
この週末、盛岡市内では『盛岡さんさ踊り』が繰り広げられています。市内の目抜き通りを一杯に使っての太鼓や踊りのパレードは壮観で、盛岡の夏が最も盛り上がる一大イベントとなっています。
さて、この『盛岡さんさ踊り』は例年8月1日から4日間(以前は3日間)の日程で行われているのですが、皆さん、気付いてました?さんさ踊りの期間中の日曜メインレースで「3番」が勝ったことがないことに。
●2008年・・・フェアリーカップ/3番エメラルドスズラン→9頭立て9着
●2004年・・・不来方賞/3番スウィープザボード→12頭立て5着
●2003年・・・エレガンスカップ/3番クインテスハート→7頭立て7着
●1999年・・・若駒賞/3番プラウドキング→8頭立て3着
●1998年・・・ビクトリーカップ/3番タカラダイリン→8頭立て5着
ちなみに上の延べ5日間の馬番3の連対数は7、連対率は12.7%。まあ悪くもないけれど良くもないというところでしょうか。
面白いのが3の倍数の6と9で、上と同じ日の馬番9の連対率が16.3%、馬番6は実に23.6%です。
えー、こうやって書いてきましたが今年の対象日は昨日の2日。3番・6番・9番の結果は果たしてどうだったでしょうか・・・?
月曜メインはサラ系A級一組の「久慈琥珀レース」、ダート1800mです。8頭立てですが重賞勝ち馬5頭を含め重特の常連が多く、なかなかの好メンバーとなりました。馬券も、狙いようによってはどこからでも入って行けそうですね。
ここでの本命は、あえて実績上位馬を外して(2)ソフトパワーを狙ってみたいと思います。
転入初戦の前走は少頭数に加えて枠順も良く、楽に主導権を奪えました。今回は確かにいろいろ厳しくなりますが、とはいえ前走のあの内容ならここでも十分通用するはず。
そして、JRA時代のこの馬は計29戦中、右回り4戦0勝に対して左回りは25戦3勝という徹底したサウスポー。東京コースの経験も豊富で坂に対する不安も無し。これはもう、この馬を推すしかないでしょう。
(8)アンダーボナンザも当然ながら手強い存在。1400mは短すぎ、2000mは長すぎ。1800mもやや長い印象がありますが、5月には同じ盛岡1800mの特別・あすなろ賞を勝っていますし、それにこのメンバーなら追走の位置取りも楽なはず。普通に考えて勝ち負け。
(1)トーホウライデンは年齢と共にズブくなっているのか、今ならむしろ1800mくらいが合いそうな気配があります。前走もこの馬なりに悪くない戦いをしており、前走の着順だけを見て軽視するのは怖いですね。
だいたいこの3頭が優勢と見ますが、他に挙げるならまず(3)グッドストーン。忙しい距離は合わない馬で前走は度外視可。今回はここ何戦かの中で一番楽に戦える条件だけに見直してみたいところ。
3歳二冠の(7)マヨノエンゼル。現時点では走破タイムが見劣りするし、この時期に歴戦の古馬と同斤量なのはちょっと辛い条件。自身の成長力でどこまでカバーできるか、なのですが、ここで好走できれば今後が面白くなるはず。そんな期待をしながら見てみたいですね。
◆買い目
馬単(2)=(8)、(2)=(1)、(8)=(1)、(2)→(3)、(2)→(7)
2日(日)メイン10レースはオープン牝馬による『ビューチフル・ドリーマーカップ』トライアル「フェアリーカップ」(盛岡ダート1800m)。
格付け時点での頭数が12頭だったが、順調さを欠いている馬に加え、クインオブクインの登録に恐れをなしたのか回避馬が続出。5頭立ての少頭数となってしまった。表現は適切ではないが、馬なりでも勝ってしまうメンバーとなった。
クインオブクインは今年6月、旧地・笠松でスプリング争覇、オグリキャップ記念と重賞2連勝直後に岩手転入。正直、我々もこのビッグトレードには驚きを隠せなかったが、初戦の強さとパフォーマンスには驚いた。
頭をグッと下げる、いわゆる鶴首走法は何度も見てきたが、クインオブクインの仕草は別次元だった。楽々と先手を取ると鶴首のように頭を下げたかと思ったら、さらに首をヒザに近づけて手綱を持っていた村上忍騎手が落馬するのではと心配するほどの下げ方だった。
そのあたりを櫻田康二調教師に聞いてみたところ「自分も向こうのレースを見ていてビックリしました。(村上)忍君にもそのクセは伝えましたし、普段から攻め馬をつけているので大丈夫でした」
道中何度かその仕草を繰り返していたが、いざ追い出しにかかると『変なクセ』を出さずにゴールへまっしぐら。2着に6馬身差の圧勝劇を披露した。
続くマーキュリーカップは4、5番手を追走。さすがに中央勢が上位4着までを独占したが、地方最先着5着入線を果たした。
今回は牝馬同士の戦いに加え、順調度でも他を大きく引き離してリード。よほどのことがない限り負けることはないだろう。
絶対の主軸がいて、しかも5頭立て。馬券的に妙味も薄れてしまったが、そうなれば相手も絞らなければならずサイレントエクセル、ピンクゴールドの2頭をピックアップ。
サイレントエクセルは昨年1勝のみにとどまり、今年は4着が最高。ひと頃の勢いが完全に薄れてしまったが、みちのく大賞典で岩手最先着4着。岩鷲賞はしんがり10着だったが、タイム差は1・1秒。決して大負けした訳ではなかった。
元々のニックネームが“夏女”。暑い季節に最も能力を発揮するタイプだけに、今回こそ2着を死守したい。
ピンクゴールドは追い込み一辺倒の脚質ゆえ、届かないケースが多々。しかしシーズン当初、減っていた馬体重も徐々に回復し、直線長い盛岡がベストの舞台。
今回は間違いなくスローペースになるだろうから、追走もおそらく楽。上がりの勝負になればサイレントエクセルに先着する可能性も十分にある。
あとはマツリダワルツも押さえたいところだが、5月25日の盛岡ダート1800m戦でピンクゴールドは1着馬から0・3秒差3着だったのに対し、マツリダワルツはほぼ同じ位置からスパートしたが、1秒差5着。これを考えると割って入るのはきついと見るのが妥当だろう。
◎ ?クインオブクイン
○ ?サイレントエクセル
▲ ?ピンクゴールド
3連単は4を1着固定に3、1の折り返し
馬複は3−4、1−4
<お奨めの1頭>
11レース ラストトレジャー
佐賀から転入後、アッサリ3連勝をマーク。今回からC1へ昇級し、距離も1600mへ延長されたが、まったく問題にしない