青山周平が見事に日本選手権で連覇達成!
浜松オートで行われていたSG第55回日本選手権オートレースは伊勢崎の31期・青山周平の優勝で幕を閉じた。青山は昨年に続いてこの大会を制覇。SGは通算で14度目の優勝となった。
試走タイムは鈴木圭一郎が一番時計で26。次いで青山と高橋貢が28、長田稚也と有吉辰也が29、永井大介が30、伊藤信夫が31、佐藤摩弥が33だった。
トップスタートを決めたのは3枠の永井。そこに青山と鈴木圭が続いていく。有吉も乗っていき、伊藤信は5番手発進。佐藤摩と高橋貢は並のスタートで、長田稚はスタートが決まらなかった。
いきなり逃げに入った永井だが、1周4コーナーで青山がインをすくっていく。そして、ホームストレッチで先頭に立った。そこから青山は小さいコース取りながらペースを上げていく。永井は追走してチャンスどころを窺っていた。後ろでは有吉が鈴木圭を捲って3番手を奪取。その勢いのまま永井のインに車を向けたが、滑って後退してしまう。再び3番手を取り返したのは鈴木圭。前では青山が丁寧なコース取りを続け、永井は追走が一杯気味になる。結果的に青山はそのまま押し切り、2番手には最終3コーナーで永井を捲った鈴木圭が入り準優勝だった。
青山はいつも通りの走りをやってのけた。コース取りが小さいのでペースが上がっていないのかと思えたが、上がりタイムは3・363。この時期なら十分の数字だし、実際に後続が追ってこれなかったので仕上がりも良かったのだろう。今回の優勝戦はツキもあった。準決2着通過で枠番選択順が5番目だったにも関わらず、1枠が残っていたのだ。当然、青山は1枠に入り、十分なスタートを決めてみせた。巡ってきたチャンスは逃さない。それが青山。今回の優勝で鈴木圭と並びSG14V。これからもこの両者の切磋琢磨が続いていく。
今回の優勝戦では他にも見どころがあった。8番手からの競走になった長田稚だが、10周戦の道中で佐藤摩、伊藤信、有吉、そして高橋貢に競り勝って4着入線。車券には絡めなかったが、SGの大舞台で強豪相手に高い技術と強いハートを見せつけた。今後SGで優勝するシーンもそう遠くはないだろう。
日本選手権の興奮冷めやらぬ中で、約半月ぶりの開催となる川口オート
選手権メンバーが不在で、今節の主役となるのは佐藤励。地元で1級車初Vを決めると、飯塚のミッドナイトでも優勝と勢いに乗ってきた。スピードに乗った果敢な攻めに注目したい。ナイトレースで復活のVを決めた池田政和は本来ならば日本選手権を走る選手。マシンも安定した動きを見せており素早い仕掛けで追い上げて行きそうだ。落車明けでマシンの立て直しを図るのは森且行。冷え込みと共にスピードが上がってくるタイプなので、まずは試走の気配に注目したいところ。
秋田貴弘は飯塚GIIの中盤からエンジンが上向いてきた。どんな展開でも追い上げていけるタイプではないが、捲りが決まりやすい状況になると車を押し上げていける。吉田祐也もレース展開が向くと車速を発揮できる。
遠征勢で注目したいのは山陽の女子レーサー松尾彩。試走タイム以上にレースアシは鋭く、近況は川口走路でも好走が目立っている。レース中盤から後半にかけての捲り追い込みで見せ場を作りそうだ。緒方浩一も好調。直近の飯塚ミッドナイトでは準優勝だった。ハンデ的に後方からの競走になったが、しっかりと追い込めていた。冬場になりつつあり、タイムが出やすい条件だと存在感が増してくる。
そのレースで優勝を決めたのは飯塚の宮地朗。0ハンに4車並んだ最内から、稲原瑞穂のスタートを突っ張り独走態勢を築き、最終的には後続をチギって上がり413でゴール。エンジンの仕上がりはかなり良さそうだった。その飯塚勢では新村嘉之も調子を上げている。前走ではオール車券絡み。一度、好調モードに入るとしばらく続くタイプなので今回も注目だ。
元気が良いのは鈴木章夫。前走では自身が持つ最高齢公営競技勝利記録を塗り替えた。今回もその1走1走には注目が集まる。赤堀翼、斎藤正悟といったあたりもエンジン状態は良く上位着が狙える。
そして、山陽から36期の4名が川口初登場。石田啓貴は練習参加だが、古谷匠、祐定響、三宅真央は正選手での参戦。どんな動きを見せてくれるのか、フレッシュな走りに期待したい。
※11月4日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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佐藤 励〔川口 A-100(35期)〕
池田 政和〔川口 B-112(23期)〕
森 且行〔川口 A-16(25期)〕
松尾 彩〔山陽 A-38(34期)〕
緒方 浩一〔山陽 A-72(30期)〕
新村 嘉之〔飯塚 A-161(27期)〕
鈴木 章夫〔浜松 A-216(2期)〕
宮地 朗〔飯塚 B-43(25期)〕
村瀬月乃丞、帆景岬の逃げに注目!
