23日(土)メインはB1級馬による盛岡ダート1600m「第33回ジューンカップ」。何度かこのブログで記してきたが、盛岡1600mのゲートは2コーナーから400mも奥にあり、スタートして3コーナーカーブに入るまでの直線が約900m。新潟競馬場ができるまで日本最長の直線が売り物だった。
厳密に言うと2コーナー付近は若干カーブがあるが、ジョッキーに話を聞いてみるとカーブだと言う感覚はほとんどなし。ゆえに枠順による有利不利はまずないと考えていい。そしてコーナーが3、4コーナーのわずか2つ。ほぼ実力どおりの結果となる。
参考までに岩手の看板レース・南部杯はこの盛岡ダート1600mで行われ、メイセイオペラ、アグネスデジタル、アドマイヤドン、ユートピア、そしてブルーコンコルドなどダート最強馬を数多く輩出してきたのも当然といえば当然だろうか。
しかし今回のジューンカップ。有力馬はある程度絞ることができるが、どれを中心に据えるのかちょっと難しい。というのは水沢での好走組が、盛岡戦は今季初めてだからだ。
ひとまずここはヤマトスピリットから入ってみたい。今季は4月30日、エイプリルカップは大器マイネルヘルシャーの2着、2戦目のB1戦はヤマニンリボールトに内をすくわれて2着。元々、相手なりに駆ける堅実さを身上としていたのだが、逆に詰めに課題を抱えてなかなか勝ち切れなかった。
(ヤマトスピリット 写真・佐藤到)
続くメイカップでも一連の安定感から上位人気を集めそうだったが、フレグモーネのために除外。そして前回は除外直後で好走できるか半信半疑だったが、後方待機策から豪快に抜け出して快勝。前半ハイペースにも助けられたが、それにしてもすばらしい末脚を披露してくれた。
そして今回、決め手となったのは前回タイム。その日は決して軽い馬場とは言えず、むしろ時計のかかる馬場だったが、盛岡ダート1600m1分40秒2は非常に優秀なタイムだった。
逆転首位まで十分なのがリマンドリーダーだ。こちらは典型的な追い込み脚質で展開に左右される面があるが、前走・メイカップでは鮮やかな追い込みを決めて快勝した。
しかも脚質が示すとおり馬場の広い盛岡が得意コースだし、当距離も<1.2.1.0>と自信を持っている。ただ、ヤマトスピリットの対抗としたのは、いかに盛岡得意とは言え、久々の輸送競馬。これが若干不安点となる。
ゲンパチコジーンも自己の条件に戻れば巻き返しに転じる。前走・みなづき賞はダート1000mが戦いの舞台だったが、スタートで痛恨の出遅れ。1000m戦で出遅れは致命傷とも言え、上がり3ハロンで36秒1を叩き出したが、前半のロスが痛かった。
この馬の特長はいい脚を長く使えること。元々、着順は安定しないが、勝ちパターンはロングスパートがはまった時。また1000mを経験すれば、本来の決め手を思い出すかも知れない。
トーホウハヤテは中央3勝からの転入で当初はA1級へ格付け。さすがにメンバーがきつく凡走を繰り返していたが、前回待望の岩手初勝利をマーク。これで軌道に乗ったとも解釈できる。
他では今季すでに3勝マークと絶好調の11歳馬ツジジオットが気になる。ネックは最高3着までの盛岡コース。ごまかしのきかない盛岡1600mでは絶妙のペース配分でレースを運んでもチョイ足りなかった。しかし好調持続は間違いがなく、それに賭けてみる手はある。同じ意味がレオハヤテにも言え、自己の条件に戻れば決して侮ることはできない。
3連単は11、4の1、2着折り返しから3、6を厚めに。あとは8、10を押さえ
馬複は4−11、3−11、6−11、3−4、8−11
<お奨めの1頭>
11レース サイレントイン
今年4月に岩手転入し、4戦連続で2着。抜群の安定感を誇った半面、なかなか勝ち切れなかったが、前回初白星で吹っ切れた。