松尾康司 1958年青森県出身。「テシオ」編集長 。思い出の馬は伝説の名馬トウケイニセイ。横川典視 1969年高知県出身。『いわて競馬マガジン テシオ』編集記者として活動中。東北の馬産地との繋がりも深い。
30日の日曜日、盛岡競馬場において二つのセレモニーが行われました。ひとつは10月5日に開幕する『SJT2012』に出場する村上忍騎手の壮行セレモニー。もうひとつは今週で岩手での期間限定騎乗を終える内田利雄騎手のお別れセレモニーでした。
内田騎手は2005年に岩手で事実上の地方競馬初の"フリー騎手"として騎乗を始め、短期所属の形で各地を転々としながら戦ってきました。その間にはマカオで現地GI制覇、韓国・釜山ではリーディングを獲得するなど日本に留まらず世界を股にかけた活躍も演じてきました。
その内田騎手は、今年の4月から浦和競馬の所属となり、"フリー騎手"の立場にピリオドを打ちました。これはつまり、今後はこれまでのように岩手など他場で期間限定騎乗をする事が非常に難しくなった・・・という事でもあります。
今年いっぱいは「これまでお世話になったところにごあいさつを」と各地での騎乗を続けているのだそうですが、来年からはそれも終了。他地区で姿を見るとすれば大レースあるいはSJTのような騎手招待競走で遠征に来た場合のみ・・・となります。
宇都宮競馬が廃止された後、「復活」した内田騎手の最初の騎乗地が岩手で、そしてその後毎年のように岩手で騎乗してくれてもいて、岩手のファンにとっては地元騎手同様になじみ深い存在でした。これまでのように岩手でお会いできなくなるのは残念な限りですけども、内田騎手のこれからの活躍と、そしてまた岩手で騎乗する姿が見られる日が来る事をあわせて期待しつつお祈りいたします。