今日は久しぶりに、オートレースの話題です。
今年からオッズパークでオートLOTOが発売になり、初めて車券を買ったという方もいたんじゃないでしょうか。
まだまだオート初心者の私ですが、レーサーの皆さんに今年を振り返っていただきました!!
まずは、船橋の王様・グランドスラマー永井大介選手。
「今年は本当に色々なことがありましたね。自分のことでもそうだけど、いいことも悪いこともあって、トータル的には凹んだ年でした。
今年はみんなそうだったんじゃないかな。
スーパーに行ったら何もなくて、どうなっちゃったの日本...て愕然としましたね。
来年は出来るだけ辛いことがないように、充実した1年を過ごしたいです」
新車の【ビズビム】を整備中。
今年は、レーサーにとって一生に一度という、弟子を取った年でもありました。
永井選手の弟子は、44年ぶりの女子選手、酒井宏朱選手です。
「まだ基本しか教えてないけど、やっぱり弟子は難しいですね。
言い方を変えながらいろいろやってるけど、自分で掴み取るんだっていう姿勢をもっと見せて欲しいですね」
自分のこととは違い、ひとに教えるというのはまた難しいものですね。
「僕自身、明日は最終日の最終レースにいられることにとても感謝しています。
昨年のスーパースターでは最悪のことになってしまって、周りにも迷惑をかけてしまった。それを肝に銘じて走ります」
昨年のスーパースターでは、残念ながら落車となってしまった永井選手。
その後は一人旅に出て、いろいろなことを考えたそう。
「今年は一人旅じゃなく、みんなでパーっと楽しい年越しを迎えられるようにしたいですね」
今日、16:00発走の『スーパースター王座決定戦』、5枠からのスタートです!!
同じく『スーパースター王座決定戦』に出場する、飯塚の浦田信輔選手。
「今年は昨年と同じくらい充実していた年でしたね。
来年も今年と同じくらい充実した年に出来ればと思ってます」
常に安定した成績を誇る浦田選手。その秘訣は?と質問すると、
「まぁ、バカみたいに仕事してますから」と一言。
まさに職人という感じです。
「これから競馬ファンのみなさんにもオートを知ってもらって、ぜひ深みにハマって下さい(笑)」
もう1人、『スーパースター王座決定戦』に出場する選手でお話しを伺えたのが、飯塚の荒尾聡選手です。
「今年も前半から、たくさんの方に応援してもらえたことが嬉しかったですね。
来年もまた応援してもらえるような選手でいたいです。
レース場はもちろんですが、街で会った時に声かけてもらえるのも嬉しいです。
僕は子供の頃、中村政信選手に憧れてレーサーになったので、僕を見てレーサーになりたいって言ってくれる子供がいたら、それが何より嬉しいです」
荒尾選手はブログもしているので、ぜひ覗いてみて下さい♪
荒尾聡オフィシャルブログ
続いては、取材日の30日に勝利を挙げた選手2名をご紹介。
まずは6レースを勝った、船橋の早船歩選手。
「今年は苦しい年でしたけど、最後SGにも乗れたし、いろいろ身になった年でしたね。
焦らず毎日少しずつ積み上げていって、もっと第一線で活躍できるようになりたいです。
プライベートは、今年は震災があって日本中大変な状況だったんで、来年はもう少しチャレンジしたいですね。
夏は海に行ったり、冬はスノボに行ったり、今年出来なかったことをしたいです。
せっかくスキューバの免許を持ってるのに3年くらい行ってないので、沖縄の離島に行って潜りたいです」
愛車の【エレンシア】には、マンチェスター・ユナイテッドFCのペイントをするほどのサッカー好きな早船選手。
「船橋の選手のサッカーチームもあるんですけど、ほとんど活動はしてないですね。ちなみにチーム名は、FCドドド。ドドド持ちしか入れないという(笑)。
ゴルフ部にも入ってて、そっちは活動してますね」
FCドドドって(笑)。ちなみに、部長は永井選手だそうです。
続いては、7レースを勝った飯塚の平田雅崇選手。
「今年は少しずつ、やらなきゃいけないことが見えて来た年でした。
今までは目の前のことしか見えてなかったんですけど、目標を達成するためにはどうしたらいいのか、本当に少しずつですけど見えて来た気がします。
来年はもう1つ上のステージで戦って、優勝争いをしたいですね。
まだまだ危ないレースが多いので、周りから見て変わったなと思ってもらえたら。
諦めないで常に1着を目指すので、よかったら車券を買って下さい」
自身を一言で言うと、「真面目なA型です」という通り、本当に真面目さが滲み出ている雰囲気でした。
愛車は【マーライオン】。
名前の由来は、なんとシンガポール生まれだからだそう!
