先週7日、盛岡芝1600m・ジュニアグランプリを快勝したマツリダスティール(父エキストラエンド)がGII・京王杯2歳ステークスに挑戦。
東京芝1400mは短い―戦前から陣営も語っていたが、直線入り口では後方に置かれてしまった。それでもラストで盛り返して1秒差10着。
評価は分かれるだろうが、個人的には健闘したと受け止めている。やはり距離は短かったと思う。デビュー2戦目の若鮎賞であおって最後方からの競馬。それでもロングスパートを決めたように、いい脚を長く使えるタイプ。道中で流れが落ち着く競馬がベスト。
もちろん距離が延びたからといって、勝ち負けに持ち込むのは至難の業。JRA、地方の格差は広がる一方。壁は昔に比べてさらに高く厚くなっているのは否定できない。
それでも今回、優勝したモントライゼの1秒差なら収穫は少なくない。将来へ向けて貴重な経験となった。まずは陣営にお疲れさまでしたと伝えたい。
一方、岩手では翌8日、3歳重賞「第8回イーハトーブマイル」が行われ、牝馬セシールが快勝。OROオータムティアラに続いて重賞2連勝を飾った。中央2戦未勝利から転入後、5走前のJRA条件交流6着をはさんでオール1着。初の牡馬一線級との戦いも制した。
興味深いのは配合。父トーセンジョーダン、母トーセンオーラ。その父トーセンダンス、母トーセンリリーとトーセン一色。祖母のトーセンリリーはGIII・エーデルワイス賞を制し、フラワーカップ2着。
セシールは盛岡ダートも合ったと思うが、それにしても3歳最下級から重賞2勝するまで成長したのには驚いた。三野宮通調教師「セシールの頑張りに頭が下がります。使い詰めでしたからね。まずは休養に専念させたい」とのことです。
14日メインはB1級「遠野 高清水展望台賞」(盛岡ダート1400m)。各馬が一長一短のメンバーに加え、1400m条件も難解さに輪をかけた。
迷った末、サクセスストーリーを本命視した。今季も健在を誇示して3勝2着2回。近走は入着一杯だが、距離、コースも合わなかった。
以前なら1000mもこなしたが、前走、4走前のレースを見ると追走に手こずっていた印象。忙しい競馬が合わなかった。今度の盛岡1400mは2戦2勝と最も得意とする条件。直線抜け出しを決める。
フォルスは前回完勝。4ヵ月半ぶりの実戦を問題にせず、格上ぶりを発揮した。好走要因はプラス26キロの体重増。数字だけ見れば休み明けで太目だった印象を受けるが、これが本来の馬体重だった。1400m戦は2着1回が最高だが、ひと叩きされた上昇度でカバーする。
マジョリティーは好、凡走の落差が激しいが近4走2着3回。持ち味の粘り強さが目につく。前走も大外から2着確保し、同じ10番枠も強運。勝つまではどうかだが、連対の可能性は十分ある。
ローズドクレアは前走、勝負どころの3、4コーナーでズルズル下がり、失速かと思ったら直線インを突いて快勝。高配当を演出した。走破タイムも文句なく、ここでもマーク欠かせない。
スーパーノヴァは佐賀重賞でも勝ち負けを演じて転入。前走は2ヵ月半ぶりの実戦で4着止まりだったが、変わり身は確実。1400m戦は一昨年8月以来だが、対応できる実力。アッサリまで。
ネコディールはさすがに上限かと思うが、1400mで粘り腰を発揮。流れが落ち着きそうで展開から押さえ必要。
◎⑧サクセスストーリー
〇⑥フォルス
▲⑩マジョリティー
△①ローズドクレア
△⑦スーパーノヴァ
△③ネコディール
<お奨めの1頭>
9R ショーショーショー
前走はローズドクレアのイン強襲に屈したが、評価ダウンにならない。ここは仕切り直しの一戦