18日、メインは盛岡芝2400mを舞台に行われる「かきつばた賞」。盛岡ターフ戦線がこのレースから始まり1、2着馬には芝の全国交流・第33回せきれい賞(同じく芝2400m)への優先出走権が与えられる。
盛岡芝と言えばボスアミーゴ、ボスアミーゴと言えば盛岡芝の鬼。盛岡ターフ王の異名を欲しいままにし、3年連続で最優秀ターフホースの座についてきたが、昨年ついにターフ王の座をシーグランディに明け渡した。
昨年、ダート戦を2度使われ、いよいよ芝を向かえようとした直前、脚部不安が発生して無念のリタイア。しかし無理をしなかったのは芝重賞の完全制覇=グランドスラム(2歳・テシオ杯ジュニアグランプリ、3歳・オパールカップ、3歳以上・せきれい賞、OROカップ)を最優先させたからだった。
ところが思ったほど調整が進まず、OROカップ5着。結局、8戦未勝利に終わってしまったが、それでも距離が短すぎた(芝1000m)きんもくせい賞(当時:特別)で3着に食い込み、ターフ王だった意地は見せた。
その後、12月初旬のA級(水沢1800m)5着で早々とシーズンを終了。今季に復活を賭けて半年ぶりに復帰。初戦は4・6秒差の大差7着に終わったが、このレースを叩いてかきつばた賞は当初の予定どおり。
このまま引き下がるのか、それとも巻き返しなるか。今回、ボスアミーゴは正念場を迎えた。
以上の理由からボスアミーゴは対抗に落ち着き、本命はサウンドサンデー。南関東で通算11勝をマーク。重賞には手が届かなかったが、常連として名を馳せ、岩手の芝へ3度参戦し2着1回3着2回。
もちろん重賞が舞台での好成績で隠れていた芝適性を披露した。岩手転入は昨年暮で、4戦(2度は遠征)を使って園田へ一旦トレード。2戦8、10着後、再び岩手へ戻り、初戦を鮮やかなマクリで快勝した。
順調度、芝適性、そして臨戦課程とどれを取り上げても他を一歩リード。絶好の勝機を迎え、本番・せきれい賞へ好発進を決めたいところだ。
サウンドサンデー、ボスアミーゴのラインに割って入るのがドリームスナイパー。中央未勝利から一昨年9月に転入。一戦ごとに地力をつけ、昨年はB1条件から強気にかきつばた賞へ挑戦。そこで3着に健闘し、重賞・せきれい賞では前記サウンドサンデーに先着して2着。ステイゴールド産駒らしく、芝2400m戦で秘めた素質がついに開花した。
その後、JRA入りしたのは芝の長距離で力を試してみたかったからだが、4戦して8着が最高。速い流れが合わず、名古屋2戦を経て岩手へ里戻り。初戦はB1・2混合戦で3着。伸びひと息に終わったが、元々が通算2勝と勝ち味に遅いタイプ。
これがドリームスナイパーの持ち味であり、欠点。相手なりに駆ける堅実さと最後の破壊力差で▲評価となる。
マルブツコンバットも芝で素質開花したクチ。昨年の桂樹杯(盛岡芝1600m)で格上馬相手に快勝。サッカーボーイ産駒の特長である切れる脚を存分に発揮した。ただ、気になるのが昨年終盤から精彩を欠いている点。今季初戦も大差しんがり負けを喫し、得意の芝でどこまで反撃なるか。
あとは前回快勝で再び勢いを取り戻したブライティアピア。盛岡芝は初めてだが、中央時の1勝は芝1200m戦でマーク。折り合いに苦労しないタイプなので脚をためることができれば2400mも克服できる。
◎(5)サウンドサンデー
○(6)ボスアミーゴ
▲(2)ドリームスナイパー
△(8)マルブツコンバット
△(3)ブライティアピア
3連単は5を1着固定に6、2の折り返しが本線。あとは8、3を3着押さえ
馬複は 5-6、2-5、5-8、3-5
<お奨めの1頭>
1レース コスモティーピー
岩手初戦は重め残りのため5着だったが、一度叩かれて動きが一変。前走は4角先頭の圧勝劇を演じ、周囲をアッと言わせた。中間、さらに良化