桐花賞は、テンショウボスがどういう勝ち方をして連勝を伸ばすかを見るレースになった。昨年3歳時はイマイチくん的な存在だったが、今年後半は岩手古馬頂点の座を確固たるものにした。ただ、中央馬が相手だとまだまだ力不足。岩手といえば、メイセイオペラやトーホウエンペラーなどの活躍が記憶に新しいだけに、その域に近づくには来年、さらなる成長が必要ということになるだろう。
楽しみなのは3歳馬ハルサンヒコの存在だ。ペースを握った北上川大賞典では、最後まで粘ってテンショウボスを苦しめ、半馬身差の2着。おじがトウケイニセイの連勝記録をストップしたハルサンヒコーだけに、今風にいえばこの馬には「KY」的な素質がある。ダービーグランプリではその片鱗を見せ、断然人気の2強をまとめて差し切った。今回の桐花賞では、テンショウボスを負かして神髄の「KY」になるのではないかとちょっとだけ期待している。
◎テンショウボス
○ハルサンヒコ
馬券は2頭の馬単表裏同額で。表が来たらトリガミを覚悟する。
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東海ゴールドカップは、重賞勝ち馬がティアマットと、中央時代にタイトルがあるラントゥザフリーズの2頭で、これが重賞初挑戦という馬も何頭かいるという、ちょっと寂しいメンバー構成になった。
古豪ミツアキタービンと、大井の黒潮盃を制したマルヨフェニックスが、どうやら1月3日の川崎・報知オールスターカップに遠征するらしいからなのだが。
かつて東海ゴールドカップといえば、東海地区の一線級が出走する重厚な感じのレースだったのだが、最近はそういう印象にはちょっと遠い。ダートグレードだけでなく地方間での交流レースも増え、興味深いレースが多くなった反面、地区限定重賞にはメンバーが揃わないという悩みが出てきている。特に東海地区は、有力厩舎が他地区に遠征することが多く、その傾向が強い。ただ地方同士の交流が進み、垣根が低くなっていくなかでは仕方のないことだと思うのだが。
そんなわけで中心はやはり実績のあるティアマット。成績にはややムラがあるが、このメンバーが相手なら負けられないところだろう。
相手はセイウンドリーム。オータムカップではティアマットに7馬身ちぎられての2着だったが、10月12日の東海クラウンでは逆転した。今回は斤量にも恵まれたため、再度ティアマットを負かす可能性もある。
近走勝ち切れないレースが続いているが、昨年2着のエイシンダイオーも連下なら。
◎ティアマット
○セイウンドリーム
▲エイシンダイオー