シンガポール生まれの府中育ちな平田選手。競馬好きでもあるそうです。
「好きな馬は、サウスヴィグラスとトロットサンダー。一生懸命頑張る馬が好きだし、この条件では負けない!みたいな馬がいいですね」
とても30歳とは思えない、渋好みの平田選手でした。
続いてご紹介するのは、新婚ホヤホヤの、飯塚・篠原睦選手。
かなりお茶目な姿を披露して下さいました。
サービス精神旺盛な、篠原選手です。
「今年はいろいろ辛いことがあった年でしたね。
あれだけの大地震があって、遊ぶのもなんだなと思って、今年から登山を始めたんです。
来年は(お嫁さんと一緒に)富士山に登ることが目標ですね」
「多分、馬よりも人の方が信頼できると思うので。そんなことないかな(笑)。
ぜひ車券も買って下さい!!」
続いては、20代の若手2選手!
30期の、川口・君和田裕二選手(左)と船橋・新井恵匠選手。
同期ということで、かなり仲がいい様子。
君和田選手
「今年は前半に優勝出来てよかったんですけど、後半はいろいろと...。同期との差を感じましたね。
来年は、最高ハンデで優勝したいです!!」
君和田選手の愛車【トラノコ】には、こんなシールが...
「女性と話すのが苦手なので、シール貼ってるんです(笑)」
と本人は言っていましたが、新井選手によると、「チャラいい奴です」とのことでした。
新井選手
「今年は色んな面で成長出来た年でした。
整備も覚えて来たし、走行も以前より少しはよくなったんじゃないかな。
来年は最高ハンデで優勝戦に乗ってみたいです。それがクリア出来たら優勝したいです!」
フレッシュな2選手でした☆
大トリは、船橋の池田政和選手。
「今年はスーパースターに出られなかったので...。
やっぱり、スーパースターに出れないとテンション違いますね。
みんなカッコいいですよ。
来年は絶対に出たいです!!
明日は年末最後なので、みんなで盛り上がりましょう」
選手のみなさん、お忙しい中、ご協力ありがとうございました。
12月23日、荒尾競馬場最後の開催が行われました。
当日はたくさんのファンが詰めかけて、午前9時過ぎには特別観覧席のチケットが完売、名物のラーメン屋さんの前には常に大行列が出来ているほどでした。
この日の入場人員は8,935人、売り上げは102,328,800円。
改めて、荒尾競馬を愛しているファンがたくさんいることを証明してくれました。
メインレースは第8Rに組まれた『肥後の国グランプリ』。
『九州記念』をレコード勝ちした【テイエムゲンキボ】と、このレース3連覇を果たしている【タニノウィンザー】の対決は、5馬身の差をつけて【テイエムゲンキボ】が完勝。
荒尾最後の重賞制覇を飾りました。
管理する平山良一調教師は、他競馬場への移籍が叶わず、この日で調教師を引退。
『肥後の国グランプリ』が、最後の勝ち星となりました。
「馬は最高の状態だったし、いい締め括りが出来て嬉しいです。
ゲンキボはこの後JRAへの移籍が決まったし、荒尾最後の重賞を勝てて良かったですね。
本当はまだ辞めたくないですよ。6年連続でリーディングを獲らせてもらって、今シーズンもチャンスだったけど...。
