JRA勢では唯一重賞未勝利だが、トウショウカズンがスピードで押しきれると見る。人気はスーニだろうが、前走兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIでは、59.5キロという斤量もあってスタート後は後方に置かれた。対してトウショウカズンは今回別定56キロ。根岸ステークスGIIIでは好スタートから3番手に控え、ゴール前ではシルクフォーチュンに交わされたものの、その後フェブラリーステークスGIを制すテスタマッタを抑えて2着と好走。地方は初遠征だが、馬場さえこなせば他の中央馬との比較しても見劣りはしない。
スーニは一昨年のこのレースも59キロで制していて、前走兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIでも59.5キロで完勝という内容だった。目下4連勝中。どこまで連勝を伸ばすか。
セイクリムズンにとってダート1400メートルは得意の舞台。兵庫ゴールドトロフィーJpnIII(2着)は58キロでスーニと1.5キロ差だったものが、今回は57キロでスーニとは2キロ差となり、若干ではあるが有利になる。
昨年オーバルスプリントを勝って8歳にして重賞初制覇を果たしたダイショウジェット、芝の重賞勝ちにダートでもオープンを勝っているアイルラヴァゲイン、中央オープンの実績がある兵庫のエーシンエフダンズあたりが連下争いに加われるかどうか。
◎トウショウカズン
◯スーニ
▲セイクリムズン
△ダイショウジェット
△アイルラヴァゲイン
△エーシンエフダンズ
いよいよグランダム・ジャパン3歳シーズンが開幕。このグランダム・ジャパンのシリーズだが、古馬はメンバーがバラけることが多く、2歳シーズンはまだ遠征に積極的になれる時期でもなく、もっとも盛り上がるのはこの3歳シーズンのように思う。今回も西日本を中心に充実のメンバーが集まった。
中心は兵庫のメイレディ。重賞タイトルは兵庫若駒賞のひとつだけだが、重賞ではほかに2着3回、そして通算では2着が6回。決して勝ちきれないレースぶりというわけではなく、相手が悪かっただけ。アスカリーブルは南関東に移籍してユングフラウ賞(浦和)を制覇、ポアゾンブラックは3歳初戦となった14日の3歳特別戦を楽勝してデビューから4戦4勝と、いずれも全国区で注目される存在。これまで対戦してきた相手のレベルを考えれば、ここでは堂々の本命。
ガイヤクインは、花吹雪賞圧勝のあと飛燕賞では離れた3着に敗れたが、今年の佐賀の3歳はレベルが高い。先着されたエスワンプリンス、ダイリンウィークはともに牡馬で、全国でも勝負になりそうな逸材だ。牝馬同士のここなら勝負になる。
東海地区からは、12月のプリンセス特別上位馬が3頭そろって遠征してきた。ちなみにそこで1番人気に支持されながら4着に敗れたのがメイレディで、ここまでで連対を外したのはそのレースだけ。3着のキミニコイシテは、その後は東京2歳優駿牝馬8着、園田クイーンセレクション4着と、積極的に遠征して強い相手と対戦してきた経験を評価する。
地元筆頭は、もちろん重賞4勝のクーヨシンだが、園田クイーンセレクションでは好位3番手を進んで5着。地元の利があっても逆転まではどうか。
ハートランドスノーは、園田クイーンセレクションでメイレディにクビ差と迫る3着。マーメイドジャンプは、3歳になっての重賞では苦戦しているが、2歳時には重賞で2着2回、3着1回。巻き返しに期待。
◎メイレディ
◯ガイヤクイン
▲キミニコイシテ
△クーヨシン
△ハートランドスノー
△マーメイドジャンプ
上下50キロのハンデ差がついたが、牡馬では最軽量730キロのレットフジが恵まれた。昨年末のばんえいダービーは定量戦で2着。本レースの4歳馬によるトライアル白雪賞ではそれほど差のない3着で、先着されたオイドン(2着)とは20キロ差だったのが、今回は40キロもの差がついた。2走前の4歳選抜混合は天板に脚がかかったところで止まってしまい大敗だったが、それ以外はまずまずの好走続き。これまで重賞ではばんえいダービー2着のほかに3着も2回。ここは重賞初制覇のチャンス。
