初日の12Rには企画レースが組まれている!
新年初節の船橋開催は3日間の短期決戦。初日の最終12Rには、女子選手だけによるレースが行なわれる。現在、オート界の女子レーサーは6人。つまり6車立てによるレースとなる(ただし、1人でも欠車が出た場合は企画レースは取りやめ)。更に、今回は準決が8個で、優勝戦は7周回で行なわれる。
船橋のS級はほぼ勢揃い。最も充実しているのは青山周平。昨年の大晦日にSS王座決定戦を制し、SG初制覇を達成すると、今年に入ってからも前走の飯塚GIで見事な勝利。5日間シリーズでオール連対と、安定感も出てきた。エンジン上昇と共に、乗り手のリズムも絶好調。今回もひと回り大きくなった走りを見せてくれそう。
中村雅人も状態は悪くない。SS王座決定戦では3着だったが、前走の浜松では3連勝を挙げて優出すると、優勝戦でも2着と悪くない内容。優勝した金子大輔が、エンジンの仕上がりが上回っていただけで、中村もけっして悪い状態ではない。永井大介と鈴木圭一郎もエンジンはかなりの位置にある。2人共、前走は飯塚GIで、準決こそ4着だったが、シリーズで2勝を挙げるなど存在感は示していた。青山、中村、永井、鈴木圭の4人が現在、船橋4トップと言っても問題ないだろう。
対する外来勢のS級は佐藤貴也、佐々木啓、田村治郎、益春菜、東小野正道、桝崎陽介の6人。益は後述するとして、他の5人は全て前走が飯塚GI。いずれも優勝戦までは進めなかった。しかし、シリーズを通して見れば大崩れしている選手はいなく、5者共にエンジン自体は悪くない。あとはその走路状況にどこまでセットを合わせられるかといったところ。
地元で他に注目なのは池田政和。昨年の10月あたりから1着率が上がっており、優出回数も増えている。全盛期ほどの走りではないにしても、一般開催なら十分優出できるだけの動きを見せている。前走の川口でもしっかりと優出していた。同じ優勝戦に乗っていたのは高橋義徳。高橋も昨年の12月あたりからエンジンが急上昇。ハンデが最重ハンの20m前に置かれているなら、積極的に狙ってみたい選手。
そして、今回の目玉レース。女子だけによる「オーバルクイーンカップ」が初日の12Rに組まれている。出場する6選手の近況を追う。
最もランクが高いのは益春菜。昨年末には地元のSSシリーズ戦を制し、名実ともに女子ナンバー1の位置に立っている。目下の課題は捌きになるが、スピード面では他の女子に大きく差を付けている。
地元の利があるのは片野利沙。現在はエンジン良くないが、特徴として節単位で調子の波がある選手。初日が良ければ最終日までずっと良く、その逆なら最終日までずっと悪い。
船橋は連続出場になるのが藤本梨恵。前走の4日間は3,4,1,2着と成績はまとまっている。1級車に乗り替わってからはゆっくりとだが、着実に走力を上げている。
同じく少しずつだが成長しているのは岡谷美由紀。デビュー時の不安な感じはなくなっている。車さえまともな状態なら普通にレースできている。目下の問題点は、ドドドが来やすいこと。
岸萌水は昨年9月に1級車に乗り替わってからは、1着率が上がっており、10月には準優勝も決めている。今度も更に成長していくと見られる。
最後に佐藤摩弥。期別で言えば一つ上で、先述の5選手の先輩にあたる。まだ捌きに課題を残しているが、武器のスタート力は目を見張るものがある。近況は益の勢いに押されかかっているが、このへんで先輩の意地を見せたいところ。
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主な出場予定選手
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中村 雅人〔船橋 S-2(28期)〕
永井 大介〔船橋 S-5(25期)〕
青山 周平〔船橋 S-6(31期)〕
鈴木 圭一郎〔船橋 S-15(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-9(29期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-12(23期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-28(28期)〕
東小野 正道〔飯塚 S-34(25期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-37(30期)〕
益 春菜〔川口 S-40(32期)〕
川口新春第2弾は準決勝戦8バトル!
早くも今年2節目の開催となる川口オート。今回は準決が8個レース設けられており、各1着が優勝戦へ勝ち上がるシステム。主力が分散されるので堅いレースが多くなると思いきや、軽ハン勢も必死の逃げを見せるので楽しみは多い。
今回出場するS級は、ほとんどが前走は飯塚のGI。この時の成績が大いに参考になる。
優勝戦まで進んだのが木村武之、森且行、松山茂靖の3人。木村は道中で車群を抜け出したが、前を走る青山周平までは追いつけず準優勝だった。シリーズ中も安定した成績を残しているので、エンジンはだいぶ落ち着いてきたと見ていい。森は優勝戦で6着だったが、連日試走タイムは30近辺を出していたのでエンジン良さそう。シリーズ中に3勝を挙げている。A級ながら松山も優出し7着。松山はそれほど試走タイムは出ないが、レースでは大駆けするタイプでスタートも早い。
優勝戦までは進めなかったが大木光、平田雅崇、山田達也らも動きは良かった。大木は3日目に試走27の好タイムをマークしていたし、平田もエンジン自体は良く動いていた。山田は序盤の仕掛けが甘く、展開が厳しくなっていたが、エンジンは悪くなさそうだった。
今回、地元でランクトップは若井友和だが、飯塚ではイマイチだったので巻き返しを図りたい。ランク2位の加賀谷建明は、足かせとなっていたフライングの累積が無くなるころ。本来の爆発的スタートを炸裂させてくるかもしれない。
勝負強さで言えば荒尾聡が怖い存在。地元のGIはイマイチだったが、昨年末の川口のSS順位決定戦で2着に入っている。その時に近いセットにしてくれば、それなりに戦えそう。荒尾と同様に飯塚のGIでは力を出し切れなかった田中茂、西村龍太郎、人見剛志、西原智昭らだが、底力はかなり高いのでエンジン次第では上位争いに進出してくる。
飯塚GI組ではない伊藤信夫だが、地元のお正月開催で優出してきた。川口は昨年末のSSシリーズでも優出しており、今回も期待できる。
川口の前節のお正月開催で優出したのは深谷輝、小原望、増田伸一の3車。開催の間隔もそれほど空いていないので、今回もエンジン好調のまま臨める。ただし、ハンデ位置の変動には注意を払いたい。深谷、小原は最重ハンになってしまうと、前回のような活躍を期待するのは厳しいかもしれない。
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主な出場予定選手
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若井 友和〔川口 S-20(25期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-26(27期)〕
森 且行〔川口 S-46(25期)〕
木村 武之〔浜松 S-4(26期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-24(24期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-7(27期)〕
西村 龍太郎〔山陽 S-32(25期)〕
西原 智昭〔船橋 S-43(28期)〕