20日に行われた4つの重賞、帯広『旭川記念』・水沢『みちのく大賞典』・金沢『百万石賞』・高知『黒潮ダービー』。
どのレースも白熱したレースが展開されました!
まずは帯広『旭川記念』。
勝ったのは3番人気【フクイズミ】でした。
レースは【ニシキダイジン】が引っ張る展開に。
第2障害を1頭ですんなりクリアすると、最後の直線もスルスルと逃げます。
2番目に第2障害を越えたのは1番人気【カネサブラック】。並ぶように【フクイズミ】も追いかけます。
逃げる【ニシキダイジン】を巡って、【カネサブラック】【フクイズミ】が追いかける直線の攻防。
ゴールにかかった辺りで【フクイズミ】が出て勝利☆3頭大接戦を制しました。
2着は【カネサブラック】、3着は【ニシキダイジン】という結果。
勝った【フクイズミ】は9歳牝馬。
昨年に続いてこのレース2連覇を果たしました。
この馬の末脚、底力は本当にすごいですね。
9歳になっても衰え知らず、まだまだ活躍を見せてくれそうです♪
水沢の『みちのく大賞典』は、名古屋【キングスゾーン】と笠松【マルヨフェニックス】の一騎打ちとなりました。
『シアンモア記念』では半馬身届かなかった【マルヨフェニックス】が、今回は頭差差しての勝利☆
前走の雪辱を果たしました。
管理する柴田高志調教師は...
「またやられたかと思ったよ。相手の馬も渋太いね~。
レース後も特に変わった様子はないです。この後は、7月15日名古屋オッズパークグランプリを目指す予定。
またキングスゾーンと勝負だろうな。いいライバルですね」
と話してくれました。
本当にこの2頭は、東海の両雄、そして地方競馬を代表する2頭ですからね。
次の対戦も楽しみに待ちたいと思います!
金沢『百万石賞』は、1番人気【ジャングルスマイル】が初の重賞制覇を飾りました!
道中は折り合いもついて、勝負所では馬なり、直線も後続を7馬身ちぎる圧勝ぶりでした。
管理する金田一昌調教師は...
「気性が難しいところがあって、調教でもクセが強いんですが、ようやく今年に入って上手に攻め馬出来るようになりました。
まだ本気で走ってるわけではないのに、本当に強い馬です。
今後は最大目標である白山大賞典を目指して使っていきます」
ということでした。
金沢に移籍して、無敗の11連勝。
この後どれだけ連勝を伸ばすことが出来るのか...注目の1頭です!
高知『黒潮ダービー』は、圧倒的な1番人気に支持された【ナロウエスケープ】と、逃げた5番人気【モルフェキープオフ】の一騎打ちになりました。
最後の最後までその差は詰まらず、【モルフェキープオフ】が1馬身差の勝利☆
終わってみれば、『黒潮皐月賞』の1・2着が、逆になった結果でした。
2着に負けたとはいえ、牝馬【ナロウエスケープ】も不良馬場の中、よく追いかけたと思います。
1日で4重賞、熱い熱い時間でした♪
11日笠松競馬場で行われた『サマーカップ』。
園田・金沢・福山から遠征馬を迎えたこのレース、勝ったのは2番人気【エーシンアクセラン】でした!
[SAKAMOTO*CHIZUKO]
好スタートを決めてスイスイ逃げると、勝負所の3,4コーナーで後続を突き放し、終わってみれば5馬身差の圧勝となりました。
【エーシンアクセラン】にとっては、重賞初制覇☆
そして騎乗した花本正三騎手にとっては、笠松に移籍してから初のタイトル奪取となったのです!
早速喜びの声をお聞きしました。
:おめでとうございます!強かったですね。
「ありがとうございます。本当、強かったです。
これといって変わったところはなかったんですが...
最近ずっとやられてるから、もうハイピッチで行っちゃおうと思って。
距離も短いし、開き直って、これでつかまってもしょうがないと思って乗ったんです」
:その覚悟が功を奏したんですね。
「もう何度も乗せてもらって、何勝もさせてもらってるけど...改めてこの馬に合った乗り方が出来た感じです。
道中ペース速いのに手応えいいし、乗ってる方はアレ?って感じでした(笑)」
:普段はどんな馬なんですか?
