冬期明けを境に岩手競馬の格付けが大きく変わった。これまでクラス分けが8区分(A1、A2、B1、B2、B3、C1、C2、C3)だったが、今後はA級、B1級、B2級、C1級、C2級の5区分となる。
改正理由は極めて簡単だ。よりシンプルに、より分かりやすくするため。
多くの地方競馬が抱えている問題の一つに、絶対頭数不足が上げられる。当然だが、岩手競馬の在級頭数も限られているため細分化は、番組編成のヴァリエーションを自ら狭めてしまう可能性がある上、頭数不足が生じた場合にも融通がどうしても利かない。
今回のクラス分け導入はJRAに例えるとA級=オープン、B1級=1600万下、B2級=1000万下、C1級=500万下、C2級=未勝利。これは乱暴な当てはめだと思うが、シンプル化したことには大賛成だ。今はまだ新クラス編成に戸惑いを隠せないのも事実だが、いずれ時間が経てば馴染んでいくに違いない。
21日(金)メインはB2級馬による水沢1800m戦「宮城県畜産協会会長杯」、8頭立て。主軸にコアレスコンドルを指名する。昨シーズンはクラスが強化(C2→B3)されたため、当初は凡走を繰り返していたが、地力アップとともに成績アップ。夏にようやく勝ち星をマークし、さらには終盤のB2特別を連勝。距離延長も味方してグングン頭角を現して冬休みに入った。今回の条件、1800mはもちろん望むところだし、中間の攻め馬も順調そのもの。ここは冬をまたいで3連勝といきたい。
逆転筆頭はヘライカントリー。昨年はA2の壁にも突き当たり1勝のみに終わったが、今開催からB2へ降格。従来の格付けに単純に当てはめることはできないが、大幅にメンバーが楽になったのは間違いない。最近は差しに徹していたが、その気になれば先に行く脚もあり、久々の美酒を味わうシーンも十分にある。
ステキナリングは昨年9月から圧巻の4連勝。それまで1勝に止まっていたのが信じられないような躍進を遂げた。その後も2勝マークし、最終戦の銀嶺賞こそ9着に大敗したが、充実ぶりが一際目についた1頭だった。
終盤戦はやや頭打ちの印象もあるハセノカイウンだが、それでも大崩れしないのは評価でき、あとは前半ジックリ脚をためて直線勝負に賭けるウエストサンオペラも押さえ必要。
◎ ?コアレスコンドル
○ ?ヘライカントリー
▲ ?ステキナリング
△ ?ハセノカイウン
△ ?ウエストサンオペラ
馬複は4−7、1−7、5−7、2−7
3連単は4、7の1、2着折り返しから1、5、2へ流したい
<お奨めの1頭>
8レース マンジュデンツルギ
A1級でもソコソコの実績を残し、今季はB2へ降格。10歳馬だが、ここでは役者が違いすぎる