クラス別定の尾張名古屋杯は、B級やC級で連勝中で、さらに上のクラスでも活躍できそうな馬が台頭しやすいレース。前回、春のこのレースは、中央から転入後2、1、1着というゴールドマジンガーが制した。
今回はピクシーザダンスがそれ。中央からの転入初戦は2着だったものの、その後は5連勝でB級までクラスを上げてきた。さらに上まで行けそうで、今回の55キロは楽だろう。
相手筆頭はB1特別を連勝中のテーマミュージック。05年に金沢のイヌワシ賞を制し、昨年も重賞路線を使われていただけに、まだ上に行ける力はある。
もう1頭は、前走A3特別勝ちのルナアーケード。それに、中央からの転入初戦となるが、05年に笠松に在籍したときに3戦2勝という成績を残したエイシントップオーも人気がなければおもしろそうだ。
◎ピクシーザダンス
○テーマミュージック
▲ルナアーケード
△エイシントップオー
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高知県知事賞は、今年、建依別賞、珊瑚冠賞を制しているトサローラン、このレース連覇を狙うサンエムウルフ、惜しいところでなかなか重賞を勝てないマリスブラッシュ、ダートグレードに遠征して中央勢に揉まれているスペシャリスト、この4頭の争いだろう。
今回マリスブラッシュに騎乗する鷹野宏史騎手は県知事賞6勝、サンエムウルフに騎乗する西川敏弘騎手は5勝で、この2人の最多勝争いにも注目が集まる
鷹野騎手は、JRAの一次試験をパスしているだけに、高知県知事賞に乗るのはこれが最後になるかもしれない。
◎トサローラン
○サンエムウルフ
▲マリスブラッシュ
△スペシャリスト
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肥後の国グランプリは、今シーズンのファン選抜大阿蘇大賞典を制したケイウンヘイロー、九州記念を制したノースダンシングが、前日のオープンにまわってしまい、グランプリというにはちょっと寂しいメンバー構成になった。
今シーズンは重賞タイトルに恵まれないが、A級特別を6勝しているテイエムデウス、佐賀から戻ってきたナムラハンニバルの2頭の実績馬が中心になるだろう。
中央から転入後6戦して勝ち星には恵まれていないものの、いずれも掲示板を確保しているエランセ、昨年2着のツルギデンカも争覇権。
◎テイエムデウス
○ナムラハンニバル
▲エランセ
△ツルギデンカ
桐花賞は、テンショウボスがどういう勝ち方をして連勝を伸ばすかを見るレースになった。昨年3歳時はイマイチくん的な存在だったが、今年後半は岩手古馬頂点の座を確固たるものにした。ただ、中央馬が相手だとまだまだ力不足。岩手といえば、メイセイオペラやトーホウエンペラーなどの活躍が記憶に新しいだけに、その域に近づくには来年、さらなる成長が必要ということになるだろう。
楽しみなのは3歳馬ハルサンヒコの存在だ。ペースを握った北上川大賞典では、最後まで粘ってテンショウボスを苦しめ、半馬身差の2着。おじがトウケイニセイの連勝記録をストップしたハルサンヒコーだけに、今風にいえばこの馬には「KY」的な素質がある。ダービーグランプリではその片鱗を見せ、断然人気の2強をまとめて差し切った。今回の桐花賞では、テンショウボスを負かして神髄の「KY」になるのではないかとちょっとだけ期待している。
◎テンショウボス
○ハルサンヒコ
馬券は2頭の馬単表裏同額で。表が来たらトリガミを覚悟する。
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東海ゴールドカップは、重賞勝ち馬がティアマットと、中央時代にタイトルがあるラントゥザフリーズの2頭で、これが重賞初挑戦という馬も何頭かいるという、ちょっと寂しいメンバー構成になった。