世の中の流れもあって、仕方ない部分もありますね。
続けたい気持ちはあるけど、今まで競馬をやらせてもらって、本当に幸せでした」
厩舎関係者から、「オヤジ」と呼ばれて慕われていた平山調教師。
2,082勝を挙げて、長年荒尾競馬を牽引してきただけに、63歳という年齢での引退は、とても残念です。
たくさんの管理馬がいるし、地方競馬にとっても大きな痛手でしょう。
ラストは第9R。
荒尾所属の騎手は13人で、このレースは12頭立て。
唯一乗り馬がいなかった西村栄喜騎手と、騎手候補生の小山紗知伽ちゃんが誘導馬を務めました。
荒尾には何年も前から誘導馬がいません。
この馬たちは、阿蘇の乗馬クラブの馬たちで、当日はファンの方とのふれ合いのために場内にいました。
そして、最後のレースの誘導馬も務めることになったのです。
荒尾の騎手全員で、最後のレースを締めくくった形。
馬場入場では、全馬厩務員さんたちが馬場の中まで引いて来て、スタンド前を歩かせてファンにお披露目をしました。
この光景に、たくさんのファンから大きな声援が飛んでいましたよ。
荒尾最後の勝利を飾ったのは、牧野孝光騎手。
戻って来た時は、本当に嬉しそうな眩しい笑顔を見せてくれました。
この後は、騎手を引退して北海道の牧場に就職が決まっている牧野騎手。
引退を決めるまでにはさまざまな葛藤があったそうです。
「30年乗って来て、いい締め括りが出来ました。悔いはないです。
これからは気持ちを切り替えて、中央のGIに出走出来るような馬を育てたいです」
新たな目標を掲げて、30年間の騎手生活にピリオドを打ちました。
すべてのレースが終了した後は、ジョッキーや調教師、関係者がウィナーズサークルに集合して、ファンにご挨拶。
廃止を決断した前畑淳治市長。
とても残念だったのは、前畑市長がレースを観戦しなかったことです。
第8Rの表彰式の時点でまだ到着しておらず、プレゼンターは代理の方が務めました。
最終の第9Rが終わった直後に競馬場に到着し、最後の挨拶を行ったわけです。
廃止に関しては、市長一人の責任ではありませんが、せめて最後の雄姿を見届けて欲しかったなと思いました。
グランドフィナーレでは、ファンの方たちと関係者で写真撮影。
岩永千明騎手が、声を詰まらせながら、
「私は荒尾競馬が大好きです...」
と言った言葉が、今でも耳に残っています。
すべてが終わった後は馬場開放が行われ、寒い中、1周歩いて回っている方がたくさんいらっしゃいました。
この日は、たくさんのことがあって、ファンの方で賑わっていたし、なんだか廃止になったという実感をあまり感じませんでした。
でも次の日の朝厩舎に行った時、半分以上の馬房が空いているのを見て、初めて実感がわいて来ました。
JRAに移籍する馬たち。
他の競馬場へ移籍する馬たち。
乗馬クラブへ行く馬たち。
牧場へ行く馬たち。
そして、星になってしまう馬たち。
荒尾競馬の廃止に伴って、馬たちが旅立って行きます。
関係者の戦いは、まだ終わっていません。
下村騎手の2連勝の様子は昨日の記事でご紹介しました。
ここからは総合成績をリポートします!
