青山周平が地元のGIオート祭を制す!
台風の接近により天候が心配されていた船橋最終日。前半戦は不安定な天候だったが、途中からは完全に雨が降り出し、レースも重走路での戦いになった。
優勝戦の試走タイム一番は青山周平の60。次いで、永井大介の63。他はそれほど差のないタイムだった。0ハンから飛び出したのは最内の武藤博臣。しかし、1周2コーナーでは鈴木一馬が武藤を捲って逃げ態勢を作った。ここから鈴木が大きなコース取りで軽快な逃げを見せ始めた。
10線は、好スタート切った青山が1周バックストレッチで武藤を差すと、鈴木を追う一番手になった。対照的な二人のコース取りだった。大きなコースを走って逃げる鈴木に、インコースをきっちり回る青山。中盤はなかなか差が詰まらなかった。しかし、終盤になると青山が少しずつ鈴木のインに顔を覗かせ始める。そうこうしているうちに、鈴木のコース取りがだんだん小さくなってきた。そして、7周3コーナーで青山が鈴木の外に付け、イン切り返す態勢を作る。4コーナーでは綺麗に鈴木のフトコロを取って捌いて行った。永井大介は木村武之を交わし追撃して行ったが、青山に追走するのが一杯の状態。追い及ばず3着止まりだった。
近況、大きな大会の優勝戦でミスが多かった青山だが、この優勝戦に関しては落ち着いて走れていた。道中、鈴木との差が詰まらず、焦り出してもおかしくない場面でも、自分のコースを我慢して乗って鈴木の隙を作り出すあたり、レーサーとしての成長が窺えた。この走りがSGでの大舞台でもできれば、SG初制覇も遠くはないだろう。
地元記念7連覇へ!永井大介が挑む!!
船橋のGⅠオート祭もついに優勝戦を迎えた。最重ハンの有力選手が何人か苦しみ、優勝戦は0ハンに3人、10線に5人のハンデ構成。どのような戦いが展開されるのか。
0ハン3車のスタート争いはほぼ互角の評価。枠の利で武藤博臣が先行するとみた。それに谷川一貴、鈴木一馬が続く形。本来、独走力ある武藤だが、エンジン的に大きなコースを走れずペースは上がらなそう。むしろ、準決で青山周平の追いを振り切った鈴木の方が、逃げたときはペース上がりそうだ。序盤の焦点は、鈴木が簡単に武藤を抜けるかどうか。武藤はおそらくインコースを抑え、簡単には抜かせないだろう。腕的には谷川の方が上なので、武藤を交わせるかもしれない。しかし、谷川では逃げペースにやや不安が残る。ということで、0ハンの誰かが逃げ切るケースは考えにくい。
10線は強豪揃い。スタート争いは最内の池田政和が飛び出すとみた。それに木村武之が続きそう。枠的には金子大輔が池田の一つ外だが、スタートの切れでは木村の方が上。池田、木村に永井も乗って行きそうだ。3日目、準決と良いアシを見せた池田なら、0ハンを交わして行けそう。それを、木村が先に交わすか、それとも永井が先に交わすか。地元開催なのと、今年に入ってからの勢いから言えば、永井を重視したい。0ハン交わす池田を、永井がマークから交わしてゴール。当ブログの本命には永井を推す。永井はここまで地元の記念は6連覇中。圧倒的な強さを見せている。今回は全国ランクナンバー1に返り咲いての大会なので、8号車でのレースになる点だけがやや気がかりだが、今の永井には多少の困難なら克服できるだけの自信がある。
永井を脅かす存在は先述の木村、それに若手成長株の青山。予選を全て1着、準決は2着で突破の青山だが、エンジンの仕上がりにはそれほどの手応えを感じていない様子。しかし、スタートは巧者なので、先行してしまえば何とかできるだけの実力はある。青山が永井に勝つには、スタート先行から常に先手の攻めができなくてはならない。道中でミスは許されず、次々と前団を交わさなければならない。それができた時は、永井の地元記念連覇を止められる。
今回の大会で久々に輝きを放っているのは池田。かつては永井がなかなか勝てなかった池田だが、近況の力関係は完全に逆転している。しかし、今回の動きに限って言えば、互角に戦えるだけの仕上がりにある。実際、3日目は池田が永井に先着している。池田が速攻で0ハンを交わし、大きなリードを作れればまさかの展開もありそう。金子は準決でしっかりエンジンを上向かせて優出したが、優勝戦で戦うにはやや不足。優勝戦までに整備で上積みできなければ厳しいレースになるだろう。
◎永井大介
○青山周平
△木村武之
△池田政和
▲鈴木一馬
船橋伝統のGI・オート祭が開幕!