まさに開催ラッシュの飯塚オートだが、今回のミッドナイトは5日間のロングシリーズ。SG開催と日程が重なっているのでS級はいないが、若手の中で成長を見せている選手もいるのでレースは白熱する。
前回のミッドナイトで優出していたのは中原誠と稲原瑞穂。中原は今年、なかなか調子が上がらないでいたが、9月後半から徐々に状態が良くなり、前走で今年初優出となった。結果は5着だったが、予選準決ではスピードが出ていたので、この流れを大事にしたいところ。稲原瑞は6着。優勝戦では好スタートを決めて2番手で粘っていたが、最終コーナーを立ち上がってから車が滑り、大きく着を落としてしまった。その滑りがなければ準優勝だっただけに悔やまれるが、車の動きはかなり良さそうだった。その前の節からの良い流れが続いている。
前々回の飯塚で準優勝だったのは北原岳哲。前を走る竹中修二を捕まえられなかったが、試走タイムは一番時計タイが出ていたし、ここ4節は上位着でまとまっている。1級車に乗り換わってから着実に力を付けている一人だ。その優勝戦には藤川竜も乗っていた。その後の節では思うような結果にならなかったが、藤川竜も確かな成長を見せている。
最も若手の36期では村瀬月乃丞と帆景岬に注目。村瀬は最近、上がり40を切るタイムをマークしている。10月5日に初優勝を決めてからは自信を持って走れている様子。それに成績も伴っている。2級車だけに、多くの車を交わすレースでは苦戦するケースもあるが、2車か3車ぐらいなら捲って抜け出せる。もちろん、いきなり独走に入れるようなら後続を突き放せる。帆景は散発的に好走を見せることはあったが、前走ではコース取りがだいぶ安定していた。上がりも426の自己最高タイムを叩き出した。これからもっとこの数字を上げていくだろう。
中堅の域に入りつつある中では東小野正道と桜木公和が活躍しそう。東小野は前走の最終日は欠車になったが、準決までの動きは悪くなさそうだった。絶頂期ほどのキレはないが、今の状態でも今回のメンバーなら実力上位。強気な仕掛けで車群を縫っていく。桜木も攻めの積極性は上位級。近10走はほぼ車券に絡めているようにエンジンは好仕上がり。際どい突っ込みを見せてくれるだろう。
内山雄介や町田龍駿は車の伸びがそこそこ良い。内山雄は無理な仕掛けをする方ではないが、エンジンが良い時は車なりに番手を上げていける。町田は成績が安定しない方だが、時折り見せる大駆けは魅力。穴党向けと言えるかもしれない。
※11月2日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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東小野 正道〔飯塚 A-56(25期)〕
内山 雄介〔飯塚 A-96(30期)〕
桜木 公和〔飯塚 A-120(24期)〕
村瀬 月乃丞〔飯塚 A-206(36期)〕
稲原 瑞穂〔飯塚 A-225(33期)〕
中原 誠〔飯塚 B-33(26期)〕
北原 岳哲〔飯塚 B-37(35期)〕
帆景 岬〔飯塚 B-97(36期)〕
青山周平が大会連覇を達成しそうだ!