最終戦まで縺れに縺れた優勝争い...制したのは、高知の妖精・別府真衣騎手でした☆
「最後負けて悔しかったけど...。さすが、12頭攻め馬した甲斐がありましたね。
でも今回は、1勝を挙げての優勝なのですごく嬉しいです。前回(2008年)は勝ってなくての優勝だったから。
福山の1戦目で5着だったし、最終戦は2着に負けてしまったので、絶対優勝出来ないって思ってました。だから聞いた時はびっくりしたし、本当に嬉しいです!!」
1位:別府真衣 65P
2位:山本 茜 65P
3位:増澤由貴子 63P
4位:岩永千明 59P
5位:下村瑠衣 58P
6位:皆川麻由美 50P
別府騎手と同ポイントを上げながら、最終戦の着順で2位となった山本茜騎手。
「本当に今年は...悔しい2着が多い年ですね。
東海ダービー(ハナ差2着)もそうだし、韓国のグランプリも2着...。自分に何か足りないんだと思います。
来年はきっちり勝てるように、もっと頑張ります。
最後の最後で瑠衣ちゃんが本気出しましたね。これからも頑張って欲しいし、もっと女性騎手が増えればまたLJSが再開されると思うので、それを楽しみに頑張ります」
3位は増澤由貴子騎手。
暫定1位で福山ラウンドを迎えただけに、表彰台に上がっても悔しそうな表情は拭えませんでした。
「正直悔しいですね...。でも今回は勝つことが出来たので。それが1番よかったです」
久しぶりのレースで好騎乗連発と、改めて高い技術を証明してくれた増澤騎手でした。
そして、福山ラウンドでは出産休養中の森井美香騎手が駆け付けてくれました♪
今日は赤ちゃんは旦那様に預けて来たということで、エアだっこのポーズでパチリ☆
もう本当にお母さんなんですね~
元気な笑顔が見られて嬉しです。
そして、同期3人娘。
それぞれの道を着実に歩んでいる3人。
3人3様の輝きを放っています☆☆☆
今年でLJSは休止ということが発表されました。
人数が少ない...ということでしたが、当日の各場の盛り上がりを考えたら、とても惜しいことです。
別にシリーズじゃなく、昔の『卑弥呼杯』や『駒子賞』のような単発レースでいいし、NARが主催しなくてもいいし、女性騎手がいない競馬場だっていいんです。
どこかの競馬場が手を上げてくれないものでしょうか。
絶対盛り上がりますよ。
それから、ここで1つお詫びを申し上げます。
福山ラウンド当日、ファンの方々が女性騎手に近づくことや話しかけること、サインを求めることが固く禁止されました。
紹介式と表彰式が行われる時には、ウィナーズサークルへと続く道にある仕切りのさらに内側に立ち入り禁止区域を作り、ガードマンを3人も立たせてファンの方が絶対に近づけないようにしました。
そのラインを乗り越えようとしたファンの方に対し、ガードマンが厳しく取り締まり、とても不快な思いをされた方がいたと思います。
当日、サインはOKして欲しいとみんなで掛け合いましたが、なんとかOKしたいと頑張ってくれた方もいましたが、結論は、「一度決まったことは覆せない」でした。
女性騎手たちも、この措置に対してはとても残念がっていました。
福山競馬場で行われた初めてのLJSで、過剰に対策が取られたこともわかります。
でも、せっかく遠くから応援に来たのに、声をかけるだけで怒られるなんてあり得ないことです。
地方競馬の醍醐味は、ファンと馬、ファンと関係者が近いこと。
その魅力を自分から放棄するなんて、考えられません。
ここまで経営がひっ迫して、再び廃止になる競馬場が出たというのに...
それでもファンサービスをないがしろにする体質に、心底うんざりです。
不快な思いをされた方々に、心からお詫び申し上げます。
福山ラウンドがとても盛り上がっただけに、唯一残念で心残りな出来事でした。
昨日行われた、LJS2011福山ラウンド。
ここまで最下位という成績だった、北海道の下村瑠衣騎手が大躍進!
