続いては2日目、当歳馬たちのセリです。
朝早い時間に馬体展示があり、その後セリが始まります。
前日もかなり盛り上がりましたが、この日の熱気もすごかったです。
今年生まれたばかりの当歳馬たちは、まだ乳離れしていないので、この日もお母さんと一緒に会場入り。
親子仲睦まじい姿を見せてくれました。
上場番号順に、気になった馬たちをご紹介します。
305:フォルクローレの2012。話題のハービンジャー産駒です!
父:ハービンジャー
母:フォルクローレ
♂ 栗毛
写真を見ていただくとおわかりなように...うたた寝してます(笑)
たくさんの人が詰めかけて、近くから熱視線を送っているというのに、全く気にするすぶりもなくウトウトしてました。
なかなかジッとしていられない当歳馬たちの中にあって、この何ものにも動じない雰囲気はすごいなと感じました。
ハービンジャー産駒はかなりいい仔が多いとお聞きしましたが、この仔もしっかりとした体に長い脚。
ハービンジャーの代表産駒になるよう頑張って欲しいです。
5,400万円という価格で落札されました。
306:エターナルハピネスの2012。こちらは2世代目のコンデュイット産駒です。
父:コンデュイット
母:エターナルハピネス
♂ 栗毛
コンデュイットといえば...一大決心をしてキングジョージを見に行った2009年、目の前でもすごい勝ち方をした馬です。
あの時のことはここにも書きましたが、顔は可愛いのに衝撃的な強さで圧倒されたこと、今でもよーく覚えています。
日本で種牡馬になると聞いた時から産駒たちを楽しみにしていましたが、この仔はお父さんに似た可愛いらしい栗毛ですね。
来年はいよいよ初年度産駒たちがデビュー。
どんなレースを見せてくれるでしょうか♪
308:ジャズカーニバルの2012。
父:ディープインパクト
母:ジャズカーニバル
ディープ産駒ということで、周りには常にたくさんの人だかりが出来ていました。
お母さんの後ろにくっついて歩く姿が、とても可愛らしかったです。
インパクトのあるお顔をしているので、競馬場でも目立ちそうですね☆
310:ハリウッドドリームの2012。こちらはマジンプロスパーの半弟くんです。
父:シンボリクリスエス
母:ハリウッドドリーム
♂ 鹿毛
ほとんどの馬たちはお母さんと一緒にやって来たのに、この仔はすでに乳離れが終わったようで、一人で来ていました。
遠くから見ていると、周りの母仔の中にあって、ちょっと淋しいのかな...と思いましたが、近くにいってみるとキリリとした表情をしていて、ものすごく大人っぽく見えました。
1月生まれということで、他の馬たちよりも早めに進んでいるようですね。
322:リザーブシートの2012。2世代目のディープスカイ産駒です。
父:ディープスカイ
母:リザーブシート
♂ 鹿毛
この仔は毛色は違いますが、額の流星と4本脚のソックスは父譲りですね☆
左に写っているお母さんの表情から、子供を大切に想う母心を感じます。
来年はいよいよ初年度産駒たちがデビューです!
324:セシルカットの2012。こちらはチチカステナンゴ産駒です!
父:チチカステナンゴ
母:セシルカット
♂ 芦毛
毛が抜けかわって来て、だいぶ芦毛っぽくなって来ましたね。
チチカステナンゴ産駒は日本では3世代しかいませんから、ぜひとも頑張って欲しいです!
327:スカイディーバの2012。この日の目玉とも言っていい、大注目の1頭です。
父:ディープインパクト
母:スカイディーバ
♂ 鹿毛
セリが始まると、御代7,000万円から一声で「1億5,000万円!」という声が掛かり、会場にはどよめきが広がりました。
結局、落札価格は2億5,000万円。この日の最高額でした。
セリ落としたのは、里見治オーナー
「全体の雰囲気が良かったし、歩き方も含めて他の馬と比べて断然でした!すばらしい馬ですね」
たくさんの競走馬を所有して来た里見オーナーも、ここまでの価格の馬は初めてなんだそうです。
2年後、どんな姿で競馬場にやってくるのか、本当に楽しみですね☆
7月9日10日にかけて行われた、セレクトセールに行って来ました。
セレクトに行くのは5年ぶりくらい?2度目の経験です。
たくさんのスター候補生たちが落札されて、2日間の総売り上げはなんと100億円を突破!
