川口勢の調子が上がり、外来勢を迎え撃つ!
地元のS級選手は3人だけだが、いずれも調子は良い。外来勢で注目は荒尾聡となる。まずは地元勢の動向を追う。
一番の注目は、前節で完全優勝を決めた佐藤裕二。実に3年振りの優勝となった。好メンバーを相手に0オープンの最内から飛び出し、そのままゴール。インを締めて走っていたわりには、上がりタイムもマズマズ良かった。レース間隔も空いていないので、今節も活躍は必至。若井友和は前走が飯塚の一般開催。1着、1着、1着で勝ち上がり優出。優勝戦は7着となってしまったが、やはりエンジンの方は上々と言える。もう一人のS級は中野憲人。前走は地元で、それなりの結果を残した。下降気味だったエンジンも立て直せてきている。
他にA級では秋田貴弘が好調。冬場の食いつく走路を味方に豪快な攻めを見せている。阿部剛士も前節あたりからエンジンが直ってきている。山田徹はスピードあるタイプだし、木村悦教も好調をキープしている。B級だが渡辺稔も、良いイン粘りを見せている。
一方、外来勢で最も注目はなんと言っても荒尾聡。前走は地元の開催で完全優勝を決めている。それだけではなく、現在8節連続優出中。ここ3ヶ月の安定感はピカ一だ。これと言って死角も見当たらないので、地元川口勢を抑えて優勝に最も近い存在だ。同じ飯塚地区からは青山文敏が前走で川口を走っている。GⅡの開催だったがマズマズの成績を残しており、今節に繋げてくるか。
船橋からは早船歩がランク最上位だが、近況の動きはもう一つ。けっして悪いわけではないが、本人の実力を考えればもっと好成績を残せてもいい。逆に、同期の鈴木将光が地元で優出しており注意。レース後半の巻き返しは見応えある。
山陽からは岡部聡が参戦。前走は川口GⅡだったが、成績的にはイマイチ。エンジン的にも足りてない様子なので、整備での上昇に期待したい。並の動きが出れば、腕自体はしっかりしてるので見せ場を作れる。
伊勢崎からは多数参戦。長期欠場していた関係でB級扱いになっている田中賢だが、復帰後は以前と変わらない活躍を見せている。前走は船橋の一般開催に参戦し優出。優勝戦は中村雅人や青山周平などを振り切っての準優勝なので価値はある。これからの更なる飛躍に期待したい。
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主な出場予定選手
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若井 友和〔川口 S-11(25期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-17(24期)〕
中野 憲人〔川口 S-40(24期)〕
秋田 貴弘〔川口 A-28(23期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
岡部 聡〔山陽 S-23(19期)〕
早船 歩〔船橋 A-27(27期)〕
中野 光公〔伊勢崎 A-66(25期)〕
金子大輔がブッチ切りで若獅子杯を制す!
1レースから重走路だった若獅子杯の最終日は、優勝戦までずっと走路は濡れたまま。途中で大雨も降り、優勝戦は水しぶきが舞うほど走路は水に覆われていた。その難走路を制したのは浜松の金子大輔。若手の中では大舞台の実績も豊富な方なので、これまでの経験を活かせた形となった。
レース展開はまず、0ハンから渡邊篤が飛び出し廣瀬勝光が続いた。しかし、ペースが上がることはなく、10線から好スタートを切った金子がわずか2周で捕えて首位。その後は後続を引き離す一方の独走状態となった。
番手の入れ替わりが少なかったこのレースで、金子の他に車が進んでいたのは青山周平だけ。10線5車並びから3番手スタートを切ると、そこからジワリと追い込み番手を上げていった。しかし、それも2番手を走っていた渡邊を捕えるのが一杯。2番手に立った時には金子は、はるか前方を走っていた。
番手が入れ替わりにくかった理由に山陽の走路の特徴が挙げられる。他のレース場と違って山陽の重走路は使えるコースが少ないと言われている。それも、ほとんどイン一本。アウトコースをグリップ開けて回ろうとすると、滑って逆にペースが上がらない。当然、前を走る選手を抜く時も外からは抜きづらくなる。それを知ってるから前を走る選手は、インから抜かれないようなコース取りをすることが多い。自然と番手が入れ替わりにくくなるわけだ。
しかし、レースに出場する選手にしてみれば条件は同じ。与えられた状況下で自分の走りができた金子は見事の一言だ。晴れ雨問わず、その時の状況を見極め巧く走れるのが金子の強みと言える。当然、これからSGなどの大舞台でも、それは大きな武器になるハズだ。これからの活躍に期待したい。
永井大介を中心に地元船橋勢が充実!