毎年この時期に船橋で開催されるオート祭。以前はGI初優勝者が出ることが多かった。果たして今回その栄冠は誰の手に。地区別に有力選手を挙げていく。
所属選手が全国ランクのトップ3を占め、名実共に最強地区となった船橋。強力なリーダー永井大介が、今期からナンバー1レーサーに返り咲き、地元トップレーサー陣で強固な牙城を築いている。その永井の前走は地元開催だった。優勝戦では猛烈に追い込んでいたが、初優勝がかかっていた押田和也を僅かに捕らえることができなかった。それでも、その前の伊勢崎SGを制しているようにエンジン自体は好調。今回も中心選手になるだろう。
ナンバー2は中村雅人。ここ数節は腰痛のためレースの出場を控えていた。久しぶりのレースになる不安はあるが、地元開催なのでいろいろとやりやすさはある。ナンバー3になった青山周平は伊勢崎のSG以来。優勝戦では攻め誤って後退してしまったが、エンジン自体は高い位置でキープしている。片平巧は前走が地元開催。変則的な勝ち上がりで優勝戦までは行けなかったが、車の仕上がりは悪くなさそうだった。A級では、前回に初優勝を決めた押田和也や、その優勝戦で3着に食い込んだ鈴木一馬が、勢いそのままに参戦。
伊勢崎からの参戦でS級は高橋貢のみ。直前の地元開催ではしっかり優出していたので、いい形で今回に望めるハズ。船橋走路との相性も良いので、エンジン状態によっては優勝争いにまで加わってくる。A級では湯浅浩や鈴木清市が、このところエンジン好調。他ではスタートに不安ある田中哲だが、エンジンは上々で序盤の展開をうまくこなせば上位争いに参加できる。
川口はランクトップが若井友和。直前の地元開催では優勝戦まで進んだものの、優勝戦の日は台風の影響で中止になってしまった。エンジン自体は悪くないので、船橋走路にどこまで合わせられるかがカギ。その開催で落車してしまった佐藤裕二だが、その後の動きはマズマズ。山田達也もエンジン良化の兆しが出ていた。A級では斎藤撤二が元気。前々節の地元で準優勝すると、前節もソコソコの動きを示していた。また、展開次第にはなるが君和田裕二も調子を上げてきている。
飯塚からは荒尾聡、重富大輔、久門徹がS級として参戦。ランクトップは荒尾だが、前期の3位から大幅ダウンして21位になってしまった。今年の成績を見れば仕方のないことかもしれないが、元々は実力のある選手なので巻き返しに期待したい。近況で最も良いのは久門。前走の伊勢崎SGでは優出し4着。その前の地元の記念でも良い走りをしていた。爆発的スタートからの速攻に期待したい。
山陽で調子が良いのは岡部聡。前走の川口ではシッカリと優出し、3着に食い込んだ。調子の波が穏やかな方なので、今は狙える時期となる。混戦になりそうなレースなら、より積極的に狙いたい。浜野淳の動きも悪くない。前走のSGでは準決こそ7着になってしまったが、それ以外はマズマズ。近況は試走タイムが出なくてもレースで大駆けすることが多いので、試走タイムが悪くても気にしない方がいいか。岩崎亮一はSGで準決モレとなったが、残りの2日間は悪くなかった。
最後に浜松からは木村武之らが参戦。木村の前走は地元開催。しっかり優出したが、肝心の優勝戦は試走の後に雨が降ってしまい、重走路でのレースになった。それでも3着に入っていたので状況対応力の高さが窺えた。エンジンも良い状態なので、今回も活躍できそう。同じ優勝戦に乗っていた伊藤信夫は雨になってしまい苦しんでいた。しかし、予選、準決の良走路では良い走りをしていたので、良走路に関しては心配ないか。金子大輔は前走が伊勢崎で、29期期別戦で走っていた。同期の中でも一番の実績があるように、力強い走りを見せ、29期の代表になっていた。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔船橋 S-1(25期)〕
中村 雅人〔船橋 S-2(28期)〕
青山 周平〔船橋 S-3(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-4(22期)〕
木村 武之〔浜松 S-6(26期)〕
浜野 淳〔山陽 S-13(24期)〕
若井 友和〔川口 S-18(25期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-21(27期)〕
通常に加え、29期期別戦も組まれた開催!
