日本一を決めるシリーズ開幕!
伝統のSG日本選手権が10月31日から始まる。この開催は全レースが0メートルオープン戦で行なわれるため、実質上の実力ナンバー1を決める大会だ。予選、準決までは枠番こそ抽選で決まるので、多少の運不運はあるが、基本的には条件は全選手同じで白熱した戦いが期待される。
各地区ごとにランク上位3名、更に他に気になる選手の近況を追ってみたい。
まずは開催レース場となる伊勢崎から。ランク最上位は高橋貢。前走は地元の一般開催で1着、1着、1着で優出し、優勝戦は雨で3着。優勝こそ逃してしまったが、エンジンの仕上がりはマズマズ良い状態にある。2番手の早川清太郎も1着、2着、1着で優出し優勝戦は5着。だいぶ安定感が出てきた模様。3番手の浅香潤は優出できなかったが、初日、2日目は1着だったので大崩れはしていない。他で気になるのは岩沼靖郎。前走の地元開催で約1年半振りに優勝。重走路だったとは言え、スタート決めて、高橋貢を振り切っての優勝なので、今回に向けて勢いが付いたことだろう。
次は今、最も充実している船橋地区。ランク最上位は永井大介。前走は地元開催で優勝戦こそ凡走に終わったが、ここ最近の流れは悪くない。また、日本選手権は現在3連覇中で、今回は4連覇がかかっている。本人も気合の入り方が違うだろう。2番手は青山周平。前走は地元開催で優勝戦3着に終わった。しかし、その前の浜松のGⅠで優勝しているし、エンジン自体は高い位置で安定している。スタートの切れも悪くないので、0オープン戦で持ち味をいかんなく発揮してくる。3番手は中村雅人。前走は地元の開催で優勝。永井や青山とはワンランク上のエンジンに仕上げてきた。この流れのまま、この大会に乗り込みたいところ。
次は川口地区。ランク最上位は若井友和。前走は浜松GⅠだったが、成績はピリッとしなかった。今回に向けては整備が急務と思われる。2番手は佐藤裕二。前走はやはり浜松のGⅠ。初日に反則してしまったが、その後は着をまとめている。スタートは得意なのでオープン戦向きの選手と言える。3番手は森且行。前走は地元開催で準決以外はソコソコの成績。それまでがずっと悪かったので、流れとしては上向きと言える。他では高橋義弘に注目。今年に入ってからずっと苦しんでいる姿が長かったが、近況はようやく上向いてきている。スピードタイプなので、スタートさえ飛び出せばかなりハイペースで走れそう。
浜松地区の最上位は金子大輔。前走は地元のGⅠで優勝戦まで進んで6着。大崩れはしていないが、大きな大会となるともう一つ上のエンジンが必要か。ただし、伊勢崎走路は2年前にSGを獲った思い出の地。走路との相性は良いので大幅良化もあり得る。2番手は木村武之。前走は地元のGⅠで準決は3着になってしまったが、それ以外は悪くなかった。木村も伊勢崎走路は4年前にSG、しかも日本選手権を獲っているので、今回に向けての思い入れはあるだろう。3番手は伊藤信夫。やはり前走は地元GⅠだが、エンジン的にはイマイチだ。整備を要する状態。
飯塚地区からは好調車が多数参戦。ランク最上位は浦田信輔。前走は山陽開催で完全Vを決めた。船橋のGⅠで自落してからの良走路では7走中、1着が6回、2着が1回で3着以下がない。安定感は浦田の代名詞だが、近況は更にそれが高まった様子。2番手は荒尾聡。現在、地元開催で2連続優勝中。仕上がりはかなり良いと言える。また、スタート力も全国ナンバー3には入るので、全レースオープン戦の今回は大活躍が必至だ。3番手は田中茂。前走は地元開催で2日目に落車してしまったが、動きは問題なさそう。
最後に山陽地区。ランク最上位は松尾啓史。前走は地元開催で準優勝。ここ何ヶ月かの動きを見てもエンジンが大崩れすることはない。走りに派手な仕掛けはないが、冷静沈着に追い込んで行けるセールスポイントは魅力。2番手は藤岡一樹。近況は、いい日と悪い日が混在していてエンジンに安定感が欠けている。ただ、大舞台で大きな力を発揮できる選手なので、一発には常に注意したい。3番手は濱野淳。前走は伊勢崎開催だった。準決はやや不安の残る内容で、更に不成立になってしまったが、当地との相性は抜群なので立て直しに期待したい。他では、岩崎亮一が前走も伊勢崎で、準優勝している。レース間隔も空いておらず、前走のデータはアドバンテージになるハズ。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔船橋 S-1(25期)〕
青山 周平〔船橋 S-2(31期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-3(23期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
中村 雅人〔船橋 S-5(28期)〕
金子 大輔〔浜松 S-6(29期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-7(22期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-8(26期)〕