各場で1回ずつ行なわれたオートレース7も終わり、久しぶりの通常開催。外来勢でS級選手は不在で、層の厚い地元勢がシリーズの核を担っていく。船橋勢の近況を中心に、他場の動向も追ってみたい。
まずは地元船橋。期待度1番は全国ランクナンバー1の永井大介。前走は飯塚で、1着、1着、1着で優出し、優勝戦は5着だった。ただし、この優勝戦は試走後に急な降雨で走路状態が不安定だった結果であり、晴れに関しては全く問題ない動きをしていた。今節も優勝候補筆頭に挙げられる。
他のS級陣では内山高秀と片平巧に注目。内山の方は前走が川口一般開催で準優勝だった。優勝戦は前で2車重なり厳しい展開だったが、1車を割って2着入線。内容としては悪くなかった。片平の方は前走が川口のGⅡ名匠戦。予選道中からいい動きを見せており、優勝戦でも2着に入る準優勝。この2人は今回に向けて、流れとしてはいい形で入れる。
他では、その川口のGⅡ名匠戦で優出した池田政和や谷川一貴などが、調子良いと言える。調子が上がっているのは福田裕二や押田和也。押田の方は、長らくスランプに入っていたが、ようやく良化の兆しが出てきている。また、32期新人は鈴木圭一郎が前評判に違わぬ活躍を見せているし、片野利沙が前節の地元あたりからだいぶ良くなってきていた。
外来勢はまず伊勢崎から分析。ランク筆頭は湯浅浩で前走は川口のGⅡ名匠戦。優勝戦まで進んで4着に入った。エンジン面はマズマズと言える。同地区ではエンジン上向きの笠原三義や攻め果敢な田代祐一、的確な差しがある中村浩章、試走以上に本走でいい動きする米里信秀など注目選手が多い。
飯塚地区からは別府敬剛に期待。前走は川口開催で最終日に力強い動きを見せ1着。その前も川口でGⅡ名匠戦に参加し優出。田中進もこの時期に合ったスピード戦が武器で魅力。
浜松の筆頭は須賀学だが、近況はイマイチ。他の選手も総じて調子が上がってないが、その中でも注目は鈴木静二。高いスタート力からの速攻があるので注意したい。また、石貝武之、鈴木啓示の両者はツボに入ると大駆けがあるタイプだ。
最後に山陽地区。ランク筆頭は穴見和正だが、前走の川口GⅡ名匠戦ではイマイチ。ただし、整備熱心なので折り合いが付けばインを強烈に突っ込んでくる。他にもインタイプの斉藤隆充や山本道夫、腕がある森園数敏、藤本剛、別府末彦。独走力ある日室志郎の動きに注目したい。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔船橋 S-1(25期)〕
内山 高秀〔船橋 S-14(26期)〕
池田 政和〔船橋 S-15(23期)〕
片平 巧〔船橋 S-24(19期)〕
湯浅 浩〔伊勢崎 A-35(19期)〕
須賀 学〔浜松 A-42(19期)〕
別府 敬剛〔飯塚 A-1(23期)〕
穴見 和正〔山陽 A-19(12期)〕
地元の牙城死守へ、人見剛志が孤軍奮闘!