今年になってから各地で行なわれている期別戦。今回の伊勢崎では29期が集まって、その代表選手が決められる。もちろん通常の勝ち上がりによる優勝戦もあるので、楽しみは2倍だ。
まずは通常の勝ち上がりに出場する選手の中で、気になる選手を挙げていく。
地元不動のエースは高橋貢。前走は地元のSG。エンジンが完調ではないながらも、優勝戦では3着に食い込んだ。これまでの経験と腕だけでもぎ取った3着と言えよう。しかし、今回のような開催なら前回くらいの仕上がりでも十分通用する。当然、優勝候補の筆頭に挙げられる。
それを阻止すべく戦いを挑む選手は...。船橋からは内山高秀。伊勢崎のSGの頃はエンジンがイマイチだったが、その後の地元開催で見事立て直した。優勝戦では珍しく反則をしてしまったが、エンジンが良い状態に戻ったのは好材料。山陽からは前田淳や角南一如が来る。前田は、前走の川口では変則的な勝ち上がりで優勝戦には進めなかったが、エンジン状態は上々。伊勢崎のSGの時も活躍していたので、今回も見せ場を作れることは間違いない。角南の方は前走が船橋だったが、エンジン的には並か。本来の走りはできていなかった様子。地元の浅香潤は前走が地元のSGだったが、やはりエンジンは日替わりで安定した成績は残せなかった。それ以外のS級は、みんな29期なので、29期戦に出場する可能性が高い。S級ではないが、地元の栗原俊介はまだまだ成長の余地があり、これからの進化が楽しみな選手。
次に29期戦の有力選手を挙げる。
現在、29期の中でランク筆頭は浜松の佐藤貴也。前走は地元開催で、同地区の金子大輔と共に優勝戦まで進んだ。肝心の優勝戦は、試走後の急な降雨で難しい走路コンディションになったが2人とも健闘していた。同地区の岩科鮮太は優勝戦まで進めなかったが、エンジン的には悪くなさそう。29期の近況は浜松勢が元気だ。
他の地区では、地元の早川清太郎が当然気合入っている。走りなれた地元のコースで、外来に好き勝手にさせられるわけにはいかない。早川も前走の浜松開催で優出しており、流れとしては悪くない。仲田恵一朗も、前走の飯塚で優出し4着。調子を上げてきてる。
飯塚の29期でS級は岩見貴史と阿部仁志。岩見の方はここ何節もエンジンは良い状態で安定している。武器のスタートも切れてるので、速攻を見せてくれそう。阿部の方は、スタートが苦手なのもあるが成績はイマイチだ。A級ではあるが藤川幸宏が上昇中。地元の開催で準優勝してきている。他にも牧瀬嘉葵、細野俊介と快速派が多い。
川口は高橋義弘がエンジン上々。平田雅崇はいい時の動きではないので整備が必要か。S級からA級に陥落してしまった青木治親も、S級復帰を目指し奮起してくるに違いない。吉田祐也や高塚義明は展開さえハマれば大駆けができるタイプ。
山陽の29期ランク筆頭は藤岡一樹。ずいぶん長い間、軽いスランプが続いている。直前の浜松の最終日は良い走りができていたので、巻き返しに期待したい。丹村飛竜も良い時は思い切った攻めができるので、試走の動向には注意したい。
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主な出場予定選手
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高橋 貢〔伊勢崎 S-4(22期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-25(29期)〕
浅香 潤〔伊勢崎 S-31(23期)〕
前田 淳〔山陽 S-11(27期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-7(29期)〕
内山 高秀〔船橋 S-15(26期)〕
高橋 義弘〔川口 S-33(29期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-34(29期)〕
今年最後のナイター開催!
今年はこの開催をもってナイター開催は終了。最後に相応しい見ごたえあるレースを期待したい。全体的に超抜な選手はいないので、優勝争いは混沌としている。
安定感の代名詞である地元の大将格・浦田信輔の近況がおかしい。雨走路でのレースは兎も角、晴れでもなかなか勝ちきれていない。前走のSGでは準決で珍しく攻め焦って反則。勝ち上がり権利を失ってしまった。最終日の8Rでは1着を取れたものの、近況は本来の動きが出ていない。それでも、エンジンは大崩れしているわけではなく、戦える動きは保てているので、整備で完全に調子を取り戻したいところ。
篠原睦は前走がSGになるが、その大会では見事優出した。準決までも鋭い走りができていたし、優勝戦でも武器のスタートは決めていた。安定感という意味では、篠原も浦田に次ぐモノを持っている。大舞台の優勝戦では脆さを感じるが、そこまでの予選道中は1着率も高い。地元の一般開催なら、高確率で優勝戦まで進んでくるだろう。滝下隼平はSGで嬉しい優出を決めた後は、川口の開催で走っていた。変則的な勝ち上がりで優勝戦には進めなかったが、エンジンの方はそう変わりなく動いていた。永冨高志は前走が船橋の一般開催だったが、エンジンは相変わらず良さそう。混戦でもしっかりインを浮上してきていた。地元最後のS級は竹谷隆。エンジンはイマイチだが、試走タイムが出た時は狙える。
外来のS級は山陽から2人だけ。松尾啓史と人見剛志。松尾は前走が船橋だったが、ずっとドドドに悩まされているようだった。このところドドドが完全には解消していない様子で、まずこちらの対処が先になる。良くなれば試走タイムにもしっかりと表れるだろう。人見は前走がSGだったが、調子は良くなかった。元々、捌きがあって、追い込むレースの方が向いているので、SGのようなハンデ構成よりも一般開催の方が好結果を出せる。
S級以外では松尾学に注目。前走の地元開催で久々に優勝している。優勝戦では1着通過の辰巳裕樹が反則失格になり、繰り上がるラッキーはあったが、それでも2番手入線していなければ優勝もなかったので状態は良いと言える。松尾学はここ何節もエンジンが安定している。スタートも失敗することなく切れるので、車券を買う方としては安心して買える。他では、藤本剛が直前の川口開催で優出し4着。また、別府末彦も同じ川口の開催で優出している。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-5(23期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-14(26期)〕
滝下 隼平〔飯塚 S-40(28期)〕
竹谷 隆〔飯塚 S-42(23期)〕
永冨 高志〔飯塚 S-44(17期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-19(26期)〕
人見 剛志〔山陽 S-41(28期)〕
内山 雄介〔飯塚 A-7(30期)〕