金銭感覚が麻痺しそうですが...
2日間、いろいろな勉強をすることが出来ました。
まずは初日。
この日は1歳馬たちのセリです。
展示がなかったので、気になった落札馬たちを追いかけました。
こちらは上場番号38:フサイチパンドラの2011ちゃんです。
父:キングカメハメハ
母:フサイチパンドラ
♀ 栗毛
お母さんは2006年のエリザベス女王杯を制覇した名牝☆
そのお母さんと同じく、綺麗な栗毛の女の子です。
落札価格は5,800万円。
お兄さんであるシンボリクリスエス産駒のスベルヴィアは、今年3月の3歳新馬戦を勝っていますから、この仔にも早い時期からの活躍を期待しています。
この日一番の値が付いたのが、上場番号51:アドマイヤキラメキの2011。
父:ディープインパクト
母:アドマイヤキラメキ
♂ 黒鹿毛
落札した島川隆哉オーナーは、「スラッとしてて、筋肉のバランスがいいね」と称賛☆
母方の祖母であるエヴリウィスパーは、トーセンジョーダン、トーセンホマレボシを出している血統だけに、この仔への期待も大きいですね。
写真撮影でもポンポン跳ねていて、元気いっぱいでした!
こちらはハリウッドドリームの2011。活躍中のマジンプロスパーの半弟くんです。
父:クロフネ
母:ハリウッドドリーム
♂ 鹿毛
1歳馬なのに、すでに肩の辺りにはムキムキの筋肉が!!!すごい体をしていました。
落札価格は2,000万円。
兄マジンプロスパーはアドマイヤコジーン産駒ですが、この仔はクロフネ産駒ということで、またタイプの違う活躍をしてくれそうですね。
続いては、グレイトサンライズの2011です。
父:ディープインパクト
母:グレイトサンライズ
♂ 鹿毛
名牝レッドディザイアの半弟で、さらに父ディープインパクトということで1億5,000万円という落札額でした!
「名馬は顔が大事」とよく関係者の間では言われますが、この仔の瞳はキリリと澄んでいて、吸い込まれるように美しかったです。
順調に成長して、お姉さんを越える活躍を期待したいです。
こちらはアイルランド生まれの、スターライトドリームズの2011。
父:シーザスターズ
母:スターライトドリームズ
♂ 鹿毛
凱旋門賞馬シーザスターズの仔です。シーザスターズといえば、日本ではウオッカのお相手としても有名ですよね。
金子真人オーナーが4,000万円で落札。
世界的な血統背景の持ち主ですから、どんな競走馬に成長するのか楽しみです。
そして、マンデラの2011。ワールドエースの半妹ちゃんです。
父:ネオユニヴァース
母:マンデラ
♀ 黒鹿毛
今年前半のクラシック戦線を賑わせたワールドエースの妹とあって、注目度バツグン。
競りが始まると、どんどん値が上がって行って、結局1億5,000万円という値段で落札されました!
写真撮影では、おちゃめで元気いっぱいな姿を披露。
今からデビューが待ち遠しいですね☆
16日のジョッキーズチームマッチが開催された日には、交流重賞マーキュリーカップも行われました!!
このレースは、格の違いを見せつけてシビルウォーが勝利☆
驚異のレコードタイムも叩きだしました!!
