明日14日、福山競馬場で第1Rに出走する【モナクカバキチ】。
現在54勝を挙げていて、エスケープハッチが更新した国内最多勝記録に並んでいる状態です。
*写真提供 福山市競馬事務局
モナクカバキチは、1999年4月29日生まれの13歳。
お父さんはアングロアラブのホマレブルシヨワ、お母さんもアングロアラブのフジミネエリカという血統です。
日本でも、アラブ系の競走が全盛期の頃はたくさんの優秀なアングロアラブたちがいましたが、今では生産がほとんどなく、アラブ系の馬たちのレースもなくなってしまいました。
まだ私が現役だった頃はアラブ系の馬たちもたくさんいて、何度も騎乗したことがあります。
サラブレッドと比べると、体高はそんなに高くないけどがっしりした体で、性格は穏やかで素直、という印象でした。
サラブレッドと比べるとスピードが劣ると言われていますが、アラブ系の特徴はなんといっても体が丈夫なこと。
エスケープハッチもアングロアラブですから、サラブレッドではなかなか成し得ない、国内最多勝利記録に手が届くというわけです。
でも。
さっきも書いたように、現在ではアラブ系限定のレースがありませんから、モナクカバキチはサラブレッドたちと戦って勝たなければならないのです。
品種的にスピードが劣るわけですから、個別の能力でカバーするしかありません。
アラブ系の馬たちがサラブレッドに混じって勝つことは、簡単なことではないのです。
だからこそ、日本での生産が衰退してしまったわけですね。。
今回、もしモナクカバキチが勝てば、国内新記録になります!
約1年勝ち星は挙げていませんが、ここ3戦は連続2着。
さらに、昨年の7月は2連勝、一昨年も8月に勝ち星を挙げているように、暑い時期が得意なようですね。
13歳になった今でも元気に走っていて、国内新記録も狙えるというのは、本当にすごいこと。
ぜひとも新記録を達成して欲しいです。
がんばれ、カバキチ!!!
*14日福山 第1Rオープニングとく戦 1250m 12:20発走*
明日は川崎競馬場で、交流重賞『スパーキングレディカップ』です☆
*川崎4日 第10Rスパーキングレディカップ 1600m 20:10*
ここは『帝王賞』から連闘になる、【ミラクルレジェンド】をどう読むかがカギ。
前走は直線を向いたところでかなり狭くなって、2,3完歩追えない場面がありました。
4コーナーを回った時の脚色は良かったし、2着争いには加われた雰囲気だったので残念でした。
鞍上の内田博幸騎手も直線でのロスが痛かったようで、レース後には
「失敗した!下手に乗ってしまった」
と繰り返していました。
あのメンバーに入って負けて強しの競馬をするんですから、やはり能力は相当。
ただ、関東圏への連闘ということを考えて、今回は他の馬にも付け入る隙があるのでは...と思っています。
ということで、本命は【クラーベセクレタ】。
『マリーンカップ』では【ミラクルレジェンド】に完敗しましたが、今回の臨戦過程を考えると、逆転も可能ではないでしょうか。
本当に賢くて、レースが上手な馬。
決め手勝負になったら分が悪いけれど、長くいい脚を生かしたレースを期待しています。
大外枠になってしまったけれど、【プレシャスジェムズ】の堅実さも注目です。
出遅れてハナに行っても渋太く粘るし、前走も途中からハナに行ってかなり厳しい展開を迫られましたが、最後まで頑張って3着。
改めて、この馬の渋太さを見せてくれましたね。
休み明けになりますが中間しっかりと乗り込まれているし、今回は同型の【エーシンクールディ】が回避したので、楽に先手を奪えそう。
やはり小回りコースの戦いにおいて、先行力は大きな武器です。
地方交流初登場となる【スティールパス】は、牡馬相手に準OPを勝っているだけに、ここに入っても全く見劣りしません。
ただ、脚質的に差し切りを得意とするだけに、道中どの辺りに付けられるかが大きなポイントになりそう。
楽に先団に行けるならばアッサリもありそうだし、後方からだと全く届かない可能性も。
高い能力は評価しつつ、今回は様子見で4番手評価にしました。
◎9、クラーベセクレタ
〇2、ミラクルレジェンド
▲12、プレシャスジェムズ
△3、スティールパス
今日は門別競馬場にて、2歳重賞『栄冠賞』が行われます!
