31日メイン「第38回せきれい賞」。まずは残念な報告から。当初、◎予定だったブレイズアトレイルが右前肢挫石のため出走を見送った。
ダイワマッジョーレに次ぐ大物トレードで初戦の芝1700m戦を4角先頭で圧勝。当然のようにせきれい賞トライアル・かきつばた賞で単勝1・2倍の圧倒的1番人気に支持されたが、超スローの流れに泣いて2着。せきれい賞は雪辱を果たす絶好の舞台だった。
その前哨戦・かきつばた賞を振り返ってみたい。ダイワマッジョーレは出走を取り消し、ブレイズアトレイルが単勝1・2倍。まさに1本かぶりで人気が集中した。
外からブレークビーツが楽々と逃げ、ブレイズアトレイルは前半5番手を追走した。ただペースが半端じゃなく遅かった。
芝2400m戦は例外なく超スローの流れになるが、特にこの時は顕著だった。
スタートから13秒7-13秒9-14秒1-15秒1!-14秒5-14秒3-13秒4-12秒2-11秒5-12秒1-11秒7-13秒0。
前半1200m1分25秒6に対し、後半1200mは1分13秒9。つまり前半と後半では10秒も違い、完全に上がりの競馬となった。
これはブレークビーツ鞍上・齋藤雄一騎手の作戦勝ち。残り1000mから一気にペースを上げ、ゴール200mで一杯になりながらもハナ差しのいで、ブレイズアトレイルの追撃を封じた。
道中、ブレイズアトレイルが掛かったのも当然のこと。このロスが最後の伸びを欠く要因となった。
齋藤雄一騎手「早池峰スーパースプリント(ダート1000m)出走がいい経験になって、ロケットスタートを切ることができました。
長距離戦はできるだけ自分が有利の展開に持ち込むのが理想。道中は落とせるだけ落として楽をさせました。
残り1000mからスパートは予定どおり。坂を上ってから思った以上に止まったが、何とか頑張ってくれました。
ブレイズアトレイルが強いので負けても当然と思って臨んだので、アッ勝っちゃったなという感じです」
ブレイズアトレイルが回避なら、3歳馬サンエイゴールドの中心は動かない。昨年の覇者レジェンドロックもスプリングカップ7着から芝へ路線を変え、はまなす賞、サファイア賞、オパールカップからせきれい賞挑戦は、まったく同じローテーション。しかも瀬戸幸一調教師、山本聡哉騎手のコンビも同じと来れば、3歳馬が連覇の可能性も十分。
ただ昨年の遠征馬はハテンコウ1頭。今年は4頭がエントリーし、地元岩手もレベルははるかに上だが、サンエイゴールドは走るたびにたくましさを増している。しかもレジェンドロックはオパールカップ2着だったが、サンエイゴールドは完勝。しかも勝負ごとには欠かせない運も持っている。古馬を突破できる背景は整った。
◎⑥サンエイゴールド
〇⑤ブレークビーツ
▲⑪モンテエン
△④ハーキュリーズ
△⑦パーティメーカー
<お奨めの1頭>
4R サイレントムーン
中央でも持ち前のスピードを発揮なら、岩手で楽々と先手を取るのは確実。逃げ切り有望