「何やっても大人しいんですよ。
調教もかからないし、スタートのセンスは抜群。たいがいトップスタートだから、そこから位置取りを決めることが出来るんです」
:乗りやすそうですね。
「本当、乗りやすいんですよ!
ただね...揉まれるとすごく脆い面があるんですよ。だから展開が大事かな。
あと、これまでも何回か県外に挑戦したんですけど、輸送が苦手なのか何なのか大人しくなってしまうんです。
この馬の好調のバロメーターは、装鞍所で立ち上がることなんです。
ワーっと立ち上がった時は、百発百中くらい好勝負してる。
でも県外に行くと、シュンとなってしまう...。
だから『内弁慶』と呼ばれてます(笑)」
:初重賞制覇をして、今後の予定は決まってますか?
「まだ具体的には聞いてないんですけど、とにかく1つタイトルを獲れたことが嬉しいですね。
いつも新聞に『タイトルがない』って書かれるから、これからはもう書かれないでしょ。
それに県外にも改めて挑戦してみたいです!」
:そして花本騎手ご自身にとっても、移籍後初タイトルとなりましたね。
「そうですね~。なんか、もう重賞は勝てないのかな、なんて思ってたから、すごく嬉しいです」
:2007年に高知から移籍したんですよね?
「はい。最初は半年の予定でね。
高知の所属調教師が引退したし、そろそろ調教師になろうかな...と考えていて。
その前に、全国回れるところを全部回ってみようと思ったんです。
その最初が笠松でした」
:そしてそのまま腰を据えることに?
「笠松の方々から、『もったいない!もっと騎手を続けた方がいい!』って言ってもらって...。
必要とされてるのが嬉しかったし、まだ乗りたい気持ちもあったから。
色々考えて家族に相談したら、『好きにしていい』って言ってくれたんです」
:素敵なご家族ですね。そして笠松の関係者も。
「たくさんの人に感謝ですね。
移籍して良かったのかどうかは、まだ答えは出ていません。
騎手を引退する時に出るんじゃないかな。
でも今たくさん乗せてもらって、勝たせてもらって、本当に楽しいんですよ。
騎手として、毎日やりがいがあります」
:それでは今後の目標を教えて下さい。
「エーシンアクセランともそうですけど、やっぱり県外に行って大きいレースで勝負したいです。
一度浦和で勝たせてもらったことがあるんですけど、あの時は嬉しかったな~。
笠松にも、いい人馬がいるんだ!ってことをどんどんアピールしたいです」
1963年生まれの47歳。
44歳で高知から笠松に移籍。その後も勝ち星を重ねて、通産勝利は2113勝。
頑張るお父さんジョッキー、花本正三騎手。
今後の活躍にも注目です♪
昨年5月2日、高知競馬第1レースで落馬負傷し、長期療養中だった宮川実騎手が、約1年ぶりに復帰を果たしました!
顔面複雑骨折・左目失明という大きな怪我からの復活には、度重なる手術とハードなリハビリがあったそうです。
試練を乗り越えて1歩踏み出した宮川騎手に、お話を伺いました。
:まずは復帰、おめでとうございます!
「ありがとうございます。乗る前には恐怖心もあったけど、レースになったら10年間体に沁みついた感覚がありました。
どれくらい冷静に周りを見られるかと思ってたけど、天候や色々な条件が揃って良かったです」
:復帰当日は、高知のジョッキーや福山の楢崎功祐騎手、JRAの武豊騎手の協賛レースが並びましたね。
「本当にありがたいです。
自分がしたいことしてるだけなのに...。もしかしたら、他のジョッキーに対して危ないことになるかもしれないのに...。目に見えたハンデを持った僕を温かく迎えてくれて、嬉しかったです」
:復帰にあたっては、相当なご苦労があったと思いますが、どんな道のりだったんですか?
「そうですね。まず怪我した当日のことは、朝の攻め馬が終わって、調整ルームに戻って来た辺りから覚えていないです。
怪我した当時は、すぐにでも乗りたくて乗りたくて...。
その週に名古屋と園田への遠征が決まっていて、やっとこれから県外に行って色んな勉強が出来ると思ってた矢先でしたから...
