今週から戦いの舞台はオーロパーク=盛岡競馬場へと替わり、9月6日から10月27日までの約2ヶ月間にわたって熱いバトルが繰り広げられる。その開催替わり初日メインは2歳馬によるコアレススタッド協賛・ダイタクリーヴァ賞「第9回若鮎賞」(盛岡芝1600m)、9頭立て。このレースの1、2着馬には9月21日、地方競馬全国交流「テシオ杯ジュニアグランプリ」への優先出走権が与えられる。
地方競馬では唯一の芝コースを持ち、1ヵ月あまりで荒れた馬場の改修も万全。再び青々と茂った芝が蘇った。
これまで特別2戦・ビギナーズカップ、りんどう賞は水沢1400mで実施され、ワタリシンセイキが連勝。そのワタリシンセイキはジュニアグランプリへ直行ということだから、今回の焦点は第二グループから抜け出す馬捜しとなる。
(ダンストンジール 写真・佐藤到)
芝に替わってダンストンジールの反撃に注目。デビュー戦・芝1000mを59秒3の今季一番時計で快勝。父がダートで一世を風靡したウイングアロー産駒で、ダートでさらに期待を集め、ビギナーズカップで圧倒的な1番人気に支持。ところが4番手を追走するのに終始し、2・2秒差5着。続くりんどう賞も同じような展開から再び5着。
ビギナーズCのレース後、村上忍騎手は「もしかするとダートが合わないかも」とコメントしたが、どうやら現時点ではダートより芝向きと見た方が妥当。480キロ前後の恵まれた馬体を誇る牡馬。脚抜きのいい盛岡芝で持てる能力を全開といきたい。
逆転首位まで、というより主軸視するべきなのがダンストングラン。ダンストンジールと同日デビューで、こちらは中団から鋭く抜け出して快勝。タイムは59秒8と若干劣ったが、上がり3ハロン35秒1の末脚が光った。ジールは逃げ切ったにせよ、上がり35秒8で牝馬特有のシャープな切れを身上とする。
前走・ビギナーズCでもワタリシンセイキに完敗3着に敗れたが、2番手から渋太く喰らいついていた点は評価に値する。距離1600mは脚質からむしろ歓迎となるだろう。
センリグランピーは水沢850mの新馬戦を快勝。好位3番手をキープし、直線アッサリ抜け出すスマートなレースぶりが目についた。初の盛岡、初輸送、初の芝、そしていきなり1600mへ距離延長など不安要素は多いが、それらを克服できそうなデビュー戦の内容。ここもアッサリなら将来の飛躍も約束された。
先のビギナーズCで逃げて2着に粘ったのがフジフーフーだった。巡り会わせが悪く5戦未勝利だが、2着3回3着1回4着1回。相手なりに駆ける堅実さがセールスポイントで今回は絶好の1枠。逃げの手も十分に考えられ、上位争いは必至だろう。
フェニックスクインは3戦1勝。出遅れが響いたデビュー戦4着はともかく、2戦目は後方待機策から見事な直線一気を決めて快勝。マイネルラヴ産駒は芝適性馬が多く、その意味からも目が離せない1頭となる。あとは同じレースで0・1秒差2着リュウノパトラを押さえたい。
◎ ?ダンストンジール
○ ?ダンストングラン
▲ ?センリグランピー
△ ?フジフーフー
△ ?フェニックスクイン
△ ?リュウノパトラ
3連単は3、2、6のボックス本線。あとは3、2の1、2着折り返しから6、1、7へ
馬複は2−3、3−6、1−3、3−7、2−6
<お奨めの1頭>
9レース トゥルーオトメ
盛岡戦4戦4勝(芝も含む)とパーフェクト成績。マイル戦も逃げ切っているのが心強い