木村武之がシルクカップを連覇!
伊勢崎オートで行われたシルクカップ争奪戦は、前回大会に続き木村武之が制した。それも前回の勝ち方を彷彿とさせるレース内容だった。試走タイムは木村と佐藤貴也がトップタイの29。次いで、中村雅人、篠原睦、浅香潤が32。加賀谷建明が36で岩沼靖郎と笠木美孝が37だった。
レース展開は、まず0ハンの岩沼がマイペースの逃げに入った。加賀谷は試走タイムの通り伸びを欠き、篠原が交わして行く。その篠原が岩沼をマーク追走から差し込んだ。その後はそのまま逃げ切るかに見えたが、その後ろを走っていた木村は一瞬のチャンスを窺っていた。そして、最終3コーナーで渾身の捲りを試みる。これが功を奏しゴール前では篠原を捕らえ切った。前回大会の優勝戦でも、前を走る高橋貢を最終コーナーで捲り切って勝った木村。流石の一言に尽きる。
当ブログで本命に推していた中村は試走から動きがおかしかった。レースでもいつもの切れ味ある捌きが発揮されなかった。意外にも中村は伊勢崎で記念レースを獲ったことがない。相性としてはあまり良くない走路と言えるだろうか。おしいレースだったのは篠原。序盤も決して恵まれた展開ではなかったが、自ら混戦を抜け出し岩沼を捕らえたところまでは良かった。しかし、今回は相手が悪かった。
昨年末のスーパースター王座決定戦では準優勝となり、悔しい結果に終わった木村だが、新年早々良い滑り出しを見せた。木村はデビュー直後から活躍し、現在まで進化し続けている希少な選手。SGの優勝争いを演じられるので、これからの走りにも注目していきたい。
山陽で今年初の開催!
今回は地元勢がメインとなる平日の4日間開催。出場するS級は、直前の飯塚開催に参戦していた選手が多い。開催が終わってまだ1週間も経っておらず、その時の動きが大いに参考になる。
優勝戦まで進んでいたのは岡部聡、荒尾聡、竹谷隆、久門徹の4人。初優勝かかる高宗良次を容赦なく捕まえたのは荒尾。その荒尾が優勝した。武器のスタートが切れており、好展開に持ち込めたのが勝因。竹谷や久門もタイムが出ていたし、展開が向かなかっただけで動きは悪くなかった。岡部にしても厳しい位置からのレースだっただけで、エンジン自体は崩れてない。
準決で6着になり優勝戦には進めなかった田中茂だが、最終日は1着を取りシリーズ通して3勝なら動きは悪くない。攻めに素早さも見られた。岩見貴史も準決の日だけダメだったが、それ以外は3連対を外さない成績。最終日には1着を取っているし、得意の速攻が決まっている。松尾啓史も準決5着で優勝戦に進めなかったが、最終日は2着。初日から3日目までの3日間も3連対は外していない。今回は地元の中でランク最上位になるので、リーダー的存在を担っていくか。角南一如は5日間シリーズの後半はやや調子を落としていた。地元に帰り、整備でエンジンを立て直したい。岩崎亮一はソコソコの内容で4日間まで来ていたが、最終日は追いきれなかった。
他のS級で伊藤信夫は前走が年末の川口開催。5日間のシリーズでいいところなく終わってしまった。年も変わったので心機一転、気持ちを新たに取り組んでもらいたい。川口の岩田裕臣も状態はイマイチ。なかなか成績が良くなってこない。それでも武器のスタート力は健在なので、序盤で好展開に持ち込めれば結果は付いてくるかも。
A級の中では緒方浩一に注目。前走の年末川口開催で優勝。これはGII優勝と同等の価値がある。一昨年も年末は活躍していた。冬場の食いつく走路が得意なのだろう。エンジンさえしっかり合えば、ハイスピードで駆け抜けることのできる選手。同じ開催で優出していたのは西村龍太郎。予選、準決を無難にこなし優勝戦では6着だった。以前はもっと活躍していたことを考えると物足りないが、ひと頃よりはだいぶ走りが戻ってきている。浜松勢で遠藤誠、岩科州あたりもエンジンはマズマズ良い状態で推移しているので、初日の走りには注意を払いたい。
B級ではあるが、安東久隆のエンジンはかなり良い。直線で車が伸びており、簡単には抜かれない状態にある。また、赤坂勝彦や西久保英幸も戦える状態にある。
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主な出場予定選手
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松尾 啓史〔山陽 S-19(26期)〕
岡部 聡〔山陽 S-20(19期)〕
角南 一如〔山陽 S-23(27期)〕
田中 茂〔飯塚 S-8(26期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-21(27期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-34(29期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-27(24期)〕
岩田 裕臣〔川口 S-46(31期)〕