古豪ミツアキタービンと、大井の黒潮盃を制したマルヨフェニックスが、どうやら1月3日の川崎・報知オールスターカップに遠征するらしいからなのだが。
かつて東海ゴールドカップといえば、東海地区の一線級が出走する重厚な感じのレースだったのだが、最近はそういう印象にはちょっと遠い。ダートグレードだけでなく地方間での交流レースも増え、興味深いレースが多くなった反面、地区限定重賞にはメンバーが揃わないという悩みが出てきている。特に東海地区は、有力厩舎が他地区に遠征することが多く、その傾向が強い。ただ地方同士の交流が進み、垣根が低くなっていくなかでは仕方のないことだと思うのだが。
そんなわけで中心はやはり実績のあるティアマット。成績にはややムラがあるが、このメンバーが相手なら負けられないところだろう。
相手はセイウンドリーム。オータムカップではティアマットに7馬身ちぎられての2着だったが、10月12日の東海クラウンでは逆転した。今回は斤量にも恵まれたため、再度ティアマットを負かす可能性もある。
近走勝ち切れないレースが続いているが、昨年2着のエイシンダイオーも連下なら。
◎ティアマット
○セイウンドリーム
▲エイシンダイオー
大晦日イブ恒例の2歳重賞、ライデンリーダー記念も11回目を迎えた。あのラインデンリーダーが引退してからもうそんなにたったのかと思う。
ジュニアクラウンを圧勝して兵庫ジュニアグランプリJpnIIでも4着と健闘したチェイリュイがいないのは残念。どこか別のところに目標があるのだろうか。それとも休養中なのだろうか。
ここはメンバー中唯一の重賞勝ち馬、カキツバタフェローから。サラ・プリンセス特別は6番人気での勝利だったが、前走2歳1組戦は貫禄の差し切り勝ち。多くが1600メートルは初経験となるが、笠松1400メートルの持ちタイムは、チェイリュイがいないここでは抜けている。
ほかに重賞好走馬はカキツバタクイーンくらいのももので、目立った実績馬がいない。それならば、レベルの高い北海道からの移籍組が狙い目だろう。
北海道では4月のJRA認定戦を勝ったのみだが、移籍初戦となった名古屋の2歳1組戦を4馬身差で圧勝したアイファーダイオーが相手筆頭。
秋以降力をつけ前走JRA認定戦勝ちのオムネテンプス、もう1頭の北海道からの移籍組ゴールドコインにも可能性はありそうだ。
移籍組との力関係がわからないため、オッズを見てボックスで。
◎カキツバタフェロー
○アイファーダイオー
▲オムネテンプス
△ゴールドコイン
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園田ジュニアカップは、おそらく断然人気になるのだろうが、アルアルアルの相手探しで間違いないだろう。3連勝で臨んだ兵庫ジュニアグランプリJpnIIは、中央勢を相手に果敢にハナを切り、勝ったディアヤマトから0.6秒差の3着に粘った。この時は地元にもかかわらず6番人気という評価で、その印象以上に力を持っていたということだろう。
デビューから3連勝のパセティックシーンは、3戦ともに好位や中団からの差し切り。父はマイネルラヴだが、母の父がホリスキーだけに、レースぶりからも距離が伸びてさらに力を発揮しそうだ。
今回と同じ1700メートルの若駒賞を勝ったソノマンマ、デビューから6戦4勝2着2回のダートチープなどもこれからの成長が期待できそうだ。
アルアルアルからの流しだが、オッズを見て配分を決めたい。
◎アルアルアル
○パセティックシーン
▲ソノマンマ
△ダートチープ
兵庫ゴールドトロフィーは過去6回、地方馬が連対したのは第1回に2着したブラウンシャトレーのみで、以降はすべて中央馬のワンツーなのだが、1、2番人気での決着は一度もなく、予想はなかなか一筋縄ではいかない。