いつもは後ろから行く印象の強いシビルウォーですが、この日は4番手追走から早め先頭で突き放すという、圧勝と言っていい強い内容での勝利。
騎乗した岩田騎手は、レース後には大きく両手を広げて喜びを表現、シビルウォーの強さを称えていました。
岩田康誠騎手
「今回は初めて乗せていただきましたが、この馬のレースは全部見ているし、前走の帝王賞では敵として差のない2着争いを演じていたから、この馬の強さはわかっていました。
1番人気だったし、すごいパフォーマンスを見せれるようなレースをしたいと思っていました。
一線級のメンバーと戦う時は後ろからになりますが、今日はもう相手に合せるよりもこの馬のレースをしようと思って、外枠だったし流れに逆らわずサラッと流して好位につけました。
岩手のファンの前で、強いパフォーマンスを見せられて幸せです」
戸田博文調教師
「すごく強いレースをしてくれました。
時計的には速かったけど、最初のコーナーまでは意外とそんなに速くなかったのかもしれませんね。
思いのほか楽にいい位置に行くことが出来ました。
この馬は暑くなって調子を上げるタイプなんです。
冬場も調子は悪くないんですけど、今の時期は汗をかくから、そこまでキツイ調教をしなくても丁度いい体重になるんです。
馬の様子を見てですが、この後は門別のブリーダーズゴールドカップへ向かう予定でいます。
昨年勝たせてもらったレースだし、門別のコースも合っているので楽しみです」
2着は地方場所初登場となったグランドシチ-。
津村明秀騎手
「相手はシビルウォーだと思って乗りました。
勝負所で負かしに行ったけど、直線で離されてしまいました。現状では完敗です。
でも3着以下は離したし、脚抜きのいい馬場だと道中おっつけおっつけになるので、良馬場でやりたいですね」
初めての地方コースにも戸惑うことなく、馬場の悪い中でも力を見せてくれたと思います。
着実に力を付けていますから、タイトルに手が届く日も近そうですね。
この後の地方ダートグレードは来月までありませんが、
来月は14日『盛岡クラスターカップ』、15日『佐賀サマーチャンピオン』、16日『門別ブリーダーズゴールドカップ』という、毎年恒例のお盆3連発です!!!
どんなメンバーが集まるか楽しみですね♪
続いては、第2戦 『輝』 です。
1番人気グラスシューター騎乗の赤岡騎手が大外から逃げる展開に。
坂井騎手、村上騎手が続きます。
3,4コーナーに入ると、後続との差がギュッと詰まって来ますが、赤岡騎手が軽快に逃げてこのまま逃げ切りか...と思わせましたが。
内からグングン伸びて来たのが齋藤雄一騎手、外から伸びて来たのが村上忍騎手。
ゴール前はきっちり前を捉えて、内の齋藤騎手が勝利しました!
1着:齋藤雄一騎手とヤマニンエグザルト
「1戦目の馬(ケイジーウィザード・11着)も良かったのに負けてしまって、チームに迷惑かけたからみんなに謝ったんですよ。
このレースは、そんなに力が抜けているわけじゃないから、腹括って内を狙いました。ゴール前で抜けた時には、やっちゃったなって思いましたね(笑)
チームに貢献できて良かったです!!」
ゴール直後には、派手なガッツポーズも飛び出した齋藤騎手。
チーム戦ということで、個人の成績だけでなくチーム全体のポイントを気にしていました。
2着は同じくチーム岩手の村上騎手。
「内から誰が来たのかと思ったら齋藤だったね。
勝てればさらに良かったけど、昨年のジョッキーズマッチは全くダメだったから、今年はチームに貢献出来て良かったです」
~第2戦 『輝』 成績~
1着:齋藤雄一騎手
2着:村上忍騎手
3着:赤岡修次騎手
4着:坂井英光騎手
5着:山本聡哉騎手
ということで、総合優勝は81ポイントを獲得した、チーム岩手でした!
この結果に、地元ファンは大喜びで拍手を送りました☆
中央・地方のトップジョッキーが集結したジョッキーズチームマッチで、チーム岩手が圧倒的な強さを見せつけたことは、地元のみなさんの大きな喜びになったようですね。
そして、個人1位は第1戦第2戦共に2着に食い込んだ、村上忍騎手!
「優秀騎手賞をいただけて、とても嬉しいです。たくさんの声援が力になりました。
JRA,そして他地区から参加して下さったジョッキーのみなさん、ありがとうございました。
これからも岩手競馬は、精一杯頑張って行きます!!」
レースを終えての各ジョッキーのコメントです。
表彰式はべスポジが取れず、斜めの写真が多いため...騎手紹介や騎乗中の写真を交えながらご紹介して行きます。
蛯名正義騎手
「自分自身は全然チームに貢献出来ず申し訳なかったです。
今日はこれだけのすごいメンバーの中で、楽しみながら乗ることが出来ました。
競馬を通して、少しでも力になれればと思っているので、これからも協力していきたいです」
赤岡修次騎手
「負けたことは悔しいですが、中央地方が一体となって素晴らしいレースが出来たと思っています。
少しでも元気づけられたら、と思っているので、また来年もここに来たいです!!」
内田博幸騎手
「いいところを見せられなかったのが残念です...
岩手のジョッキーたちはさすがですね!