元気一杯の若手ナンバー1を決めるべく、ファイナリスト8人がついに出揃った。ハンデ位置とエンジンの仕上がり状態を考えると、誰にでもチャンスはある。また若手には、特有の大駆けがあるだけに、優勝争いは混沌としている。
まずは優勝戦のハンデ構成を見てみる。0ハンに3車、10線に5車。スタート予想をすると、0ハンからは大外に置かれた廣瀬勝光が飛び出すと思われる。内の2車もスタートは不得手ではないが、今節は廣瀬がスタートはよく切れている。続いて10線。ここは枠ナリと予想。最内の人見から順番に出て行きそう。
レース展開の想定としては、0ハンからカマシて出て行く廣瀬に藤波直也と渡邊篤が続く形。そこへ10線から枠ナリにスタートを切った人見が仕掛けて行く。早めに先頭に立つ人見が10線の外枠勢を振り切ると予想。
このレースは見所がが多い。0ハン3車はいづれも快速派。先に独走に入れる選手がそれなりの活躍を見せると思われる。また、10線には船橋の中村雅人と青山周平が控えている。どちらも記念開催の優勝戦で8周戦となるのは好材料。オートレースの醍醐味を感じさせる走りを披露してくれるだろう。順当に考えれば、この中村か青山が本命に推されて当然と言える。
しかし、当ブログでは人見を本命に推す。まず、エンジン状態。準決4個レースの中でも最もよい上がりタイムをマークした。エンジンの仕上がり差がレース結果に大きく影響する記念開催の優勝戦で、これは大きなプラスとなる。次に、地元開催の利。地元選手だといつも以上の力が発揮されることがある。最後に潜在能力の高さ。人見はこれまでの実績以上の技量の持ち主だとの評判を得ている。
◎人見剛志
○中村雅人
△青山周平
△廣瀬勝光
▲金子大輔
若手主体による限界ギリギリのバトル開幕!
先日、川口で行なわれたGⅡ名匠戦とは間逆の企画レース、GⅡ若獅子杯争奪戦が11月23日から山陽で開催される。冬場の食いつく走路状況を背景に、壮絶なスピード戦が繰り広げられる。各地区別にS級選手を中心に動向を追ってみる。
まずは開催される山陽から。S級はただ一人で藤岡一樹のみ。前走は飯塚で1着、1着、1着で優出し、雨の優勝戦は4着だった。その優勝戦では展開が厳しかっただけ。車の仕上がりは他と引けを取っていなかったので、今回も期待できる。他に、A級で調子がいいのは松生信二。前走は浜松で好結果を出している。
船橋地区は層が厚い。デビューから今まで前評判に違わぬ活躍を見せている青山周平は、エンジン状態がずっと良い。地元でなかなか優勝できない傾向はあるが、基本的に苦手なレース場はない。2番手の中村雅人は、前走は地元で優出し4着。状態としてはハイレベルにある。その同期の西原智昭は、前走が地元開催で優勝。厳しいメンバーの中での優勝だったので、また一段と自信に繋がったことだろう。もう一人のS級の鈴木聡太は、前走が浜松だったが物足りない動きだった。
川口からはS級選手が最多参戦。ランク上位は大木光で前走は浜松。しっかり優出している。大木も長らくエンジン状態が安定している一人だ。高橋義弘もここ何節かで調子を上げている。その同期、青木治親と平田雅崇は本来の実力を考えれば、近況はピリッとしてない。31期の岩田裕臣はスランプ気味だったが、前走あたりから回復傾向が見られる。A級では山田達也の活躍が目立っている。
伊勢崎からのS級選手は早川清太郎ただ一人。前走は地元のSGだったが、活躍できなかった。スタートに課題があり、連日のオープン戦では苦しい展開になっていたが、通常のハンデ戦なら強烈な追い込みを見せてくる。他にも、三浦康平、田村治郎、渋沢憲司など快速派が多いので注目したい。
浜松からは金子大輔、佐藤貴也、岩科鮮太らが参戦。金子の前走は飯塚で優出し6着。佐藤は地元開催で優出し4着。岩科は優勝戦には進めなかったが、エンジンはマズマズ良い。他に、渡辺篤、辰巳裕樹、藤波直也らの31期勢も力を付けているので楽しみ。
飯塚からは、S級は岩見貴史だけ。伊勢崎SG以来で久々のレースになるが、その時のエンジンはソコソコ良かった。他には伸び盛りの鐘ヶ江将平、中尾貴志、内山雄介がいるし、近況エンジンが安定しているのは辻大樹、阿部仁志などでスピード戦も得意だ。
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主な出場予定選手
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藤岡 一樹〔山陽 S-18(29期)〕
青山 周平〔船橋 S-2(31期)〕
中村 雅人〔船橋 S-5(28期)〕
大木 光〔川口 S-35(28期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-16(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-6(29期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-36(29期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-45(29期)〕