マルヨフェニックスの復活に期待したい。前走東海ゴールドカップはエイシンフレンチに3馬身突き放されての2着だったが、8カ月ぶりの休み明けに加え、直後のシンワコウジにつつかれ、その後ろからエイシンフレンチにマークされるという厳しい展開だった。明けて8歳になったが、万全の状態なら勝負になる。
スウィングダンスは、中央から再転入して9連勝中。前走名古屋記念は、3~4コーナー外から余裕の手ごたえでまくってきて堂々の勝ちっぷりだった。小山信行騎手はこれが重賞初制覇。奥様の宮下瞳さんとのお子さんが生まれるのも間もなくの予定で、ここを勝てば前祝いとなりそうだ。
エイシンフレンチも昨年中央から笠松に転入して、すでに重賞2勝。連対を外したのはJpnIIの浦和記念のみという成績だけに、引き続き東海地区の古馬戦線では頂点を狙う存在。
1月のガーネットオープンで、そのエイシンフレンチに土をつけたのがホウライエイブル。前走のクリスタルオープンでは5馬身差の圧勝。当然ここでも軽視はできない存在だ。
兵庫から遠征のレッドゾーンは、昨年3月の六甲盃で、マルヨフェニックスのレコード駆けに1馬身半差の2着。その後、5月の兵庫大賞典でアルドラゴンをしりぞけての勝利。夏以降にやや崩れたのが気になるが、実力的には互角の存在だ。
◎マルヨフェニックス
◯スウィングダンス
▲エイシンフレンチ
△ホウライエイブル
△レッドゾーン
九州三冠に向けて楽しみなメンバーが揃った。と、書いたところで、これまでは荒尾ダービーが一冠目だっただけに、その扱いはどうなるのだろう。とりあえず、九州ダービー栄城賞に向けて楽しみなメンバーが揃った。と書いておこう。
ここはガルホームにもう一度期待してみたい。九州ジュニアチャンピオンではダイリンウィークと一騎打ちの末、4馬身ちぎられての完敗だったが、年明け初戦の前走は古馬に交じってB2級1組戦を逃げ切り勝ち。2歳時よりパワーアップが期待できそうで、ここは雪辱を果たしたいところ。
そのダイリンウィークも負けてはいられない。九州ジュニアチャンピオンを勝ったあとは、2度の中央挑戦があり、特に前走くすのき賞では見せ場をつくっての6着。中央の厳しいメンバーにもまれた経験が生きるはず。
エスワンプリンスは、前走の筑紫野特選で大差圧勝。勝ちタイムの1分58秒4は、昨年の飛燕賞を勝ったヒシダイアナのタイムにコンマ3秒及ばないだけで、2010年第6回までの勝ちタイムとの比較ではいずれにも上回っている。このレースを勝てるだけの能力は十分に持っていると考えてよさそう。ただ上記2頭は中央挑戦や古馬とのレースを経験しえいるだけに、その経験値を考慮して3番手とした。もちろん前走の内容を考えればぶっちぎって勝つ可能性も十分に考えられる。
花吹雪賞で6馬身差圧勝のガイヤクインだが、九州ジュニアチャンピオンでは大きく離されての6着。ガルホーム、ダイリンウィークとはまだちょっと差がありそうで、上記3頭のどれかが凡走した時に馬券圏内に食い込む余地があるかどうか。
あとは北海道から転入して古馬とのレースしか経験していないリョウマグリンが、同世代同士なら一角崩しに食い込んでくる可能性も。
◎ガルホーム
○ダイリンウィーク
▲エスワンプリンス
△ガイヤクイン
△リョウマグリン
前走若駒賞組が4頭に、それ以外が3頭という7頭立て。若駒賞組は2、3着馬が不在で、やはり勝ったクーヨシンが断然。
興味は、別路線組で勝負になる馬がいるかどうかということだが、北海道未勝利から転入後4戦3勝2着1回というホッカイキコチャンに唯一可能性がありそう。前走1250メートル戦での逃げ切り圧勝1分22秒7(良馬場)は、なかなかの好タイム。1600メートルの経験が一度あるだけで、初めての1800メートルをこなせるかどうかで、クーヨシンにどこまで迫れるかということになるだろう。
