23日(土)メインは弊誌・テシオの冠がついている地方競馬全国交流「第8回テシオ杯ジュニアグランプリ」。お陰さまで毎年、レース当日にテシオ杯イベントを開催させてもらっている。
これまで伝説の名馬スイフトセイダイのお披露目、北海道台風被災牧場への支援チャリティー、ダービーグランプリ前夜祭、シンポジウム「岩手競馬のあり方を考える」などのイベントを実施してきた。
そして今年は「がんばろう、岩手競馬―レアもの掘り出し市場」を実施する。これは岩手競馬調騎会騎手部会、そして岩手競馬関連産業労働組合(通称:岩馬労=がんばろう)のご協力を求め、レアもののオークションを行う。
ただ、レアものゆえ、通常のオークションでは天井知らずにつりあがり、ファンのふところが厳しくなってしまう可能性が大きい。それはこのイベントを実施する主旨からかけ離れたことになってしまうので、上限を設定。つまり希望価格を最大5000円からとして落札者がいなかった場合は希望価格を随時下げ、また希望者多数の場合は、じゃんけんで落札者を決める方法をとることにした。
開始時間は11レース終了後、17時前後から18時まで。場所は盛岡競馬場内にあるアトリウムで行いますので、皆さん是非、ご参加ください。テシオ編集部からも驚くレアものを用意しています。
(写真はトライアル・若鮎賞ゴール 1着パラダイスフラワー 佐藤到)
さて本題。「テシオ杯ジュニアグランプリ」、戦いの舞台は盛岡芝1600m。1着馬にはG?・朝日杯フューチュリティステークス・トライアルレースの優先出走権が与えられ、今年は北海道からエミーズスマイルが参戦。迎え撃つ地元11頭の計12頭で覇を競い合う。
主軸にセイントセーリングを指名したい。人気はデビュー2戦目から破竹の4連勝中パラダイスフラワーが集めるだろうが、前々走・ジュニアグランプリ・トライアル「若鮎賞」を逃げ切っているものの、クビ差の辛勝。ダートではレコードタイムに近い圧巻の強さを誇っているが、本質的には芝は合わないかの印象。若鮎賞はスローで逃げたことと、総合力でカバーしたもので、ダート競馬で見せる破壊力は感じられなかった。
それならば若鮎賞で、パラダイスフラワーにクビ差2着まで肉薄したセイントセーリングを主軸に推すのが妥当ではないだろうか。
セイントセーリングはデビュー戦、盛岡芝1000mを59秒4の好タイムで快勝。続いてJRA新潟・マリーゴールド賞へ挑戦したが、後方から差を詰めただけの8着に終わった。しかし、これはペースに戸惑ったのが大きく、菅原勲騎手「流れに慣れていけば対応できる」と帰郷後に語っていた。
そして前走・若鮎賞では中団4、5番手をキープしたが、超スローの流れで直線追い込んだものの2着に惜敗した。その後は水沢開催をスキップし、ここに照準をピタリ。1ヶ月あまりの休養が間違いなく功を奏するはずで、今度こそパラダイスフラワーに雪辱を晴らそうと意欲満々だ。
逆転筆頭格はやはりパラダイスフラワーだろう。芝適性に疑問が残るといっても事実、若鮎賞を逃げ切っているし、今回も絶好の1番枠を引き当て、再現の可能性は十二分にある。ちなみにパラダイスフラワーはこのジュニアグランプリを叩いて、G?・エーデルワイス賞(旭川)挑戦を予定している。
北海道から遠征するエミーズスマイルも不気味な存在だ。デビュー戦3着、2戦目2着、3戦目に待望の白星をマークした。これは切れる末脚が武器のために距離が短かったり、忙しい競馬が合わず、なかなか勝ち切れなかった。しかし3戦目の初勝利で吹っ切れ、上昇ムードで臨んできたのが心強い。またレース2日前から芝コースに入り、スクーリングも万全。アグネスタキオン産駒の良血馬が、岩手で素質開花するか非常に楽しみだ。
オペラダンディーはこれから韓国で第二の種牡馬生活に入るメイセイオペラ産駒三世代目。デビューは芝1000m戦だったが、難なくこなして見事逃げ切り勝ち。記憶に間違いなければ盛岡芝の新馬戦でオペラ産駒が勝ったのは初めてかもしれない。続く2戦目は条件が変わって水沢1400mの特別・りんどう賞だったが道中、馬群の中に入って苦しい展開を強いられたが、それをしのいで快勝。根性のあるところを見せてくれた。ここも勝てば園田・ジョイーレに続くメイセイオペラ産駒2頭目の重賞ウィナーとなる。
ボスアミーゴの評価が難しい。水沢850mデビュー戦をスケール大きく快勝したが、以降の2戦は足踏み状態が続きビギナーズカップ2着、りんどう賞3着。今回は初の芝レースでさらに読めなくなったが、父アドマイヤボスはマツリダアーティスなど盛岡芝に抜群の適性を誇っている。このまま黙って引き下がるのか、それとも巻き返しなるか、ボスアミーゴ自身には正念場を迎えたといっても決して大げさではない。
あとはデビュー戦(芝1000m)2着だったが、前回、水沢1300m戦で2着に1・7秒差の大差をつけたローランメモリーも軽視できないだろう。
◎ ?セイントセーリング
○ ?パラダイスフラワー
▲ ?エミーズスマイル
△ ?オペラダンディー
△ ?ローランメモリー
3連単は7、1、3をボックスに、あとは7を1着固定に2、3着1、3、5、12と手広く
馬複は1−7、3−7、5−7、7−12
<お奨めの1頭>
9レース ベルモントシーザー
前回・青藍賞はレース間隔がちょっと開いて中団のままに終わったが、それを叩かれて気配上昇。メンバーも非常に楽になった