31日(日)メインは3歳馬による芝1600m戦「はまなす賞」。ダンストンジールがこのメンバーでは一枚も二枚も抜けた存在。中心不動。
(七時雨賞ゴール 1着・ダンストンジール 写真・佐藤到)
今季はスプリングカップから始動し、マヨノエンゼルの0・4秒差3着。北海道から転入したトキワノマツカゼが2着に逃げ粘り、首差でダンストンジールが入った。
続く重賞・阿久利黒賞では体重が10キロも減り、デビュー以来で最低の馬体重466キロ。案の定、レースでも冴えがなく、4コーナー手前で先頭に立ちながら直線で失速3着。マヨノエンゼル、トキワノマツカゼはアタマ差の接戦だったが、そこから3馬身離された3着確保が精一杯だった。
この2戦からマヨノエンゼル、トキワノマツカゼの2頭から大きく水を開けられたが、七時雨賞で一念発起。3番手追走はいつもどおりだったが、4コーナーで逃げたフジフーフーに並び、早々と交わして先頭。これで負けたら仕方がないと判断した村上忍騎手の思い切ったプレーが功を奏して快勝。大外から伸びてきたマヨノエンゼルの猛追を1馬身半抑え、8ヵ月ぶりの勝利をモノにした。
実は白星がなかったために目立たなかったが、ダンストンジールは着実に成長していた。それがスプリングC3着の粘りに現れていたし、阿久利黒賞で離された3着だったのは体調面に問題があったから。それでも大敗をせず、コンスタントにレースに集中するようになっていた。
そして前走・七時雨賞ではプラス3キロの469キロまで回復。水沢からの輸送を考えれば本来の体重に戻っており、それで全能力を出し切るに至った。
本音を言えば翌日のダイヤモンドカップへ駒を進めて欲しかったが、芝は3戦2勝。デビュー戦では昨年の芝1000m最高タイムをマークし、特別・若鮎賞(芝1600m)でも2着に0・4秒差で完勝。ダートも問題なしだが、芝では世代屈指の実力を誇っているので、はまなす賞選択も十分納得だ。
相手筆頭はテンショウスズラン。デビュー2戦目の芝1000m戦59秒9の好タイムで快勝。その後も素質の片りんをうかがわせながら体重が減り続け、昨最終戦では407キロ。それでも勝ってしまうのだから能力の高さは推して知るべしだった。
今シーズンの課題も馬体回復。骨格からすれば440キロ以上あっても太くないはずだが、410キロ台にとどまり、成績も平凡だった。しかし前走・日高賞では428キロまで増えて結果も3着。ようやくいい感じで仕上がってきた。
今回もカギは体重増減に尽き、久々の盛岡輸送がどう影響するか。420キロを切らなければ大丈夫だろうし、仮に割っていたらちょっと割り引きが必要かもしれない。
同様の意味がリリーミッションにも言える。あやめ賞2着で実力は証明済みだが、盛岡芝、輸送はすべて初体験。体重を減らしてきたら輸送の影響だろうし、こちらも当日の気配に注意を払いたい。
相手候補2頭に不安点を抱え、そこに他の馬もつけ入る余地がある。ハイメリーは今シーズン大敗の連続だが、芝で黄菊賞1着、若鮎賞2着と適性上位。一転して好走の可能性を秘めている。またフェニックスクインも徐々に立ち直り気配だし、マイネルラヴ産駒は芝が合う。同じ父を持つマーチボーイも連下押さえが必要だろう。
◎ ?ダンストンジール
○ ?テンショウスズラン
▲ ?リリーミッション
△ ?ハイメリー
△ ?フェニックスクイン
△ ?マーチボーイ
3連単は2を1着固定に4、7の折り返し本線。あとは9、1を3着押さえ
馬複は 2−4、2−7、2−7、1−2
<お奨めの1頭>
8レース トーセンダズル
中央再トレードは不発に終わったが、岩手では強さが際立っている。あっさり2連勝飾る