09年に中央から移籍したデュナメスは、以降佐賀では31戦24勝、2着6回。重賞では昨年終盤に九州大賞典と中島記念でともに2着。そのときの勝ち馬メイホウホップ、ウルトラカイザーが不在の今回はタイトル奪取のチャンスが巡ってきたといっていいだろう。
フサイチオフトラは中央から転入初戦の前走を快勝。スタートからハナを奪うと、3コーナーから手が動きはじめ直線ではムチも入ったが、最後は余裕があった。九州オールカマーを勝ったレイズミーアップや、九州大賞典の覇者メイホウホップなどをまとめて負かしているだけに、ここでいきなりがあっても不思議はない。
プロフェッショナルも中央からの転入馬で、佐賀のオープンクラスで2、4着。地元馬同士の重賞なら上位を争える力はある。
荒尾から移籍したタニノウィンザーは、荒尾在籍時に佐賀の九州大賞典に挑戦してメイホウホップ、デュナメスに続く3着。荒尾時代得意としていた2000メートルなら引き続き力を発揮できそう。
1年以上勝ち星から遠ざかっているヘイアンレジェンドは、佐賀のオープンクラスでときに惨敗もあるが、好走もたびたび。馬券圏内に食い込む可能性も。
◎デュナメス
○フサイチオフトラ
▲プロフェッショナル
△タニノウィンザー
△ヘイアンレジェンド
エーシンユリシーズにとっては、まさに試金石となる一戦。中央1戦1勝のみで、ダートグレードを獲るべく兵庫に移籍。兵庫ジュニアグランプリJpnIIは3着だった。前走、園田ユースカップは7馬身差圧勝。今後が楽しみになるレースぶりだった。しかし陣営が心配しているのは距離。父サウスヴィグラス、母の父エイシンワシントンという典型的な短距離血統。今回が初めての1800メートル戦で、この距離をこなせるかどうかがひとつの見どころとなる。が、能力の違いでここも突破できるものと見る。
相手筆頭はルンタノチュー。1勝馬だが、中央に何度も挑戦し、特にダートでは500万特別で勝ち馬からコンマ2秒差という善戦が2度ある。地方のレースは昨年11月のゴールドウィング賞6着以来となるが、中央遠征で力をつけているはずだ。
マルチゴールドは、園田ユースカップでエーシンユリシーズの2着に、ゴールドジュニアは3着。ともに勝ち馬からは差をつけられているだけに巻き返したいところ。
ライデンリーダー記念を制したマイネルセグメントは、その後3歳1組特別を勝って、前走ゴールドジュニアは差のある4着。入着は期待できそうだが、勝ち負けまでは厳しい。
ディアヴィラージュは中央未勝利で名古屋に転入し、1勝のあとはなかなか結果が出なかったが、ここに来て3連勝と力をつけた。
新春ペガサスカップ2着のノゾミカイソクは、このメンバーに入ってどうか。
◎エーシンユリシーズ
○ルンタノチュー
▲マルチゴールド
△マイネルセグメント
△ディアヴィラージュ
△ノゾミカイソク
ここまで地元の世代重賞全勝のクーヨシンが不在となり、いよいよ他の馬たちに重賞タイトルのチャンスが巡ってきた。ここまで重賞3戦、いずれもクーヨシンの2着だったトールキングにとっては是が非でも勝ちたい一戦だろう。前走古馬B3特別で差のない3着なら、やはり実績的にも最上位。
福山プリンセスカップでクーヨシンを苦しめた2頭、カンピオーネロサとホッカイキコチャンにもチャンスは十分。その福山プリンセスカップは、逃げるカンピオーネロサに3コーナー過ぎでクーヨシンが並びかけ、さらにうしろからとらえに行ったのがホッカイキコチャンで、4コーナーでは3頭が並んだ。最後は自力に勝るクーヨシンが抜け出たが、2頭もよく食い下がった。着順的には3着だったが、3~4コーナーで一気に脚を使いながらもバテなかったホッカイキコチャンを上にとる。カンピオーネロサも、ここまでクーヨシンと対戦した重賞で3、5、4、2着と崩れていない。
アグリノキセキはここまで5勝と、出走メンバー中、勝ち星では最多。しかし一般戦では強いが、重賞になると今ひとつの成績。クーヨシンがいないここなら力を発揮するかもしれない。
ここに来て2連勝と力をつけたベネチアメンフィスは重賞初挑戦でどこまで迫れるか。
◎トールキング
◯ホッカイキコチャン
▲カンピオーネロサ
△アグリノキセキ
△ベネチアメンフィス
08年には軽ハンデのツジノコウフクに敗れたカネサブラックだが、その後はいずれもトップハンデで3連覇と圧倒的な強さを見せている。今年は50キロ差が5歳のファーストスターのみ、その次がキタノタイショウ、フクイズミの30キロ差だけに、カネサブラックの軸は堅いだろう。
相手筆頭には、今シーズンは狙い続けると決めたギンガリュウセイ。入澤騎手に替ってこれが4戦目。まだ勝ち星はないが、入澤騎手は今シーズン好調でリーディングの9位にまで食い込んでいる。その勢いにも期待したい。
今シーズン限りで引退が発表されているニシキダイジンとフクイズミにもいい走りを見せてもらいたいところ。この次はおそらくばんえい記念となるだけに、レースを見られるのは両馬ともあと2回だろうか。ただ当日はピンポイント予報で暴風雪が出ていて、あまり雪で馬場が軽くなるとフクイズミには厳しいかもしれない。
いずれにしても、このメンバーなら実績馬の力が抜けていると思う。
◎カネサブラック
◯ギンガリュウセイ
▲ニシキダイジン
△フクイズミ
兵庫から大挙4頭が遠征、笠松からの遠征もあり、迎える地元福山勢にとっては厳しいレースとなりそうだ。
キューティガビーの勢いが止まらない。中央未勝利から転入し、9カ月の休養をはさみながら14戦連続連対でA級まで出世してきた。重賞初挑戦となった昨年秋の兵庫クイーンカップでは1番人気に推されての2着。近走もA2からA1A2の特別で僅差ながら3連勝と好調。いよいよ重賞タイトルに手が届きそうだ。
笠松のマルヨシロワインは、上記兵庫クイーンカップで2着のキューティガビーからアタマ+アタマ差で4着と実力に差はない。そのほかの重賞でも常に善戦しており、この馬にとっても重賞初制覇の期待がかかる。
このレース連覇がかかるのがゴールドピアース。昨年もやはり兵庫、兵庫、笠松という決着で、兵庫・東海勢は層が厚い。とはいえ近走は1秒以上の差をつけられての敗戦が続いているだけに、昨年の勢いが取り戻せるかどうかがカギとなる。
コスモピクシーは、昨年8月に牡馬相手の園田チャレンジカップを勝った実力がある。
昨年グランダム・ジャパン3歳シーズンで優勝したマンボビーンも牝馬同士なら怖い存在。
福山勢では、前走マイル争覇で地元最先着のフレアリングマリーが上位に食い込めるかどうか。
◎キューティガビー
◯マルヨシロワイン
▲ゴールドピアース
△コスモピクシー
△マンボビーン
△フレアリングマリー