青山周平が史上最多の6度目SS王座へ
近5年のうち4度SS王座を制している青山周平は目下、山陽G2と浜松G1を含む4節連続V。今年ラストの伊勢崎出走となった今月20日の優勝戦を快勝し、地元ファンの前でウイニングラン。ここで受けた声援と拍手もエネルギーに換えて、史上初・最多となる6度目のスーパースター戴冠へ最高の流れをみずから作った。
2022年のSS王座を本走3.308秒で大差勝ちして青山周の4連覇を阻止した鈴木圭一郎は、今月21日~23日の浜松デイレースを3戦3勝の完全V。こちらも地元ファンと喜びを分かち合った。
2016年に初めてSGを獲得して以降、2020年を除いて毎年SGに優勝してきたが、今年2024年もまだスーパーグレードを獲っていない。全国ランキング今期S1の重みも力に換えて、通算3度目となる王座奪還へ攻勢をかける。
黒川京介が今年の『日本選手権』を6戦6勝で制して、ついにSGウイナーの称号を得た。SS王座決定戦は2021年に2着、2023年の前回は3着と、どちらもレース序盤は先頭を走る展開に持ち込みながら2度とも青山周に捌かれて敗戦しており、今回は『3度目の正直』を体現したい。さらに今年2度目のSG制覇となれば、年間のSG優勝回数が青山周と並び、2024年の最優秀選手、MVPの獲得まで視野に入ってくる。
鈴木宏和もごく最近に新たな勲章を手に入れた。今月17日の飯塚ナイター『G1開設記念レース』決勝戦を10メートルオープン戦の6枠から猛烈ダッシュ。そのまま8周回を逃げ切って、ついにグレードレース初優勝を成し遂げたのだ。スタートに一層の磨きをかけるとレース後のインタビューで語っていた鈴木宏は、今回まずはトライアルを勝ち抜き、まだ経験したことのない王座決定戦の8名に入ることをめざす。
今年度は『SGオールスター』、『SGオートレースグランプリ』、『特別G1プレミアムカップ』そして日本選手権の全てに優出し、SSトライアル出場権利を得るために必要なSG・プレミアムC優勝戦ポイントが堂々の1位。地力アップは明らかであり、ファンからは日本一とも称されるスタート力を武器に、今度はSG制覇へ向けて新たな一歩を踏み出す。
近3年のSGタイトルほとんどが青山周と鈴木圭に席巻されている状況へいち早く風穴を開けて、今年の2月に『SG全日本選抜』を制したのが金子大輔だ。この開催は6日制でおこなわれて金子大は6戦5勝。濡れ走路で加賀谷建明に交わされたのが唯一の敗戦だった。スーパースターは昨年も王座決定戦まで進んで4着。川口の日中開催の大レースに実績を挙げている強みを生かしたい。
SSシリーズ戦は佐藤励が今年も勢力図の中心に。去年のSSシリーズ優勝時に語った「来年の大みそかはSS王座決定戦へ」が今年も実現できず、2025年(以降)こそはの思いをもちつつ2連覇をめざす。
池田政和が今月上旬『G2レジェンドカップ』において復活のグレードレース優勝。スーパースター王座を過去4度も制しているように冬季の高速レースが最も持ち味を出せる条件であり、勢いに乗って大レースを連続Vするか。
高橋貢もスーパースターを通算4V。来年以降またSG戦線で活躍して、SSトライアル16名の椅子を奪還すべく、ここで存在感を示したい。
永井大介もまた、SSトライアルに名前がないことが意外な1車だ。今年はSGに優出できなかったがG1レースには何度も優出しており、来年の捲土重来を期する意味でも、ここで活躍しておきたいところだ。
今節初日には『スーパースターガールズ王座決定戦』が実施される。片野利沙や藤本梨恵が同レースを過去に勝っているが、今年の有力候補には小椋華恋の名を挙げたい。今年5月の『G2川口記念』で、佐藤摩弥に次ぐ史上2人目のグレードレース制覇。この開催はナイターで、展開は単独0ハンから逃げる形だった一方、今回は何車か捌いて追い上げる展開になりそうだが、最近はインの狭い場所へ切り込む走りもできているし、キャリアの浅い頃から池田政和と同様に冬場にエンジン上向く印象があるので、今回はタイトルホルダーという格上の走りを披露したい。
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主な出場予定選手
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黒川 京介〔川口 S-10(33期)〕
佐藤 励〔川口 S-12(35期)〕
永井 大介〔川口 S-18(25期)〕
池田 政和〔川口 S-26(23期)〕
小椋 華恋〔川口 A-74(35期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
金子 大輔〔浜松 S-3(29期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-6(22期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-15(32期)〕