JRAからもトップジョッキーがきて、これが続いて行ければと思っています。
競馬全体の応援、よろしくお願いします!」
表彰式後にはチャリティーオークションが行われ、368,000円の売り上げがありました。
このお金は、津波震災孤児等の支援のための「いわての学び希望基金」に全額寄付されるということです。
競馬を通して、少しでも力になれたら...という想いは、競馬を愛するすべての方に共通する気持ちではないでしょうか。
これからも、この企画が続くことを願っています!!
昨日は盛岡競馬場で、ジョッキーズチームマッチが行われました!!
参加ジョッキーは、
【チーム岩手】
・村上忍騎手(岩手リーディング1位)
・山本聡哉騎手(岩手リーディング2位)
・齋藤雄一騎手(岩手リーディング3位)
・山本正聡騎手(岩手リーディング4位)
【チームJRA】
・岩田康誠騎手(JRAリーディング1位)
・蛯名正義騎手(JRAリーディング4位)
・内田博幸騎手(JRAリーディング5位)
・川須栄彦騎手(JRAリーディング14位)
【チームジャパン】
・五十嵐冬樹騎手(北海道リーディング1位)
・赤岡修次騎手(高知リーディング1位)
・戸部尚実騎手(東海リーディング1位)
・坂井英光騎手(南関東リーディング4位)
という、中央・地方の垣根を越えたトップジョッキーたちが集結しました!
昨年は、岩手 VS JRAという図式でしたが、今年は全国の地方競馬から精鋭を集めたチームジャパンが加わって、さらに豪華な顔ぶれとなりましたね。
いつもは個人で戦うジョッキーたちですが、この日はチームを組んでポイント制で戦うわけですから、普段のレースとはまた違った熱さを見せてくれましたよ。
さらに!!
久々に再結成した馬ふゅーむの3人(岡部玲子ちゃん、井上オークス、ふじポン)が、それぞれのチームの応援団長となって盛り上げてくれました☆
ジョッキー紹介では、内田博幸騎手が側転からのバク宙を披露☆
大きな拍手と共に、大声援を浴びていました。
「楽しみにしてる方がいるかなと思って」と、ダービーなどこういう騎手紹介の時には必ず魅せてくれる内田騎手。
軽やかに宙を舞う姿は、あれだけ大きな怪我をしたとは思えない、まさに超人技です。
これもファンを大切に想う、内田騎手ならではのファンサービスですね。
それではレースの模様をお届けしていきます。
まずは第1戦 『絆』。
1番人気に支持された、岩田康誠騎手騎乗のマイネルサウダージがハナを切る展開。
2番手に赤岡騎手、蛯名騎手が続きます。
3,4コーナーに入ると、赤岡騎手の手応えが良くジワジワと岩田騎手に馬体を併せて行きました。
その外へ村上忍騎手が、さらに内にはかなり手応え良さそうな戸部騎手が上がって来ます。
直線を向いた所で赤岡騎手が先頭、岩田騎手も粘りますが、内に切り返した戸部騎手の馬が突き抜けて1着!
外から村上騎手が伸びて2着、さらに山本政聡騎手が一気の末脚を見せて3着に食い込みました。
1着:戸部尚実騎手とアドマイヤサムライ
「終始手ごたえが良過ぎて...本当は外に出したかったんだけど、ちょっとみっともないレースになっちゃったね。内に入ったらすごい脚で伸びてくれました。
昨年の東北ジョッキーズカップで呼んでもらった時には、いい馬に乗せてもらったのに結果が出せなかったから、勝ててすごく嬉しいです!」
青森県出身の戸部騎手は、いつも名古屋で戦う時には『粘り強い東北魂』を大切にしているそうです。
昨年の震災の後には深く心を痛めていましたが、競馬を通じて少しでも力になれたら...という想いで騎乗して来ました。
盛岡で結果を出せたことが本当に嬉しかったようで、レース後は眩しいくらいの笑顔を見せてくれました☆
~第1戦 『絆』成績~
1着:戸部尚実騎手
2着:村上忍騎手
3着:山本政聡騎手
4着:赤岡修次騎手
5着:岩田康誠騎手
1戦終えて、チームジャパンが1着4着で一歩リード、チーム岩手が2着3着で追いかける形になりました。
この後マーキュリーカップを挟んで、第2戦 『輝』の発走です!