ダートでは圧倒的な強さで勝ち続けるアスペクトが、道営勢相手でもこのメンバーなら無事に通過だろう。地元盛岡のダートでは常に2着に1秒以上の差をつけての圧勝続き。まだまだこのあたりのメンバーでは負けるわけにはいかないだろう。目指す舞台はまだまだ上だ。
道営勢で最上位は前走オープン勝ちのヘヴンズパワー。2番人気と期待された鎌倉記念では、すんなり先行しながら1コーナーを回るときに外に逸走してレースにならず。やはり初の左回りが原因だったか。今回の盛岡も左回りだが、川崎よりゆったり回れる盛岡でどんなレースを見せるか。
岩手のナンバーツーはエスプレッソだが、若駒賞でも知床賞でもアスペクトにちぎられた。アスペクト以外の岩手勢には負けないだろうが、道営勢との対戦でどうか。
グランデスボスケはオープン勝ちまでもう少しのところで2戦連続2着。初距離や初遠征など課題はあるが、克服できれば上位に食い込む力はありそう。
ドクトルコスモはなかなか勝利にとどかなかったものの、ここに来て2連勝。力をつけてきている。
カンタベリーナイトはアタックチャレンジに続いて2歳の条件戦も勝利。ただ1700メートル戦では2戦してともに惨敗だっただけに、この距離は微妙かもしれない。
◎アスペクト
○ヘヴンズパワー
▲エスプレッソ
△グランデスボスケ
△ドクトルコスモ
△カンタベリーナイト
2011年11月11日の第11レース。ならば11番で......と言いたくなるところだが、残念ながら笠松はフルゲートが10頭。ならば馬単の10→1、なのか?
10番......となるとタッチデュール。ゴールドウィング賞の予想では、タッチデュールを本命にしたものの、7番人気とえらく人気がないので、ちょっと無理やり過ぎたかなと焦ったのだが、アタマ、アタマ差という接戦の3着に来てくれたのでホッとした。今回はゴールドウィング賞よりやや落ちる感じのメンバーなだけに、あらためてタッチデュールから。連闘なのが気になるが、トウホクビジンをはじめとして連闘で使いながらも結果を出している厩舎なので、ここも勝負だろう。
では相手には1番のトミシノドラゴン......としたいところだが、さすがに未勝利を対抗にするには不安が。というわけでデビュー戦を圧勝し、出世レースの秋風ジュニアも制したピースキャンドル。園田プリンセスカップは逃げて7着に沈んだものの、勝ったアスカリーブルがその後大井に移籍して特別を勝利するなど、相手が強かった。前走の惨敗で人気を落とすようなら馬券的にもおもしろい。
セントウイナーは道営で一般の未勝利、アタックチャレンジと2勝。笠松転入後、中央に2度の挑戦があり、結果的には惨敗だが先行馬群についていくスピードは見せている。その間に出走した地元の2歳3組戦を勝っているだけに、ここでも可能性は十分。
1番のトミシノドラゴンは△の筆頭で。未勝利とはいえ、ここ2戦のJRA認定戦はほぼ勝ちに等しい内容での連続2着。母バハムートは、ミツアキタービンの近親として重賞戦線を賑わした。そのバハムートの母カネミボンバーといえば、現役時に水沢のダービーグランプリに遠征し、6番人気ながら2着に激走。そのときぼくはカネミボンバーを本命にしていて......とか個人的な話をはじめると長くなるのでやめておく。
前走、JRA認定戦で初勝利を挙げたキミニコイシテは徐々に力をつけてきているだけに、連下なら。
◎タッチデュール
◯ピースキャンドル
▲セントウイナー
△トミシノドラゴン
△キミニコイシテ
今年のホッカイドウ2歳勢では、ウィードパワーが栄冠賞とブリーダーズゴールドカップを含め3連勝で頭ひとつ抜けている感じだったが、川崎に遠征した鎌倉記念ではゲート内で待たされるなどして大きく出遅れレースにならず、ここは登録のみで回避となった。今年は重賞以外にもオープンで強い勝ち方を見せる馬が後半になって続々と出てきて、高いレベルでの混戦。
