23日(日)メインは2歳馬による盛岡ダート1400m戦「第12回りんどう賞」。このレースはちょっと先の話になるが、11月18日に行われる2歳重賞・南部駒賞(水沢1600m)のトライアル。特徴はこれまでのビギナーズカップ(水沢1400m)、先週のジュニアグランプリ(盛岡芝1600m)とメンバーが大幅に変わっている点。前半、2歳戦線を引っ張ってきた面々とは違って非常にフレッシュな顔ぶれとなった。
(エイプリルボーイ 写真・佐藤到)
主軸にエイプリルボーイを指名する。9月1日、水沢850m戦・JRA認定競走でデビュー。2枠から好ダッシュを決め、2着ユノカサブランカに6馬身もの大差をつけて圧勝した。マークした50秒9は、もちろん今季一番時計。昨年、ネバーオブライトが驚異のレコード49秒8を叩き出したが、これは基準外として、当時のレコードはニッショウウララの51秒1。いかに当日の馬場が軽かったにせよ、エイプリルボーイはそれを上回るタイムをマークしたことになる。
今回、初輸送、初の左回りなど初モノ尽くめとなったが、水沢850m50秒9は並みの馬が出せるタイムではないし、祖母が桜花賞、エリザベス女王杯など牝馬クラシック二冠を制したインターグロリアと母系もしっかり。また480キロ台と馬格にも恵まれた牡馬で、ここもあっさり突破なら将来の活躍も約束された。
逆転筆頭はアイリッシュクイン。デビュー戦・芝1000mで1番人気に支持されたが、3コーナーで首を上げたり4コーナーでは外に膨れたりチグハグなレース。それにもかかわらず直線鮮やかに伸びて快勝し、周囲を驚かせた。まだまだ子供の面を覗かせながらも、ちゃんと勝ってしまうのだから能力は推して知るべし。中7日のきついローテーションになってしまったが、まじめに走る方に向けば怖い存在だ。
ゴールデンエッグは芝1000mのデビュー戦を逃げ切り、2戦目は特別・ビギナーズカップへ挑戦。いきなりメンバーが強化され、中団から退いて8着に沈んだが、前回は逃げ粘って3着。自分の競馬ができればここでも通用の実力を持っているはず。
2歳戦はスピード一辺倒のタイプが多くハイペース傾向が強いのだが、そうなると一気に首位戦線に躍り出てくるのがフジプライドだ。デビュー戦はサイレントヘネシーの3着に敗れたが、2戦目の前走は後方待機策を取りながら向正面では3、4番手に進出。4コーナーでは動きがひと息で6番手まで下がったが、直線で盛り返して見事1着。2歳馬離れしたレースを披露した。タイムは確かに平凡だったが、切れる差し脚を武器に直線台頭のシーンも十分にある。
ワタリミラクルは前回9着に大敗したが、これはジェベルロバーツが3コーナー手前で一気に捲くられて末をなくしたもの。そのジェベルロバーツはビギナーズカップ、ジュニアグランプリと連勝して現時点でのトップ。スンナリの流れになれば巻き返しに転じて不思議ない。他ではエイプリルボーイに比べてタイム劣るが、デビュー戦を逃げ切ったピンクゴールドも侮れず、混戦模様の2歳戦となった。
◎ ?エイプリルボーイ
○ ?アイリッシュクイン
▲ ?ゴールデンエッグ
△ ?フジプライド
△ ?ワタリミラクル
△ ?ピンクゴールド
3連単は2、8の1、2着折り返しから3、9を厚め。あとは7、6を押さえ
馬複は2−8、2−3、2−9、2−7、2−6
<お奨めの1頭>
5レース ワイルドシャトー
前回は5着に終わったが、ダート1600mは距離不足。芝1700m戦では今季1勝マークと自信の条件。