6日(日)メインは「第6回早池峰スーパースプリント」(水沢850m)。前身は1975年に創設された特別・早池峰賞。旧盛岡1100mを舞台に年に1回、オープン馬によるスプリント戦は電撃の5・5ハロン戦と言われ、好評を博した。
その発展形態が、OROパーク完成とともにスタートしたJpnIII・クラスターカップ。ダートグレード短距離路線の一環に組み込まれ、現在に至っている。
一方、早池峰賞は盛岡ダート1200m、水沢1400mで行われた時期があったが、2015年をもって終了。新たに早池峰スーパースプリントを創設。距離も盛岡ダート1000mへ短縮された。
今年は開催日程の変更などにより水沢850mが舞台。焦点は開催地が替わってもコンサートドーレが2連覇を達成するか。盛岡ダート1000mに続いて水沢850mレコードを更新するか―に尽きる。
コンサートドーレは北海道3戦1勝から2歳10月に岩手入り。2着1回3着2回が最高で南関東(一度JRA入り)へ移籍して素質が開花。サウスヴィグラス産駒によくあることだが、若い頃は体が固まっていないため遅咲きタイプも少なくない。7勝をあげてB1まで出世した。
岩手再転入は昨年4月。初戦の水沢850mを7馬身差で圧勝し、続いて早池峰SSへ駒を進め、2着ミラクルダマスクに0秒2差をつけて完勝。サインズストームが前年マークした58秒4を更新。58秒2のレコードを樹立した。その後、2戦2着から高知へトレード。再転入直前のB級・1300mを快勝し、水沢850m戦を連勝。現在、3連勝をマークしている。
今回、当面のライバルと目されていたスティンライクビー、サーティグランドが出走を見送り。コンサートドーレはほぼ死角なしの大本命となった。
シャドウパーティーは中央、南関東を経て9歳時に転入。中央5勝を芝1800m~芝2200mでマークし、狙いは中距離芝だったが、本領を発揮したのは芝1000m。準重賞・ハーベストカップで3着を確保し、芝交流・OROターフスプリントへ名乗り。7番人気に甘んじたが、メンバー最速の上がりでごぼう抜き。鮮やかな直線一気を決め、9歳にして初重賞を手にした。
翌年にはハーベストカップを快勝してOROターフスプリント連覇を狙ったが、脚部不安のため自重。昨年はいつになく順調に使われ、栗駒賞4着、岩鷲賞3着からクラスターカップへも挑戦したが、8月の一戦後にリタイアを余儀なくされた。
7ヵ月の休養後、今年3月に戦列復帰を果たし、休み明け3戦目の前走・水沢850mでコンサートドーレの2着。これで本来の動きを取り戻したと判断していい。武器は芝ダートを問わず駆使する強烈な末脚。おそらく今回もメンバー最速の上がりを使ってくれるに違いない。
トゥーナノクターンは南関東3勝、笠松で1勝。転入戦は休み明けに加え、スタートで出遅れ。先手を奪うのに脚を使ったため8着に終わったが、1400mも長かった印象。
前走はひと叩きされた変わり身と距離短縮を味方に逃げ切り完勝。南関東の2勝を900mであげたのがダテではなかったことを証明した。注目してほしいのは走破タイム。同日のコンサートドーレの50秒6を上回る50秒5で快勝し、単純な時計比較でリード。大外が痛かったが、スンナリ逃げれれば再現まで。
キラットダイヤは中央2勝2着2回3着3回。すべてダート1000mでマークした快速派。初戦は1400m戦で2番手キープから3着なら上々の滑り出し。850mは未経験だが、距離短縮は望むところ。
ヴィグラスムーヴは中央未勝利から転入時、圧巻の9連勝。また南関東でも7連勝をマークした逸材。ここ2年は順調さを欠いて休み休みの実戦。前走も7ヵ月ぶりの実戦だったが、5着確保。550キロを超す大型馬で叩かれて良化確実。
リンシャンカイホウは中央芝1200m2勝。転入後は2戦とも着外だったが、馬場が締まれば反撃の余地がありそう。
◎⑦コンサートドーレ
〇①シャドウパーティー
▲⑩トゥーナノクターン
△④キラットダイヤ
△⑥ヴィグラスムーヴ
△⑧リンシャンカイホウ
<お奨めの1頭>
5R サンマルティン
元A級の格を前面に前回圧勝。6ヵ月半ぶりの実戦をモノともしなかった。相手強化感もなく、迷わず追いかける手