戦1勝。明けて1700メートルの条件戦を制したのみだが、ここまですべて3着以内と堅実な成績。トライアルと比較するとタイム的に物足りないが、未知の魅力はある。
福山の重賞で2着があったフレアリングレーヌは、トライアル4着から巻き返しがあるかどうか。
◎11ミータロー
◯5ライプメイン
▲7アルポケット
△3ストロングサンデー
△10レオニダス
△8フレアリングレーヌ
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