本当にショックでしたね。
何も考えたくなかったし、とにかくキツかったです」
:色々なことを考えたと思いますが。
「考える時間はいっぱいありましたから、本当に色々考えましたね。
でも、『引退』の2文字は全くなかったんです。
もう1度レースに乗るまでは引退できないと思いました。
レースの感覚を味わった上で、それなりに乗れないなら仕方ないけど、とにかくもう1度乗るまではと思ってました」
:調教はかなり早くから行っていたそうですね。
「はい。3ヶ月くらいで戻りました。その後も何度も手術したりしてましたけど。
5月に入って模擬レースに乗って、騎乗へのゴーサインが出ました」
:そして復帰2日目に勝利!この勝利の味はいかがでした?
「いや、本当にありがたいです。
こんなに早く勝っていいのかな...という気持ちもありました。
いい馬に乗せていただいて、期待に応えられない騎乗はしたくなかったし、レース前は不安や恐怖心がありました。
この馬は高知初出走で、装鞍所とかもちょっと元気いっぱいだったんですけど、返し馬の時に馬に対して一緒に走りたいことを伝えて、馬もそれに応えてくれる感じだったので...信じて乗りました。
乗せてくれた関係者と、僕と一緒に走ってくれた馬のお陰で、いいスタートを切ることができました」
:復帰、そして1勝を挙げました。今後の目標は?
「やるからには、1番を目指したいですが、今はとにかく目の前のことをしっかりとやって行きたいです。
とにかく1歩踏み出せたので、これからですね。
怪我をしてから、本当に周りに支えられてるなと実感しています。
特に兄(浩一騎手)は、普段あまり見せないけど、すごく心配してくれていますね。
5月10日に、高知で福永洋一記念があったじゃないですか。
あの時の表彰式を見てて、すごく感動したんです。
洋一さんがファンに向かって大きな声で叫んだ時...鳥肌立ちましたね。
俺、まだまだ小さいな~と思いました」
大きな試練を乗り越えて、一回りも二回りも強くなって戻って来た宮川騎手。
今後の活躍に期待しています。
13日、園田競馬場で行われた『のじぎく賞』は、笠松の【エレーヌ】が1番人気に応えて快勝☆
[笠松:新緑賞 SAKAMOTO CHIZUKOさん撮影]
道中は中団外に付けて進み、2周目の向正面から追い出して、3,4コーナーで先団に取り付くと、ゴール前で先頭を走る2番人気・兵庫【アートオブビーン】を1/2捉えての勝利でした。
これで【エレーヌ】は、笠松『新緑賞』・水沢『留守杯日高賞』・佐賀『ル・プランタン賞』に続いて重賞4連勝!
今年から始まった、牝馬シリーズ『グランダム・ジャパン3歳シーズン』の優勝も決まりました。
過酷なローテーションに耐えて、そして長距離輸送にも耐えて...本当に強い馬です!!
笠松に移籍して来てからは、JRA出走時しか負けていないですからね。
1月21日園田で行われた、『園田クイーンセレクション』では勝利を目前にゴール前で落馬というアクシデントがありましたが、今回は同じ舞台でリベンジを果たしました。
20日、門別競馬場で行われた『エトワール賞』には、昨年の年度代表馬【ラブミーチャン】が出走しました。
現在、笠松所属のまま、北海道に滞在している【ラブミーチャン】。
この馬を通して、地方競馬を盛り上げたいという関係者のお気持ち、素晴らしいと思います。
ホッカイドウ競馬トピックス
初の古馬との対戦になりましたが、もちろん【ラブミーチャン】が1番人気☆
いつも通りの快速で、先頭を走りました。
ゴール前では、1つ上の【アンペア】が1間歩ごとに迫り、【ラブミーチャン】危うし!と思いましたが、アタマ差押さえての勝利!
この後も北海道に滞在して、交流重賞『北海道スプリントカップ』を目指す予定ということです。
同じく20日、大井競馬場『東京プリンセス賞』は、降り続く雨の中で行われました。
勝ったのは6番人気【トーセンウィッチ】。
1番人気【ショウリダバンザイ】、【スターオブジュリア】との、激しい叩き合いを制しての勝利でした☆
21日、高知競馬場で行われた『黒潮皐月賞』は、1番人気【ナロウエスケープ】が圧勝しました!
