先週7日の2歳重賞「第31回ビギナーズカップ」はラブバレットが圧勝した。2着シグラップロードに5馬身差をつけ、走破タイムが1分27秒4。
今開催から最終レースにメインが組まれているが、その前の10レースが同じ水沢1400mで行われたB1戦。エクセランが逃げ切ったが、メンバーは少頭数ながら実質オープン級。1着タイムが1分26秒9。
単純な計算だが、ラブバレットはすでに古馬B1以上の実力と見て間違いない。なぜなら過去、水沢1400mで行われたビギナーズカップの最高タイムは2008年、ワタリシンセイキの1分29秒9。ラブバレットはレースレコードを2秒6も短縮した。
次の目標は10月21日、盛岡ダート1600mで行われる若駒賞。「若鮎賞の敗因は芝だったと思います。今回はいいレースをしてくれたのでこれからも楽しみ。ただ一戦ごとに体重が減り気味なので若駒賞へ直行するかも。いずれ馬の状態を見て決めたい」と菅原勲調教師。ダート2歳に新星が誕生した。
15日(日)メインはC1「夏油賞」(水沢1400m)。フルゲート12頭で行われ、好調馬もズラリ。白熱したレースを期待できる。
本命はワタリラッシュ。今季始動は6月末までずれ込んだが、じっくり休養をとったのが功を奏し、叩かれながら迫力が増す一方。休み明け2戦目の3歳ダート1000mの新設重賞・ハヤテスプリントでリュウノタケシツウの2着確保。そして前走は非の打ちどころのないレースで完勝した。3歳馬が本格化。これは追いかける一手だ。
ラブヘリテージは展開に注文がつくタイプだが、前走・田瀬湖賞は勝負どころの3、4コーナーで一旦下がりながらも直線で鋭く伸びて快勝。味のあるレースを披露した。距離が1400mへ短縮だが、逆に歓迎。過去、水沢1400m戦で2勝2着4回の実績を残し、特別2連勝のシーンまで。
スパイクラベンダーは祖父がキングマンボでミスプロ3×3のインブリードを持つ。日本輸入後、最初につけたのがディープインパクト。牧場の期待も相当大きい。中央未勝利から岩手転入後、2勝2着2回とマズマズの成績。前走は4着に終わったが、盛岡芝が合わなかったか。地元に戻って反撃に転じる。
タケデンエビスは田瀬湖賞2着。スッと2番手につけ、4角先頭。最後はラブヘリテージの強襲に遭ったが、水沢適性を改めて証明した。暑い夏が終わり、さらに気配アップした。
アルカイクスマイルは8歳牝馬だが、かつてはB1へ在籍。今季は取りこぼしも多いが、前回は待機策から鮮やかなマクリを決めて快勝。健在を誇示した。引き続き好気配をキープ。
他にもスイートジョリ、転入2連勝マダムシュガー、距離短縮は好材料デルマアグリッピナなど伏兵も多く波乱の要素もたっぷり。当日の気配にも注意を払ってほしい。
◎(5)ワタリラッシュ
○(9)ラブヘリテージ
▲(12)スパイクラベンダー
△(6)タケデンエビス
△(10)アルカイクスマイル
<お奨めの1頭>
6R ベシュテルング
前走は大器エノテカが相手では2着も仕方なし。しかし0秒1差まで詰め寄り、地力の高さを改めて証明した。ここは負けられない一戦