第55回SG日本選手権オートレースは優勝戦のメンバーが出揃った。今節は天候に恵まれ、良走路でハイレベルな戦いが繰り広げられた。そんな中、準決を勝ち上がり優出を決めたのは最内から青山周平、伊藤信夫、永井大介、長田稚也、鈴木圭一郎、有吉辰也、佐藤摩弥、高橋貢。
準決までオール連対できているのは青山のみ。ただし、鈴木圭はここまで4勝を挙げており、勝利数では鈴木圭の方が上。この両者が仕上がりの安定感では上位だ。永井と伊藤信も準決で快走を見せてシリーズ3勝目。SG初優出となる長田稚は、準決で近況の成長っぷりを見せ付けて勝利。有吉や佐藤摩も武器のスタートは切れていた。高橋貢はここまで白星はないが、準決ではさすがのレース運びを見せた。
0Mオープンでとにかく大事になるスタート争い。誰が飛び出していっても不思議ではないが、ここは最内の青山が先行しそうだ。1枠からのスタートは慣れている。そこに伊藤信、永井、鈴木圭が続いていきそう。有吉、佐藤摩もスタート巧者だが、このメンバーで外枠では厳しくなるか。
まずは逃げに入りそうな青山。どこまでペースを上げられるかがカギになるが、仮に車速が足りなくても後続をブロックする力はかなり高い。もちろんエンジンが仕上がれば、ペースを上げて後続を引き離すことも可能。優勝戦の枠番選択順が5番目ながら1枠が残っていたツキもある。ここは先行逃げ切りを期待して本命に推したい。
準決の上がりタイムで最も良い数字を出したのは鈴木圭。12Rでタイムが出やすい条件だったのもあるが、しっかりと最高タイムを叩き出した。優勝戦も同じ12Rなので、その時間帯で走れた強みは大きい。スタートでどこまでの位置に付けられるかは分からないが、道中追い上げていけるだけの仕上がりにはある。今節は永井の勢いも十分。準決では青山を封じ込む魂の走りを披露した。優勝戦でもトップスタートを決めるようなら2018年以来のSG優勝もあるだろう。有吉は準決で被害があって2着だったが、スタートは切れているしエンジンも悪くない。絶頂時のスタートが決まれば展開を乱す可能性がある。長田稚も怖い存在。SGは初優出だが、力量はそれに見合うだけのモノを持っている。スタートで好位置を奪えれば、いきなりSG初優勝してもおかしくはない。
◎青山周平
○鈴木圭一郎
△永井大介
△有吉辰也
▲長田稚也
S級不在でシリーズは大混戦模様!
浜松オートでSG日本選手権が行われている3日目からは、伊勢崎オートでアフター5ナイターが始まる。昼間のレースでの興奮そのままに、ナイターでも盛り上がりたい。
今、最も乗りに乗っているのは中野光公。前々回の伊勢崎ナイターでは、初日からオール1着の完全優勝を達成した。その数節前からずっとエンジンは良かったし、今後もしばらくはこの状態が続きそう。スタートもしっかりと枠ナリに出ることができているので、連続優勝も不可能ではない。
中野光の優勝は10月22日のものだが、その前の13日の優勝戦を制していたのは竹本修。その後は10月26日からの開催に出場していたが、ここでは初日から2着を3本重ねて優出7着。今は連続で優勝戦に進出できている。その優勝戦に乗っていたのは吉田恵輔と田崎萌。吉田恵は6着だったし、いまだに優勝の経験はないが、今はエンジンもスタートも良い状態。メンバー的に手薄な今回の開催で悲願達成といきたい。田崎は優出5着。エンジン状態はまずまずで、大混戦になるレースだと展開に揉まれるケースも多いが、前を走る車と一対一になれば交わしていけるだけの技量は持っている。
同じ女子レーサーの新井日和は、今回出場する中でランク最上位。スピードはかなりのモノを持っている。捌きもしっかりと抜く態勢が整えば交わしていけるが、攻めあぐねる場面も少なくない。その辺の判断力が巧くなってくると、もっと成績を向上させることができるだろう。高橋絵莉子も捌きが少しずつ良くなっている。スタートのセンスは高く、短ハンデ戦なら速攻を決めてくるシーンも多い。
緩やかに状態が上向いてきているのは金山周平。ここ最近は1着を取る機会が多くなってきたし、前走の4走は全て車券絡みと上昇モードに入っている。長らくスランプに入っていた三浦康平は、前走の後半2走で連勝。その節からハンデが最重ハンの20M前になったことも影響しているが、好成績を取り続けていれば乗り手のレース感覚も戻ってくるかも。
外来は浜松からのみ。その中では米里崇徳が注目の一車。5節前には地元で完全優勝を決めていたし、前走でも優出を果たしている。前団を追って行く時に、まだ差しを使うことは少ないが、捲り攻めにある程度の迫力が出てきた。スピード面での強化も図れている。石貝武之はここ数節、車券に貢献する機会が増えてきた。エンジンが安定しているのはもちろんのこと、スタートが切れており速攻が決まりやすい状態。鈴木辰己は現在70歳だが、まだまだ気を吐いている。変わらずスタートは冴えているし、インコースを抑えての粘りが光っている。
※10月31日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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新井 日和〔伊勢崎 A-10(35期)〕
中野 光公〔伊勢崎 A-87(25期)〕
吉田 恵輔〔伊勢崎 A-66(29期)〕
竹本 修〔伊勢崎 A-126(25期)〕
金山 周平〔伊勢崎 A-119(27期)〕
田崎 萌〔伊勢崎 A-153(33期)〕
三浦 康平〔伊勢崎 A-154(28期)〕
米里 崇徳〔浜松 A-76(34期)〕