レースは別府真衣騎手騎乗・5番人気【フォーティマックス】が果敢に逃げて、【ナロウエスケープ】が2番手。
勝負所の3コーナーで先頭を捉えると、あとはもう後続を突き放す一方でした。
終わってみれば、8馬身差の圧勝劇。
騎乗した中西達也騎手は、昨年【グランシング】で高知三冠を達成していますが、今年も期待出来そうですね♪
ここまで主な3歳戦を振り返って来ました。
いよいよ登録馬も順次発表になって、今年のダービーウイークに出走するメンバーが見えて来ましたね。
抜けた存在がいるレースもあるし、全くもって混戦のレースもある...
昨年までの傾向、そしてここまでのレースを踏まえてどう予想するか...ステップⅥはかなり悩みそうだな~...
いよいよ来週日曜日に迫りました『ダービーウイーク』!!
ここまでは昨年の『ダービーウイーク』、『未来優駿』、GW前に行われたステップレースの模様などをお届けして来ました。
ステップⅣ&Ⅴでは、今月行われた主な前哨戦をご紹介します♪
まずは2日。
水沢競馬場で行われた『阿久利黒賞』は、1番人気【ロックハンドスター】が、6馬身差の圧勝劇。
[写真は前走のスプリングカップです]
2歳チャンピオンが2連勝で『岩手ダービー・ダイヤモンドカップ』に駒を進めて来ました。
マイナス8キロの馬体重がちょっと気になるものの、この世代では圧倒的な存在ですね!
同じく2日、福山競馬場で行われた『福山ダービー』。
1番人気は、デビューから無敗の9連勝を誇る牝馬【ムツミマーベラス】でした。
レースは【スプリングヨーコー】が先手を取って、2番人気【フォーインワン】が3番手、【ムツミマーベラス】は馬群の中の4番手を進みます。
先に【フォーインワン】が抜け出して、【ムツミマーバラス】が追いかける形に。
直線でもう1度【フォーインワン】が突き放して勝利!【ムツミマーベラス】は初の黒星となりました。
同じく2日の『荒尾ダービー』は、1番人気・佐賀【メイオウセイ】が激戦を制しました。
ゴール前は熾烈な叩き合いに!!
逃げていた荒尾【シゲルオカメノカタ】、2番手から踏ん張った荒尾【アラバマフォンテン】、追い込んで来た佐賀【ゴールドルミナス】に、中団から上がって来た荒尾【テイエムアコガレ】...
荒尾勢・佐賀勢入り乱れての、大激戦でした。
終わって見れば、佐賀勢の11連覇ということでしたが...『九州ダービー・栄城賞』は、抜けた存在のいない戦国ダービーになりそうですね♪
4日に行われた『兵庫チャンピオンシップ』は、1番人気のJRA【バーディバーディ】が圧倒的な強さを見せて完勝☆
地元期待の【フィオーレハーバー】は、強いメンバーを相手に3着と踏ん張りました。
そして4着には、クビ差で【ハイパーフォルテ】が!!
『兵庫ダービー』は、この2頭に注目が集まりそうですね。
同じく4日、船橋競馬場で行われた『東京湾カップ』は、5番人気【マグニフィカ】の圧勝劇でした!
好スタートから2番手に付けると、向正面で馬なりで先頭へ。
勝負所の3,4コーナーでグングンと後続を離すと、直線は一人旅。
12月の『全日本2歳優駿』以来のレースでしたが、圧倒的な力を見せ付けました。
このレースの1番人気は2歳の頃から重賞で活躍している【ブンブイチドウ】。
今回も勝ち切ることは出来ませんでしたが、激しい2着争いを制しました。
5日に金沢競馬場で行われた『北日本新聞杯』は、1番人気に支持された牝馬【スマートパワー】が逃げ切り勝ち。
最後の直線では、【ハヤテカムイオー】・【イチエイオウジ】といった牡馬が猛然と追い込んで来ましたが、気持ちよく逃げた【スマートパワー】の脚色は鈍ることがありませんんでした。
これで3連勝です☆
同じく5日、名古屋競馬場で行われた『駿蹄賞』は、4番人気【ラッキーサンライズ】が勝負所一気のマクリで突き抜けました!
1番人気の牝馬【メモリーキャップ】は3着、2番人気【ニューブラウン】は7着という結果でした。