芝1000m特別の評判がすばらしい。ただ単に普段のレースに比べて新鮮に映るのは間違いない。しかし、それ以上にレースそのものが迫力満点、スピード満点だからだと断言できる。
極めつけは7月9日、B1・FM岩手杯だった。優勝ビュレットライナーから9着まで0秒3差でゴール。クビ、ハナ、そして同着という大接戦となり、思わず我々も熱くなった。
芝1000m戦は極端に言えば1開催に1レースあってもいい。もっと欲を言えばオープン特別があった方が今回の「第1回OROターフスプリント」が盛り上がったに違いない。来年こそ、さらに進化したレース体系を作ってほしい。切に願っている。
さて本題。オープン重賞らしくA級在籍馬が4頭、B級在籍馬が4頭、そしてC1、C2からもエントリーし、すべてのクラスから挑戦。まさにオールカマーの様相を呈し俄然、興味倍増の一戦となった。
「OROターフスプリント」は短距離1000mだけではなく、芝が大きなポイント。おそらくダートならA級在籍馬が有利だろうが、芝は適性なくして克服できない。
盛岡芝1000m実績を重視するか、格を重視するかで迷ったが、最終決断は格重視。リリーレインボーを本命にした。中央3勝はダート1000m2勝、1150mで1勝。その1000m戦2勝はいずれも中京コース。左回りでマークした点も心強い。
あとは芝適性に尽きるが、中央時代に芝1200mを2度経験済み。結果は1秒3差5着、0秒8差7着と決して適性がない訳ではなかった。父がマイネルラヴなら盛岡芝は大歓迎のはずだし、総合力がすべてをカバーするに違いない。
逆転は盛岡芝1000m実績からディーエスファジー、ビュレットライナー。ディーエスファジーはハーベストC(B1)、神無月賞(B2)と芝1000m特別を2連勝中。
昨年、ウメノレイメイがオープン特別・きんもくせい賞を制したときがB1の身分。A級馬を蹴散らしたことを考えれば主役を演じて当然だろう。何よりも勢いがある。
ビュレットライナーも<2.2.0.1>と抜群の適性を誇る。ハーベストCはディーエスファジーの0秒1差2着に敗れたが、早め先頭に立ったのも痛かった。持ちタイム58秒5はメンバー最速で、陣営もここに照準をピタリと合わせて調整を進めてきた。
ラブミープラチナは盛岡芝で秘めた素質が開花。オープン重賞でも勝ち負けに持ち込み、OROカップ0秒2差4着、桂樹杯0秒1差4着。前走・神無月賞はディーエスファジーに完敗0秒3差2着だったが、初の芝1000mにとまどったのが敗因。条件2度目ならアッサリあっても不思議はない。
リュウノツバサも軽視できない。区界賞はC1特別だったが、上がり35秒3の脚を駆使して2着。元々が折り合いに課題があるタイプで1000m戦はむしろ歓迎。大駆けがあるかもしれない。
◎(5)リリーレインボー
○(4)ディーエスファジー
▲(7)ビュレットライナー
△(9)ラブミープラチナ
△(1)リュウノツバサ
3連単は5、4の2頭軸から2着7、9。3着1、10のフォーメーション(24点)
馬複は 4-5、5-7、5-9、1-5
<お奨めの1頭>
8R ホッコーハルマ
転入後、余裕の逃げ切りを決めて2連勝。C1昇級だが、能力の違いで連勝を伸ばす