ホクショウバトルは、銀河賞を8番人気で勝利。重賞制覇はヤングチャンピオンシップ以来1年9カ月ぶりだった。定量の天馬賞で最下位だったのは、第2障害でヒザをついてしまいリズムが崩れたため。今回、トップハンデから20キロ軽い750キロなら、実績からも十分勝負になるはず。
タケノビジンは前走A2戦を勝って、最軽量720キロならチャンスは十分。
リキエイは、銀河賞、天馬賞でともに2着と、同世代同士なら重賞でも勝負になる。
連覇を狙うトレジャーハンターは、トップハンデ770キロは楽ではないが、ここ2戦は2着、2着と、昨年同様に好調で臨む一戦。連下の食い込みなら。
タカノテンリュウは近走さっぱりだが、ばんえい大賞典を勝っているように、今回のハンデ差なら上位も狙えるのではないか。
オイドンは、4歳でトップハンデ770キロははじめて経験する重量でもあり、いかにも厳しい。
◎レットフジ
◯ホクショウバトル
▲タケノビジン
△リキエイ
△トレジャーハンター
△タカノテンリュウ
福山と高知の交流ではどうしても高知勢の活躍が目立つが、今回はその中でもキングサラディンが中心。さすがに南関東B級で好勝負をしていただけあって、転入2戦目となった高知県知事賞を見事制覇。その後は3戦して残念ながら勝ち星が挙げられていないが、距離が短くなるほど着順を下げているように1800メートルの今回は巻き返す可能性十分。高知県知事賞も福山の岡田祥嗣騎手だったが、今回は地の利という面でもプラス。
昨年春には福永洋一記念を含め3連勝と勢いのあったイーグルビスティーだが、その後勝ち星はない。久松城賞は5着で、タンゴノセックからは離れたが、2着のマルハチゲティからはコンマ4秒差。赤岡騎手への乗替りに期待。
ステラパラダイスは1900メートルの珊瑚冠賞で2着の実績。A級で常に上位争いをしているだけに、ここで一発という可能性もある。
地元勢の期待は、福山大賞典でハナ差の接戦となったクラマテングとフレアリングマリーだろう。それにしてもフレアリングマリーは明け4歳の正月に、古馬の一線級相手によく食い下がった。
中央3勝から高知に転入したダイワプリベールは、前走のだるま夕日特別こそ惨敗だったが、転入初戦のA-2戦2着の内容からは、ここで上位争いに食い込んでもおかしくはない。
◎キングサラディン
○イーグルビスティー
▲ステラパラダイス
△クラマテング
△フレアリングマリー
△ダイワプリベール
2歳シーズン1冠目のナナカマド賞、そして2冠目のヤングチャンピオンシップと、ともに1着ブラックボス、2着ニシキエーカン、3着オメガグレートで、馬券圏内はまったく同じ決着。しかもヤングチャンピオンシップではトップハンデの2頭がワンツーだから、その時点ではこの2頭の力が抜けていた。とはいえ2歳の若駒ゆえ、その後の成長ぶりがカギとなりそうだが、実績3頭に6戦連続連対中のアサヒリュウセイを加えた4頭の争いだろう。
ここは安定感からいってもブラックボスによる史上初の2歳シーズン3冠達成が濃厚と見る。
ニシキエーカンは、重量を背負っていたことがあるにしてもここ2戦がイマイチな内容だけに狙いを下げる。代わって前走で昨年6月以来の勝ち星となったオメガグレートを2番手評価に。
3走前、ブラックボスに土をつけているアサヒリュウセイに期待してみたかったのだが10番枠に入ってしまった。3月5日まで2週、6日間の開催でフルゲート10頭立てになったのが19レースあったが、10番の馬は1着1回、3着1回と、馬券にからんだのはたった2頭。デビュー2年目の西将太騎手にとってはせっかくの有力馬も試練となりそうだ。
◎ブラックボス
○オメガグレート
▲ニシキエーカン
△アサヒリュウセイ