落ち着いたレース運びで永井大介が栄冠掴む!
SGオートレースグランプリの優勝戦は、船橋25期の永井大介が制した。試走タイムこそ青山周平の31に及ばぬ33の2番時計だったが、道中で冷静に追い込んで首位奪取。そのままゴールとなった。
0オープンのスタート争いは、最内に入った篠原睦が先行した。それに木村武之が続くかに見えたが、7枠からダッシュを決めた青山がカマシて行った。試走タイム36の篠原ではペース上がらず、早い段階で青山が差して行く。そこへ、中団を捌いていた永井がマークする形。態勢を見計らって永井が青山を捌いて行った。すかさず青山も反撃に出たが、これは時期尚早。攻め焦って永井の後輪に接触し、後退。自滅してしまった。失速した青山に代わって2番手に付けたのは木村。その後ろに久門徹が付けていたが、高橋貢の意地の追い込みを食らって後退。高橋が3番手に浮上した。
永井の勝因は落ち着いたレース運び。8枠からそれほど良いスタートは決まらなかったが、着実に追い込んで青山と一対一の形を作り、きっちり攻め込んで行った。試走タイムにして2ツ劣っていた永井だが、自分のエンジン状態をきちんと把握してレースを進めていた。やはり大舞台で培ってきた経験がなせる業だろう。まだまだ、SGの優勝回数は増えていくことだろう。
またしてもチャンスを逃してしまったのは青山。篠原を交わして先頭に立った時点で初制覇が決まったかに見えた。試走タイムは出ていたのだから、永井に交わされた後も落ち着いて乗れていれば再浮上の機会があったかもしれない。SG優勝戦の大事な所でミスが目立つ青山。だが、このままSG無冠でいるハズがない。これまでと今回の経験は次のSGに必ずつながる。永井がそうであったように、青山も一度SGを獲れば、ポンポンと勝てるようになるだろう。今後が楽しみなのは変わりない。
高橋はエンジンが劣勢ながらも、地元の期待には最低限応えたと思う。もう少しエンジンが仕上っていたら優勝争いに参加できただろう。完全復調の日も遠くない。意地という面では久門も見せ場を作った。エンジンさえ良ければ大舞台でも戦えることを再び思い出させてくれた。今シリーズを大いに盛り上げた滝下隼平も、スタートさえ安定してくれば今後の活躍の場が広がる。なにしろスピードがあるのは証明できたのだから。