今年からはハンデ戦となり、馬券的にはさらにおもしろくなった。地方でのダートグレードとしては、船橋のクイーン賞、佐賀のサマーチャンピオンに続く3つ目のハンデ戦で、地方のJpnIIIではもっとハンデ戦が増えていいと思う。
今回、牝馬のメイショウバトラーをプラス2キロで考えれば、中央馬はすべて59キロ以上。これに対し地方勢はJpnIIIを勝っているキングスゾーンの56キロがもっとも重く、そのハンデ差を考えれば馬券の対象になりそうな馬がたくさんいる。
たとえばキングスゾーンは、5月のさきたま杯JpnIIIでは勝ったメイショウバトラーより1キロ重くてアタマ差の2着。それが今回はキングスゾーンのほうが1キロ軽くなった。同じくさきたま杯では、2キロ重いアグネスジェダイとリミットレスビッドに先着していて、今回はそれぞれ3キロ、3.5キロの差がついた。キングスゾーンにとって今回のハンデはかなり有利といえそうだ。
ベストタイザンは昨年のこのレースに出走していて、勝ったリミットレスビッドとは2キロ差で0.5秒差の4着。それが今回のハンデ差は5.5キロに広がった。
北海道のアドミラルサンダーはJBCスプリントに出走して着順こそ9着だったものの、勝ったフジノウェーブとは1秒差だった。定量で2着プリサイスマシーン、3着アグネスジェダイ、4着リミットレスビッドとは同斤量だったものが、今回は6キロ以上ものハンデをもらった。
この地方馬3頭は十分に出番があると思うのだがどうだろう。
逆に、冬があまりよくないメイショウバトラー、1400メートルではちょっと長い感じがあるアグネスジェダイはいらないと思う。
◎キングスゾーン
○ベストタイザン
▲リミットレスビッド
△プリサイスマシーン
△アドミラルサンダー
△ゴールデンキャスト
二冠目のばんえい菊花賞に続いて定量で行われるばんえいダービーは、出走馬10頭中、9頭が菊花賞出走馬というメンバー構成。
そのばんえい菊花賞はシベチャタイガー、アローファイターの一騎打ち。今回もこの2頭が有力だが、今回狙ってみたいのが、その後に調子を上げてきたのがニシキガール。前走ばんえいオークスでは、ばんえい菊花賞で先着されていたエリザベスライデン、プリンセスモモを問題にせず完勝。食い込むならこの馬だろう。
本命は菊花賞でアローファイターを差し切ったシベチャタイガーだが、ニシキガールからも流す。
唯一ばんえい菊花賞に出走していなかったエビスオニワカは、前走は7着に敗れているものの、そこまでは4連勝で12戦連続連対。未知の魅力で狙ってみる手はある。
◎シベチャタイガー
○ニシキガール
▲アローファイター
△エビスオニワカ
△ミサキスペシャル
△プリンセスモモ
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ファン投票の中島記念は、11月18日の九州大賞典の上位4着までが顔を揃え再戦模様。
その九州大賞典まで8連勝のワンパクメロが今回55キロで出走できるのは有利。九州大賞典で2馬身差2着だったザオリンポスマンが今回は57キロとなるだけに、さらに差は開くと考えていいだろう。
中心はワンパクメロだが、2連勝中で、これが重賞初挑戦となるコスモラングザームが一気に台頭する可能性もある。3走前にはワンパクメロの2馬身差2着があり、そのときは同斤量だったものが、今回鞍上が減量の竹吉徹騎手とはいえ3キロ差になることを考えれば逆転もあるかもしれない。前走では、ロータスクラウン賞を勝って好調の3歳馬ギオンパワーを2馬身半差で斥けている。
九州大賞典2着のザオリンポスマンも当然上位争いで、同3着のタイキヘリオス、唯一の3歳馬ギオンパワーなども争覇圏。
ワンパクメロとコスモラングザームの馬連複か馬単の表裏を厚く買う。
◎ワンパクメロ
○コスモラングザーム
▲ザオリンポスマン
△タイキヘリオス
△ギオンパワー