鈴木圭一郎が激戦を制し、日本選手権3度目の優勝!
SG日本選手権の優勝戦は良走路で行われた。レースは後半になって激しい上位争いが演じられたが、最終的には地元の32期・鈴木圭一郎がチャンスを逃さず勝利をもぎ取った。日本選手権は2017年以来、3度目の優勝。SGは通算10度目のVとなった。
試走は鈴木圭一郎が一番時計で26。次いで有吉辰也が27、永井大介と荒尾聡が28。金子大輔、早川清太郎、青山周平、滝下隼平が29だった。
スタート争いは、7枠から青山が飛び出していく。これに最内から金子が続き、2枠の早川も3番手を死守。その後ろでは永井、鈴木圭、有吉と出ていく。荒尾は7番手発進で、滝下は最後方からのレースになった。
青山の逃げで始まった優勝戦。青山はレース序盤からインを抑える走りになり、思うようにスピードが乗らない。金子にとって有利な状況だったが、その金子も追走が一杯。その後ろの早川も前を仕掛けるまではいかない。そうこうしているうちに、永井を突破した鈴木圭が4番手に浮上。そして、早川を抜きにかかるが、次のコーナーでコースが乱れてしまう。そのインに入ってきたのは荒尾。荒尾は3番手に立つと、追走一杯の金子を捲る。この流れに鈴木圭も便乗し、先頭は青山、2番手に荒尾、3番手に鈴木圭の態勢ができ上がる。荒尾はインから青山を抜きにかかるが、青山はインを締め上げてブロック。そして9周回3コーナーでドラマが起こる。荒尾が青山を外から抜きにかかるが、両者が軽く接触する形になり、空いたインに鈴木圭が入ってくる。青旗前で先頭に踊り出た鈴木圭が、そのまま最終周回をしっかり回ってゴール。2着は青山、3着は荒尾が入線となった。
試走一番時計をマークした鈴木圭だったが、レースは簡単ではなかった。5番手発進からの競争で、永井を抜く所ではしっかりと態勢を作って、綺麗に交わしていた。早川を抜く所では、やや厳しい仕掛けになったが、レースに大きな影響を残す事なく番手を上げていた。金子を捲る所では、荒尾の仕掛けに巧く付いていけた。3番手から先頭に立つ所では、青山と荒尾の動きを冷静に見る事ができた。そして、チャンスと見るや否やインに鋭く車を進めていけた。スタートしてからゴールするまで、その場その場で変幻自在に攻め手を操る事ができた。攻撃の幅が大きく広がった事を示した一戦だったと言えよう。