9日(日)メインは3歳以上オープン馬による重賞「第15回青藍賞」(盛岡ダート1600m)、9頭立て。このレースは10月7日、同じ盛岡ダート1600mで行われるJpn?・マイルチャンピオンシップ南部杯のトライアル戦で、現状における岩手のベストメンバーがほぼそろった。
レースを俄然、面白くしているのは青藍賞トライアル・すずらん賞組とグレード競走組との未知の激突だ。テンショウボス、サイレントエクセル、エアウィードらの対戦に加え、すずらん賞1、2着馬コスモスパーブ、トーホウライデンが実績上位組にどんなレースで挑むのか、そして通用するのか。興味尽きない。
主軸にテンショウボスを指名する。今年前半の主役を演じてきたのは間違いなくテンショウボス。古馬伝統のみちのく大賞典を制し、ついに岩手トップの座に君臨。その後も両Jpn?・マーキュリーカップ4着、クラスターカップ3着と地方最先着(つまり岩手でも)を果たし、面目躍如。みちのく大賞典優勝がフロックでなかったことを自らの脚で証明した。
何度か記してきたが、テンショウボスは1200mから2000mまでオールマイティで距離をこなしているが、本質的にはスピードタイプと踏んでいる。それは4走前の早池峰賞(盛岡ダート1200m)を馬なりで追走し、直線でアッサリ抜け出して圧勝。余裕を残して1分12秒1のハイタイムをマークした。
また昨シーズン最後のトウケイニセイ記念(水沢1600m)で初重賞を手に入れたようにベストの距離はマイル以下。さらに付け加えるなら大型馬だけに馬場の広い盛岡コースで最大限の能力を発揮できるタイプ。以上のことからテンショウボスが中心に据えるのが妥当だろう。
相手筆頭は同世代サイレントエクセル。みちのく大賞典では1番人気に支持されたが、最後の伸びを欠いて3着。続くマーキュリーカップでも完敗を喫して8着とテンショウボスに完全に水を開けられた格好。昨年はオウシュウクラウンの世代?2は自他ともに認めるところだったが、この時点でテンショウボスとの主客は逆転した。
しかし大好きな夏を迎えて巻き返しに転じた。牝馬同士の戦いとは言え、特別フェアリーカップ、重賞ビューチフル・ドリーマーカップと圧巻の2連勝。とりわけB・ドリーマーCのタイムは破格。当日は決して軽い馬場ではなかったが、コースレコードに1・2秒というのは並みの馬にはとてもマークできるタイムではなかった。速い時計勝負になれば、逆転も十分にある。
トーホウライデンは前回・すずらん賞が初のオープン特別挑戦。1枠に入ったため、包まれるよりは逃げた方がベターと鞍上・高橋悠里騎手が判断。3コーナー過ぎからコスモスパーブとのマッチレースに持ち込まれ、最後は一杯となったが、2着を確保。まずは上々の結果だったと言えるだろう。
おそらくで言うが、コース適性は水沢より盛岡にあるはずだ。理由は4走前のA2特別・ねむの木賞。この時、メンバーも確かに楽だったが、2着ミナミノサニーオーに0・9秒差をつけて圧勝。しかも盛岡マイル1分38秒7は、オープンでもなかなかマークできないタイムだった。今の勢いを前面に、二強相手にどんなレースを見せてくれるのか楽しみで仕方ない。
すずらん賞で前記トーホウライデンを一蹴したのがコスモスパーブだった。これで転入後3連勝。名古屋からの遠征でみちのく大賞典11着に大敗したが、どうやらこれは輸送が応えた模様。地元盛岡なら本来の実力を存分に発揮できるに違いない。
結果として評価が下がってしまったが、エアウィードもスランプから完全に脱出。みちのく大賞典2着、クラスターカップでもテンショウボスに次ぐ4着入線を果たした。またコースは替わったが、この青藍賞は一昨年優勝、昨年は2着とゲンのいいレースだ。
あとはクラスターカップこそ乗り込みひと息で8着と凡走したが、叩かれて上昇必至ニューベリー、盛岡ダート1600mは6戦6勝とパーフェクト成績ヤマニンエグザルトにも目が行き、これは見逃せない一戦となった。
◎ ?テンショウボス
○ ?サイレントエクセル
▲ ?トーホウライデン
△ ?コスモスパーブ
△ ?エアウィード
△ ?ニューベリー
3連単は3、9、7のボックスが本線。あとは3、9の1、2着折り返しから7、1、5にぶつけたい
馬複は3−9、3−7、1−3、3−5、3−4
<お奨めの1頭>
9レース マイネルヘルシャー
6月・JRA交流戦を取り消し後、足踏み状態が続いているが、このメンバーならば底力でアッサリ