5月11日 ネオユニヴァース賞・第34回シアンモア記念(水沢1600m)
(シアンモア記念ゴール 写真・佐藤到)
1着 ノムラリューオー
「スタートが一番速かったが、ジュリアが逃げると思ったので」(小林騎手)2番手にスッと控える。3コーナー、そのジュリアを馬なりで交わして先頭に立ち、直線入り口まで持ったまま。最内からマンジュデンコウベが鋭く伸びてきたが、クビ差しのいで快勝。3年前のタイキシェンロン(当時は船橋所属)以来、2度目の優勝を船橋勢にもたらした。
「テン乗りだったが、クセがなくて非常に乗りやすかった。レースを分かっているのか、3コーナーで自分から先頭に立ったが、一瞬、初めての馬場に物見。でも後ろから馬がきたらまた伸びてくれた。9歳馬だが、馬が若い。さすが南関東は層が厚い」と小林騎手。
岩手の古馬二強テンショウボスは軽い骨折のため休養中、サイレントエクセルは体調が本物ではなく今回、自重して手薄な岩手勢は明らかだったが、それでもレベル差がはっきりと出た格好となった。
ノムラリューオーは3歳時に南関東の重賞を2勝。その後は1年10ヶ月の長期休養のほか、何度かの休養をはさんでずっと未勝利だったが、前走・房の国オープンで5年8ヶ月ぶりの勝利を飾ってこのシアンモア記念に参戦した。次走は船橋の重賞・グランドマイラーズかマイルのオープン特別を使ってみたいと石井勝男調教師。
2着 マンジュデンコウベ
道中は不利のない5番手外を追走。ノムラリューオーが先頭に立ったのを見てスパートをかけ、直線は最内にコースを選んで猛追したが、クビ差届かず2着に敗れた。「4コーナーでは勝てる感触だったが、いざ追い出したら頭を上げてしまった。前回も手応えが良かったのに4着に敗れたし、気難しさがある」と菅原勲騎手。
そのコメントどおり、前回1800m戦は3コーナーで2番手に進出して勝つ勢いだったが、直線で伸びを欠いて4着。今回は折り合いもついて仕掛けどころも文句なしだったが、最後もうひと伸びが足りなかった。それでも2着確保なら上々と見るべきか。
3着 タイキリオン
トライアル・栗駒賞では3番手をキープし、楽に直線抜け出したが、今回は大外枠(11番枠)に入って「いいポジションを取れなかった」(板垣騎手)ため後方4番手からの競馬を強いられてしまった。それでも3コーナーから外を回ってノムラリューオーを追いかけたが、決着ついてからの3着に止まった。
4着 マクロプロトン
道中はノムラリューオーをマークする形で3番手外を追走。3コーナーでもノムラリューオーといっしょに進出したが「初馬場を気にしてソラを使った」(森泰斗騎手)のが痛く、直線伸び切れず4着に敗れた。