高橋貢VS中村雅人の構図だが、他の選手も虎視眈々と!
前回の伊勢崎GIIは、高橋貢の見事な復活Vで締めくくった。約一ヵ月半の間、戦線を離れていた高橋だが、しっかりと立て直してきた。対する外来勢は中村雅人が絶好調。更に、篠原睦や佐々木啓なども調子を上げている。
今回、地元で唯一人のS級は高橋貢。2節連続で休場があったり、その前も成績が振るわなかったが、前回はGIIの舞台で存在感を示した。強い貢が帰ってきた。今回も、そのスピードで、その技で、その経験で他車をねじ伏せて行くか。エンジン自体は完調ではないが、かなり高いレベルにあるのは間違いない。初日から目が離せない。
外来のS級は5人参戦予定。中でも、大注目は中村雅人。目下のところ2節連続で完全優勝中。どちらも一般開催ではあるが、完全優勝自体がそうとう難しいこと。レースも9連勝中。雨でも晴れでも強さを発揮している。どこまで連勝を延ばせるか、その動向は要チェックだ。中村が最後に走った山陽の優勝戦に乗ったいたのは佐々木啓と篠原睦。それに、別府末彦だ。篠原は3連勝で優出。完全優勝にリーチがかかっていたが、中村に阻止された。ただし、エンジン状態は良いとみていい。佐々木も安定感抜群。初日は3着だったが、その後1着を2本重ね優出。優勝戦では中村に引けを取らない内容だった。船橋の五十嵐一夫と岩田行雄はやや低迷中。特に、五十嵐は地元の準決で落車しているのが気がかり。
A級では、仲田恵一朗の動きが良い。前走の地元GIIでは準決こそ8着で優出はならなかったが、それ以外の4日間は全て3着以内。その前からだいぶ安定感が出てきた。また、船橋の平塚雅樹も好調。ここ数ヶ月はよく優出している。更に、B級では中山光が急成長中。前走の地元5日間はオール連対。もう少しで優勝までありそうだった。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
中村 雅人〔船橋 S-1(28期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-8(26期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-17(23期)〕
五十嵐 一夫〔船橋 S-45(21期)〕
岩田 行雄〔船橋 S-46(15期)〕
湯浅 浩〔伊勢崎 A-5(19期)〕
三浦 康平〔伊勢崎 A-7(28期)〕
浜野淳が圧倒的な走りでキューポラV!
川口のGI 第39回キューポラ杯は山陽の浜野淳が制した。序盤の展開は良くなかったが、道中はまるで異次元の走り。終わってみればブッチ切りの優勝だった。
試走タイムも一番時計の36。次いで永井大介が38、池田政和が39、高橋義弘が40、佐藤裕二と木村武之が41、中野憲人が42、岡部聡が43だった。スタートは高橋の先行。それに永井が乗って出る形。しかし、すぐに木村が永井を交わし2番手に付けた。浜野は6番手くらいからのレースになった。
序盤から高橋がマイペースで逃げていた。木村や永井が中団争いをしていたが、一人だけ気持ち良さそうに追い上げて行く車は浜野。自信を持って1車ずつ交わし、番手を上げていく。2番手に立ってからも余裕はたっぷり。落ち着いて高橋を交わすと、そこからは一人旅。周回ごとに後ろとの差を広げて行き、ゴールする頃にはブッチ切り状態になっていた。まさに圧倒的な内容。
ここ一番での勝負強さが発揮された。スタートで好展開を作れなかった瞬間は、多少なりとも焦るものだが浜野は落ち着いていた。冷静に攻めることができた。エンジンの手応えに自信があったのだろう。また、その状態の車を落ち着いて操縦できる技術も流石の一言。センスは全く衰えていない。これからの大舞台でも、今回と同じくらい車が仕上れば、記念タイトルを積み重ねていくことも十分考えられる。
高橋も見せ場を作った。初日からずっと良かったエンジンを優勝戦でも保てていた。そうそうたるメンバーを相手にトップスタートも切れた。猛追してきた永井を微差で振り切ることもできた。今後に楽しみを残してくれた。