そんな中の1頭がイッシンドウタイ。前走サンライズカップでは、スタートでダッシュがつかず最後方を追走。4コーナー7番手という位置取りもラチ沿いに進路をとり、直線外に持ち出すと、先に抜け出していたゴールドメダルをゴール前でハナ差とらえた。まだまだこれからが楽しみになるレースぶりだ。
JRA勢ではオーブルチェフが抜けている。芝のデビュー戦は差のある6着も、その後ダートで2連勝。2着との着差は7馬身、5馬身と、いずれも完勝だ。JRA勢は、以前では2歳のこの時期にダートを使うような馬は芝よりもやや力落ちという印象があったが、最近ではダート路線が充実してきたこともあって、ダートに適性ありと見極めると、2歳の早い時期からダートを狙ってくる素質馬が目立ってきた。経験豊富な道営勢を素質で上回るかどうか。
シーキングブレーヴは、重賞で2着が3回。父シーキングザダイヤがGI・JpnIで2着9回という成績がありながらとうとうGI・JpnIを勝てなかったが、そうした勝ちきれないところも血統で受け継いでしまったのかどうか。ただ実力的には重賞勝ち馬と比較しても劣っていない。
ゴールドメダルは、ここまで4戦2勝、2着2回。前走サンライズカップは、直線半ばで先頭に立ち、イッシンドウタイとの叩き合いでハナ差屈したが、力的に差はない。
ゲンキは、JRA芝挑戦こそ惨敗だったが、地元では4戦2勝で3着以内を外していない。課題は距離延長。
ステルミナートは、ラベンダー賞で3位入線から繰り上がりの2着、コスモス賞でも勝ち馬からコンマ2秒差の4着と、芝でのスピード競馬にも対応している。今回は金沢から吉原寛人騎手が呼ばれて臨む一戦だ。
◎イッシンドウタイ
◯オーブルチェフ
▲シーキングブレーヴ
△ゴールドメダル
△ゲンキ
△ステルミナート
プラネットワールドが重賞2勝目を狙う。今年5月ごろからA級上位でも勝てる力をつけ、8月の建依別賞は1番人気にこたえての重賞初制覇。6月以降は1着か4着かというやや極端な成績だが、実力上位は間違いない。
ここ一番での勝負強さならイーグルビスティー。福永洋一記念を6番人気で制したのには驚いたが、その後も建依別賞2着、珊瑚冠賞3着と、すっかり重賞上位の常連。福永洋一記念が自身の重賞初制覇となった郷間勇太騎手は川崎へ戻ったが、今回はその川崎から藤江渉騎手が呼ばれた。鞍上が変っても勝負強さを見せられるかどうか。
サムデイシュアーは、福永洋一記念5着のあと地元高知のA級では常に上位争い。近走はダートグレードへの遠征が多いが、地元に戻ればチャンスはある。
リバティーフローは、中央3勝からの転入初戦でグランシュヴァリエに2馬身半差の2着。今回はあらためて高知での力試しとなる一戦。
黒潮菊花賞を勝ったリワードレブロンは、古馬との対戦はC3まで。3歳でさすがにいきなりこのクラスでは厳しとは思うが、高知で負けたのはまだ一度のみなだけに、古馬の一線級が相手でどこまでやれるか。
◎プラネットワールド
○イーグルビスティー
▲サムデイシュアー
△リバティーフロー
△リワードレブロン
この距離なら実績的にもクラマテングの独壇場だろう。今年も正月の福山大賞典を制し、福山桜花賞も勝った。西日本グランプリは9着惨敗だったが、ヒシウォーシイなど強い相手に積極的な競馬をしてのもので参考外。近走も1、2、1着と成績も安定しているだけに、まずこのメンバーなら崩れることはない。
クラマテングを負かすとすればヒルノラディアン。名古屋から4月に転入し、A級で11戦してそのうち3着を外したのは2戦のみ。クラマテングに先着した経験もある。西日本グランプリは参考外だが福山の1800メートルに限れば4戦2勝、2着2回と連対を外していない。距離は長いほうがいい可能性もある。
ストロングジョイスは、中央2勝から転入して1、2、2着。前走A1特別では、A級上位で上位争いをしているコロネットに1馬身差2着だった。重賞は初挑戦だが、あらためて福山での実力を見極めるレースとなりそうだ。
そのほかは、近走で差をつけられての敗戦や、格下の馬ばかりだが、09年の福山大賞典を制した実績からムサシボーを押さえに。
◎クラマテング
○ヒルノラディアン
▲ストロングジョイス
△ムサシボー