A級とB級による熾烈なバトル!
今回の山陽ミッドナイトは4日間の日程。S級選手の参戦はない予定で、A級とB級がほぼ半数参加して行われる。普段は優勝から縁遠い選手にとっては優勝する絶好のチャンス。注目の選手を挙げていく。
今回出場する中でランクトップは前田淳。ここ2節は、ほとんどのレースで車券に絡めており、エンジン状態はマズマズといったところ。今回も鋭いスタートと強烈なイン突っ込みで車を押し上げていきそう。今年7月以来の優勝を目指す。
長田恭徳は近況、白星が少ない。ただし、試走タイムはソコソコ出ており、エンジン的にはそこまで崩れていない。追い込むレースが多くなり、展開が苦しくなっているが、一流選手になるためには誰もが通過する登竜門。センス自体は高いモノを持っているので、更にひと皮むけた走りに期待したい。岡松忠は長期欠場から復帰して2節を消化している。まだ本来の走りではないが、レースを重ねるごとに熟練の捌きを見せてくれるだろう。穴見和正は現在67歳になるが、走りの方は全く衰えていない。前走の川口では準決7着だったが、それ以外の3走は全て車券に絡めていた。変わらぬイン走法で、混戦を切り裂いていける。
若手では山本翔と山本将之の両者がよく成長している。スピードに加えて、捌きの方も徐々に身に付いている。両者とも重走路を苦にしない点も今後の飛躍が楽しみ。
外来A級は仲口武志が活躍しそう。前々走の飯塚では優勝戦まで進んでいた。その後も飯塚で走っていたが、そこでも悪くないレースを見せていた。平塚雅樹も武器のスタート力を生かして好展開を作れている。
B級では日室志郎が前走の川口で優出。スピード自体はソコソコあるので、早めに独走に入れる展開なら結果を残しやすい。1級車に乗り換わってから快進撃を見せていた古城龍之介は、近況、成長の壁に当たっている様子。それでも可能性を感じさせる走りを見せているので、今後も大きく成長しそうだ。巧みなレース運びで着をまとめているのは花元初美。スタートとレース序盤の位置取りは不安な面あるが、道中回り出すと的確な攻めで巻き返していける。
※12月2日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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前田 淳〔山陽 A-2(27期)〕
長田 恭徳〔山陽 A-27(32期)〕
穴見 和正〔山陽 A-57(12期)〕
岡松 忠〔山陽 A-73(17期)〕
仲口 武志〔浜松 A-65(24期)〕
日室 志郎〔山陽 B-44(22期)〕
古城 龍之介〔山陽 B-84(34期)〕
花元 初美〔飯塚 B-41(8期)〕
岩見貴史が地元のGI初制覇!
飯塚オートで行われていた第65回GI開設記念レースは地元の29期・岩見貴史が優勝した。GIは船橋オートで優勝の経験があったが、地元では初。GIは2回、GIIは1回優勝があり、記念レースは通算3Vとなった。
試走タイムは永井大介が一番時計で28。次いで桝崎陽介と岩見が29、松尾啓史と荒尾聡が30、青山周平が31、浦田信輔が32、辻大樹が35だった。
10Mオープンのスタート争いは最内の辻がなんとか持たせる。これに岩見が乗って行く。2枠の桝崎も踏ん張り3番手発進。浦田から外はほぼ枠ナリのスタートになった。
1周バックですぐに動きがあった。辻の外に付けた岩見が捲りで先頭に踊り出る。その直後に大きなアクシデントがあった。3番手に付けていた桝崎が辻のインに突っ込むが、車体同士が接触し両者落車。直後に付けていた浦田と永井もその影響で落車してしまった。1周を回らず4車が戦線離脱となる波乱。影響がなかった4車で残りの7周を戦う事になった。
逃げる岩見はしっかりと自分のコースを回っていく。すぐ後ろに付けたのは荒尾。なんとか抜きにかかるが、岩見が巧い立ち回りを見せた。インからもアウトからも抜かせない走りで周回を消化していく。そして、最終的に岩見はそのまま先頭を譲らずゴール。2番手に付けていた荒尾は最終3コーナーで少し流れてしまう。その隙を見逃さなかったのは3番手に付けていた青山。インから荒尾をパスし2着入線を果たした。
岩見はこの優勝戦で自分の走りがキッチリとできた。武器のスタート力を遺憾なく発揮して、早めに先頭に立つ事ができた。逃げる展開になってからは後続車に隙を与えず走り切る事ができた。試走タイムはしっかりと出ていたし、上がりタイムも375なら十分な数字。これからはSGの舞台でも活躍したいと本人は言っていたが、それをするには十分な総合戦力を持っている。SGで優勝争いをする姿を見てみたい。
早川清太郎VS木村武之の様相!
伊勢崎オートは昼間開催に移行してから早くも2節目。前回は鈴木圭一郎と早川清太郎が初日からスーパーハンデで走っていた。両者とも優勝戦までは進んだが、軽ハン勢の速いペースに苦労していた。今回も早川は参戦するが、果たしてハンデの変動はあるのかどうか。
その早川は前走の優勝戦は6着だった。序盤の展開も厳しかったが、道中もなかなか追い込めないでいた。ただし、試走タイムはしっかりと出ていたし、その前の節では優勝もしている。大きな流れで見ればエンジンは上位の部類。今回出場する選手の中でランク最上位なので、優勝の可能性はぐっと広がる。地元でもう一人のS級は三浦康平。最近の調子は日替わりといった所だが、白星を挙げるレースもあるので、その状態を持続できればいい。
外来S級で最も脅威なのは木村武之。前走の川口で優勝していたし、4節前の地元でも優勝していた。10月に入ってからは21走しているが、全てのレースで車券に絡めている。エンジン状態は高位で安定。川口に続いての連続優勝も十分あり得る。同じ川口優勝戦に乗っていたのは岩崎亮一。一時期は軽いスランプに入っていたが、近況は完全に脱出できている。スタートや重走路、スピード、捌きとあらゆる面で劣勢なモノはない。エンジンが上向いてきた今は安心して車券を狙える。
他に有力なのは岩科鮮太。前走の山陽では初日から連勝を決め優出。そこでは3着入線を果たしていた。スタートは不安定な面あるが、道中は鋭いイン突っ込みで番手を上げていける。同じ地区の鈴木宏和もまずまず。前走の山陽GIIではシリーズ中に1着が2回あった。スタート力は全国屈指で、後は捌きが身に付いてくると成績が安定するだろう。
前回の伊勢崎で優勝したのは横田翔紀。その時はハンデが軽かったが、今回は最重ハンの10M前からの競走になりそう。優勝戦では上がり371をマークしていたように、独走力は申し分ない。追い込むレースが増えてきた時が今後の課題。その優勝戦には内山高秀、栗原俊介、吉田恵輔、野本佳章も乗っていた。内山は今、A級にランクされているが、長らくS級で競走をしていた選手。ハンデ位置的に恩恵が受けられる今は絶好の狙い。吉田恵はまだ優勝の経験がないが、その機運は高まりつつある。野本はスタート力に磨きがかかってきたし、道中の捌きも良くなっている。栗原俊はスピードがウリ。早めに一人で走れる展開になれば大物食いも十分ある。
※12月1日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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早川 清太郎〔伊勢崎 S-6(29期)〕
三浦 康平〔伊勢崎 S-20(28期)〕
木村 武之〔浜松 S-10(26期)〕
鈴木 宏和〔浜松 S-16(32期)〕
岩科 鮮太〔浜松 S-35(29期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-22(25期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 A-10(26期)〕
横田 翔紀〔伊勢崎 A-168(34期)〕