*28日門別 『栄冠賞』 1200m 20:35発走*
10頭中、7頭がキャリア1戦、3頭がキャリア2戦と、かなりフレッシュな戦いです。
現在、圧倒的な1番人気に支持されているのが、4番の【アウトジェネラル】。
6月6日のデビュー戦では、上手にスタートを切ってスッと外3番手へ。
3,4コーナー外々を回って、持ったままで先頭に並びかけると、直線は完全に独走でした。
ただ、コーナーは外に膨れるような恰好をしていたし、直線半ばで内に切れ込むなど、かなり荒削りな部分も見せていました。
能力は相当高そうですが、揉まれた時にどうかな、という印象を持ちました。
デビュー戦でレース上手なところを見せてくれたのが、今回大外枠に入った【コルチナ】です。
スタートは一息でしたが、ジワッと先行集団に取り付くと、道中は内々でじっと我慢。
他馬に囲まれていても怖がる素振りをみせなかったし、4コーナーでは間を割って2番手へ。
直線はきっちりと伸びて差し切り勝ちでした。
2度目ということで、スタートも出られるようになっているでしょうし、すんなりいい所につけられたら、今回もいい勝負をしてくれると思います。
【シーギリヤガール】は、スタートして2,3完歩目からすでにスピードに乗っていて、道中もかなりいい手応え。
直線で一頭になってもしっかりと走っていたし、前向きさと素直さを見せてくれました。
キャリアが浅い2歳馬にとって、スタートダッシュはかなり大きな武器です。
【ラブキンゾウ】はスタートこそ一息でしたが、すぐに流れに乗って2番手外へ。
道中もしっかり走っていたし、エンジンが掛かってからは集中しているように見えました。
今回は1枠に入ったので、スタートがポイント。
揉まれないで行ければ、前走のような競馬が出来ると思います。
◎10、コルチナ
〇7、シーギリヤガール
▲4、アウトジェネラル
△1、ラブキンゾウ
上半期のダート頂上決戦である、大井『帝王賞』。
今年は【ゴルトブリッツ】が初の栄冠を手にしました。
[photo:Osamu Saito]
レースは内から【ランフォルセ】、外から【エスポワールシチー】の2頭が引っ張る形でゆっくりと展開して行きます。
【ゴルトブリッツ】はすんなりと外3番手、1枠からスタートした【オオエライジン】は出たなりで内を追走。
道中は淡々と流れて、4コーナーで一団が固まって来ました。
一番の見どころとなったのは、4コーナー立ち上がってすぐ。
各ジョッキーが一斉に動いた場面です。
逃げていた【ランフォルセ】の手応えが鈍り、押し出されるように【エスポワールシチー】が先頭、その直後に控えていた【ミラクルレジェンド】は【ランフォルセ】の内に進路を取り、【テスタマッタ】が外へ誘導。
直後、一気に伸びた【テスタマッタ】に、一瞬行き場を失った【ミラクルレジェンド】。
対して、外3番手にいた【ゴルトブリッツ】がゴーサインを出すとすぐに反応して、内の馬たちを一気に捉えました。
終わってみれば【ゴルトブリッツ】が3馬身以上離した余裕の勝利でしたが、2着争いは3頭大接戦で、スタンドからは大きな声援が飛んでいました。
1着【ゴルトブリッツ】川田将雅騎手
「素質のある馬だし、無事にここまで来てくれて、本当に嬉しいです。
ここ最近は変わらずいい状態を保っていましたが、今日もすごく良かったですね。
ペースはあまり速くなかったので、途中でハミを噛んだりもしたけど、このことしては上手に走ってくれました。
エスポワールシチーは渋太そうだったので、4コーナー回ってすぐに早めに動きました。
このこは、心房細動さえなければ本当に強い馬です。
これからも無事に、頑張って欲しいです」
吉田直弘調教師
「スタッフ、騎手、そしてゴリさんが本当に頑張ってくれました。
勝つことが出来てとても嬉しいけど、喜びと同時にさらに進化するための課題に取り組まないとと思っています。
レースはゴリさんしか見ていなかったので、他の馬のことや流れなどはよくわかりませんが、これからVTRを見て改めて研究しようと思います」
愛馬を「このこ」と呼ぶ川田騎手。
そして、「ゴリさん」と呼ぶ吉田調教師。
【ゴルトブリッツ】の頑張りはもちろんですが、関係者の大きな愛を感じて、とても温かい気持ちになったレースでした。
2着は粘った【エスポワールシチー】。
佐藤哲三騎手
「レース前は、自然と行けるならハナでもいいかなと思っていたので、ゲートを出てさぐりながら行きました。
ちょっと距離が長いこともあるけど、やっぱりナイターだと4コーナーを回ってから物見するような恰好をしていました。
【ランフォルセ】を交わして先頭に立った辺りでは、他の馬を探すような感じだったし...。
ただ、負けたけど内容としてはいいレースが出来たと思ってます。
昨年より状態も上だし、前走よりもきっちりと走ってくれました」
レース後の哲三騎手の表情は、清々しい感じに見えました。
負けたことはもちろん悔しいでしょうが、エスポくんらしい走りを見せてくれたことが、この先に繋がる明るい兆しだったのだと思います。
パドックでは、久しぶりに若干入れ込むそぶりを見せていたエスポくん。
いい兆項なのか、そのともマイナスの兆候なのか判断に迷いましたが、体調が良く元気が良かったということだったんですね。
アメリカ遠征後から、なかなか体調が戻って来ませんでしたが、王者復活も近いのかなと期待させてくれる走りでした。
3着は【テスタマッタ】。
岩田康誠騎手
「折り合いもついたし、賢くなりましたね。2000mで今日のようなレースが出来たことは大きな収穫です。
3,4コーナーではすごく手応えが良くて、いつでも動ける感じでした。
実際、4コーナー回って仕掛けた時にはピュンと反応してくれたけど、最後まで伸びきれなかったのはちょっと体が立派だったのかなと思います。
次はもっといいはずですよ」
初のJpnⅠ挑戦となった、兵庫の【オオエライジン】は10着でした。
木村健騎手
「1枠だったし、出たなりでと思ってました。
1コーナーで狭くなる場面もあったし、道中はハミ取ったり外したり...。揉まれたのが初めてだったので。
3,4コーナーでペースアップした時には、付いて行けなかったですね。
こういうレースは初めての経験だし、負けてしまったけどいい経験になったと思います。
いつも脚が違うので、外から上がって行ったりして揉まれてなかったですから」
最強のステージで戦って、今回は負けてしまったけれど、この経験を生かして次に繋げてほしいです。