3月24日(土)から27日(火)まで4日間連続の特別開催(水沢)があり、いよいよ岩手にも競馬シーズンが到来と言えないのがもどかしいが、今週4月7日が正真正銘、2007年度の開幕初日。この日を無事に迎えることができたのを素直に喜びたい。3月15日時点(県議会否決で廃止が決定)では3月27日を最後に、岩手競馬の幕が下りていたかもしれないのだ。
荒波は重々承知の上、岩手競馬の継承、発展のために改めて気を引き締めている次第。みなさん、今年度も岩手競馬をよろしくお願いいたします。
毎年、岩手に春を告げる第一弾の特別は3歳戦だったが、今年度は後半(4月14、15日)に番組が組まれたため、本日7日メインはA2級馬による2000m戦「第25回岩手日報杯」、10頭立て。
岩手日報杯はかつて馬とジョッキーをカップリングで投票し、票数の多い順に選ばれる名物レースのひとつだった。“この逃げ馬にはあのジョッキーを乗せてみたい”、“ズブい馬だが、このジョッキーの豪腕なら動いてくれるかも知れない”など、いろいろファンが考えた未知のカップリングが呼び物だった。
ところが結果として普段騎乗するジョッキーがそのまま選ばれるケースが多く、ここ数年は見送られている。しかし現在、若手もどんどん台頭してきているので是非、この企画を復活させて欲しい。先日(黒船賞と同日3月21日)、高知競馬場で行われた全日本新人王争覇戦で岩手代表・山本聡哉騎手が見事優勝しただけではなく、フレッシュジョッキーの活躍が目立ってきているのは事実なのだから。
岩手日報はいわゆる県紙で県内シェア80%以上とも言われているが、ここ数年はずっと競馬に対して徹底批判を展開。今回の融資案否決でも大きな影響を与えてきたし、また一貫して競馬廃止を誘導してきた中心的存在(自己規制して書きました)。その冠レースを開幕に持ってきたのは非常に興味深い。どのようなレースになるか、注目してほしい。
さて本題。カギを握るのは2000mの距離に尽きるだろう。
今年度、岩手県競馬組合は固定化してしまった番組に変化を持たせるため、各条件で様々な距離を実施すると発表した。最短1000mから最長3000mまで。これはある意味で大胆な試行となるが、馬資源が少ない地方競馬。このようなバリエーションを持たせた取り組みには素直に拍手を送りたい。仮に評判が良くなかったら、また新たな試みをすればいい。批判が出てこそ、競馬は発展するし、この柔軟性こそ今の岩手競馬に求められている。
確たる軸馬が不在で正直迷ってしまった。やはり2000mの距離がどう影響するか予測がつかない―が本音だが、ここは思い切ってコアレスブームを指名してみたい。
父エブロスは元来、スピード血統。常識的には距離に限界ありと見るのが妥当だが、実は高崎時代、1900m戦で1勝2着2着と連対パーフェクトの実績。しかも前走を快勝し、引き続き好調サイクルにあるのも心強い。
相手筆頭はアクトジロー。一昨年、中央3戦0勝から移籍し、C3級4戦2勝2着1回3着1回で再び中央入りしたが、2戦二ケタ着順に沈み昨年9月、岩手へ戻ってきた。そこで7戦4勝をマークし、前回は浦和と岩手の条件交流戦・岩手山特別でもハナ差2着に惜敗している。
昨年最終格付けがB2級、そして今回がA2といきなりメンバーが強化されたのは明白だが、戦ってきたメンバーを考えればここでも十分勝ち負けに持ち込めるのではないか。
マルカクールは前回11着と凡走。レース内容にまったく冴がなかったが、これは久々で実戦での勘を取り戻していなかったと解釈。冬期休養前のA2・六華賞(同じ水沢2000m)では現A1級マイニングプレスの0・2秒差3着。ひと叩きされた変わり身を期待したい。
人気を集めるであろうトーホウライデンの扱いが微妙だ。転入当初の5連勝を含めて通算9勝。昨シーズンは途中で調子を崩したが、7月以降思い切って休養させたのが正解で復帰後あっさり3連勝をマークした。
前回も2番人気に支持されたが、休み明けだったにもかかわらずマイナス18?と大幅な体重減。その影響もあったのだろう、直線で伸びてきたが5着に止まった。しかしこの一戦を使われて気配アップ。本来の動きを取り戻せば巻き返しに転じて何ら不思議はない。
以下、元々が堅実さには定評があるグラスホープ、久々でもテッポーが利くヘライカントリーが続く。
◎ ?コアレスブーム
○ ?アクトジロー
▲ ?マルカクール
△ ?トーホウライデン
△ ?グラスホープ
△ ?ヘライカントリー
3連単は6、3を折り返しに2、7を厚め。あとは10、1を押さえ
馬複は3−6、2−6、6−7、1−6、6−10
<お奨めの1頭>
11レース リボハーン
A2でも勝ち星マークはダテではなく、B3降級の前回を2着にまとめた。ここはメンバー的にもチャンス到来と見るべき