3番手にはカンピオーネロサ。これまでの重賞3戦は、クーヨシンの3、5、4着と確実に上位入線。その3戦でいずれも2着だったトールキングが不在とあれば、ここはクーヨシンの対抗を張れる存在。
オブリラブは、同じく重賞3戦に出走して7、3、6着という成績。カンピオーネロサとの比較ではやや分が悪い。
ヤングチャンピオンで8着だったシゲノチコクは、その後3歳の一般戦で2、1着。力をつけていれば馬券圏内も。
◎クーヨシン
○ホッカイキコチャン
▲カンピオーネロサ
△オブリラブ
△シゲノチコク
重賞初挑戦だが、兵庫から遠征のトライはかなりの素質馬ではないだろうか。デビューからの2戦は勝ち馬から2秒以上の差をつけられての惨敗だったが、3戦目以降の成績は10戦4勝2着5回ときわめて安定した成績。なんといっても3走前と2走前の2着は、今年兵庫の三冠を狙おうかというポアゾンブラックとエーシンユリシーズにそれぞれ3馬身半、3馬身差で2着。この2頭を相手にこれだけ走れればこのメンバーなら十分勝負になる。それを証明したのが年明け初戦の前走1700メートル戦で、2着馬に4馬身差をつけての完勝だった。
年末のライデンリーダー記念を勝ったマイネルセグメントも期待十分。中央では3戦していずれも二桁着順だったが、名古屋に移籍してここまで6戦4勝2着2回。年明け初戦となった3歳特別も重馬場とはいえ好タイムで快勝。まだまだ可能性を感じさせる。
今年の東海地区のこの世代はまだまだ混戦なだけに、これも重賞初挑戦となるレッドフェアリーも期待できそうな1頭。2歳時は勝つときと負ける時がはっきりしていたが、明けて1月にいきなり3連勝と力をつけてきている。
兼六園ジュニアカップでは強い勝ち方を見せたアウヤンテプイは、その後11月にJRA認定戦を8馬身差圧勝。今回はそれ以来3か月ぶりの復帰戦となるのがどうか。
園田クイーンセレクションを6番人気で制したスズカウインダーも、印は△になってしまったが十分に勝ち負けまで。
マルチゴールドは園田ユースカップに遠征して2着。7馬身差をつけられたが、相手がエーシンユリシーズだけにこれはしかたない。笠松に戻ってあらためて力を示したい一戦となる。
◎トライ
○マイネルセグメント
▲レッドフェアリー
△アウヤンテプイ
△スズカウインダー
△マルチゴールド
10日に高知で行われた黒潮スプリンターズカップに続き、黒船賞JpnIIIのトライアルとして行われるこの重賞。昨年までは特別戦だったが、今年から重賞に格上げされた。
遠征は兵庫と高知から1頭ずつだが、兵庫のエーシンエフダンズが強力だ。JRA時代は芝だが1200メートルを中心に使われ、重賞でも2着があったスピード馬。2走前に笠松に遠征した白銀争覇は、兵庫のフィオーレハーバーとの一騎打ちを半馬身差で制して勝利。重賞勝ち馬が、ほかに高知のマルハチゲティと、道営時代のカゼノコウテイくらいしかいないメンバーなら実力は断然と見てよい。
相手には高知のマルハチゲティ。昨年夏には福山・金杯を勝利。その後も高知のA級で常に上位争い。地元の黒潮スプリンターズカップを使わず、わざわざここに照準を合わせてきたのは、勝機十分と見てのことだろう。
カゼノコウテイが道営で重賞を制したのは一昨年10月の瑞穂賞だが、昨年終盤にも瑞穂賞、道営記念をともに4着と好走。若い頃には短い距離を使われていたこともあるが、07年4月以降は、芝もダートも1600メートル以上のレースを使われてきただけに、距離には若干不安が残る。地元の意地を見せたいところ。
シルクプレストは、昨年の金杯でマルハチゲティにコンマ2秒差の2着。ここでも上位食い込みを狙う。
グラスヴィクターは、中央1勝から転入して8連勝。前走、重賞初挑戦となったマイル争覇はやや離されての5着。重賞クラスに入ると、ちょっと厳しいのかもしれない。
◎エーシンエフダンズ
◯マルハチゲティ
▲カゼノコウテイ
△シルクプレスト
△グラスヴィクター