まずは6月1日、盛岡ダート2000mで行われた「第35回岩手ダービー ダイヤモンドカップ」の報告から。
期待どおり単勝元返し100円の圧倒的1番人気に支持されたロールボヌールが圧勝した。2着トーホクライデンに10馬身差。前走と同様、持ったままで2分8秒5の好タイムをマークした。近年では2012年、アスペクトとロッソコルサ2頭のマッチレースとなった2分7秒3に次ぐ走破タイムだった。
山本聡哉騎手「スタートセンスのいい馬なので先手は予定どおりだが、前回は気負っていましたからリラックスさせるよう心がけた。
大事には乗ろうとは思っていたが、抑えていくよりリズムを重視しました。
3、4コーナーでササり気味でステッキを入れたら鋭く反応。独走でしたが、いいタイムをマークしてくれました。
ロールボヌールは全国に羽ばたける馬だと思っていますので、今後も楽しみです」
一方、管理する千葉幸喜調教師「期待したどおりの結果を出してくれた。今回は優勝が最優先。派手はパフォーマンスはいらないとジョッキーに支持しました。
これから古馬と戦ってみて強くなっているかを試してみたい。状態が良ければみちのく大賞典に挑戦しようと思っています」
今後のスケジュールはすべて6月21日、みちのく大賞典の結果次第。ロールボヌールの動向に注目してほしい。
6日メインは3歳以上オープン、盛岡芝2400m「第18回かきつばた賞」。1、2着馬には地方競馬全国交流・せきれい賞の優先出走権が与えられる。
主軸はシルクアーネスト。昨年9月、中央芝6勝・オープンから転入初戦のOROカップを快勝。過去最強のメンバーがそろったが、2番手キープから1番人気カリバーンの追撃を封じた。
続いてJBC当日、地元同士の秋嶺賞を貫禄の逃げ切り勝ちを収めて連勝。この2戦で最優秀ターフホースの座を射止めた。
白嶺賞はダートに手こずって12着大敗を喫し、それシーズンを終了。4ヵ月半の休養を取って盛岡ダート1600m戦で戦列に復帰。ダート苦手の印象もあり、5番人気にとどまったが、好位抜け出しを決めて1着。
当初からダートを叩いてかきつばた賞が青写真。最高の形でかきつばた賞を迎えた。残る課題は馬場を1周半する盛岡芝2400mだが、折り合いに問題ないタイプならおそらく大丈夫。新興勢力がいても主役は譲れない。
ヒラボクビクトリーは中央芝2000m2勝、芝1800m1勝、芝2200m1勝の計4勝。準オープンから船橋2戦を経て転入。地方のダートに手こずっていたが、芝1700mに替わった前走を完勝。鮮やかなまくりを披露し、芝適性の高さを誇示した。
距離延長は望むところ。弾みついたのも心強く一気に重賞制覇なるか、注目が集まる。
モズは評価に迷うが、中央3勝のうち2勝は函館、札幌と盛岡と同じ洋芝でマーク。札幌2歳Sで2着の実績も光る。
気性難を抱え、好、凡走の落差が激しくアテにしづらいのは確かだが、前走・あすなろ賞では4角で一旦3番手に下がりながらも内から差し返してコミュニティのクビ差2着。芝は久々だが、自分の競馬ができれば距離も問題なし。実際、北上川大賞典(水沢2500m)を逃げ切っており、最大の惑星馬となった。
ユウキソルジャーは菊花賞3着馬。初の盛岡芝は8着に終わったが、あくまでも試走。もちろん長丁場は望むところ。
あとは先行力と粘りが身上マイネルナタリス、格下でも転入初戦の芝でヒラボクビクトリーの2着コスモミレディーも押さえ必要。
◎(2)シルクアーネスト
〇(3)ヒラボクビクトリー
▲(7)モズ
△(9)ユウキソルジャー
△(8)マイネルナタリス
<お奨めの1頭>
6R ネクストロード
前走は7カ月半ぶりの実戦に加え、大幅な馬体重増だったが、きっちり白星。C2ではモノが違うことを証明した。叩かれて変わり身必至