2連勝を飾ってラウンド優勝を果たしました☆☆
まずは1戦目の『アフロディテ賞』。
5番人気【ハッピーリボン】に騎乗した下村騎手は、1枠からのスタートを利用して逃げる展開に。積極的な騎乗でレースを引っ張ります。
3コーナーで、別府騎手・岩永騎手が迫りますが、4コーナーではまた少し離して先頭をキープ。
直線は後ろから山本騎手・皆川騎手が伸びて来て、激しい2着争いを演じますが、終始危なげないレースで1と1/2馬身差の逃げ切り勝ち☆
「騎手になって、本当によかったです。
馬が本当に頑張ってくれました。先輩の顔が見えたけど、馬に「お願いします」って心の中で言ったら、また伸びてくれました。
お母さんが喜んでると思うので、早く電話したいです!」
初戦の盛岡ラウンドでは、下村騎手の故郷の青森から、バスで家族や友人が応援に駆け付けていました。
でも、結果は6着・4着で最下位。
「期待に応えられなくて、残念でした...」
と話していました。
この日、ご両親は福山に来ることは出来なかったけれど、ネット観戦で応援しているとのこと。
素敵な親孝行になったことでしょう。
続いて2戦目の『ニケ賞』。
最終戦のこのレースまでポイント大接戦で、誰が優勝するかわからない状態。
みんな優勝目指して勝利を狙っていました。
ここは皆川騎手が積極的に逃げて、岩永騎手が2番手、山本騎手、内に増澤騎手と続きます。
後方2番手に下村騎手、最後方待機は1番人気の別府騎手でした。
1800m戦ということで、コースを1周半する難しいレース。
先に動いたのは増澤騎手で、2周目の向正面からスパートをかけて先頭へ。別府騎手も一気に前を捉える脚色で4コーナーを回り、下村騎手は最内を突いて、ロスなく立ち回って直線内から伸びて来ます。
最後は別府騎手との叩き合いをハナ差制して、福山ラウンド2連勝☆
5番人気【セトウチダイヤ】と共に1番先にゴールすると、場内からはどよめきが起こりました。
ここまでのLJSは、初出場ということもあり、なかなか自分のレースが出来なかった下村騎手。
特に、北海道のシーズンオフに入ってからの開催だった荒尾ラウンドでは、久しぶりに馬に跨ったせいで感覚がいつもと違ったと言います。
「久しぶりだったので、体がいうことを利いてくれなかったです。もう本当に情けなくて悔しくて...」
外から見ていると、そんなそぶりは見せなかったけれど...
相当悔しい想いをしたそうです。
「このままじゃダメだと思って、福山の主催者に電話して、攻め馬させて下さいってお願いしたんです。
そうしたら、徳本調教師がOKしてくれて。今朝、12頭乗せてくれました」
そうなんです。LJS当日、朝3時から徳本厩舎の攻め馬を手伝って、12頭も騎乗したんです。
その甲斐あって、コースにも競馬場の雰囲気にも慣れることが出来そう。
そして、この2連勝。競馬の神様って本当にいるんだな...と、改めて感じさせてくれる出来事でした。
「盛岡と荒尾が本当に悔しかったので、その悔しさをバネにして、初めて自分で行動を起こしました。
門別では、ここまで悔しいって思うことがなかったので...、ちょっと、勝負師っぽくなれたかな。
周りの方々の助けを借りて、勝つことが出来ました。本当に嬉しいです。
多分お母さんは号泣してると思うので、早く電話したいです」
たった3日間のLJSですが、その短い期間に大きな成長を遂げた下村騎手。
「LJSが来年から休止されるのはとても残念です。レースや技術的なことはもちろん、先輩たちとお話することもすごく勉強になりました。
山本さんや別府さんからは海外のことを聞いたし、これから女性騎手としてどう頑張ったらいいのか、どう進んだらいいのかアドバイスももらいました。
私たちのレースを見て、ジョッキーになりたいって思う子供がいるかもしれないし、そう思われるような騎乗が出来るようになりたいです。
下村騎手は、超マイペースで淡々としているように見えますが、実は熱い闘志を内に秘めています。
今回のLJSを通して、それがよく伝わって来ました。
1勝目の口取り写真では、恥ずかしそうに右手を上げていましたが、2勝目の口取り写真では、右手をピーンと伸ばして自信に溢れた笑顔。
本当にこの6戦で、とても逞しくなりましたね。
来年の北海道の開幕が、今からとても楽しみです♪
3日目は香港国際競走当日です。
シャティン競馬場はかなり華やかで混み混みでした。
お出迎えしてくれた、ターフィーくんもどき☆
ノリノリでポーズをとってくれました♪
どう見ても耳が馬じゃないけどね。
国際競走第1弾は、『香港ヴァーズ』。
日本からは【トレイルブレイザー】が出走しました。
スタートで後手を踏んでしまい、後方からの競馬に。
4コーナーから直線にかけて前がちょっと詰まりながらも、追い上げて6着でした。
池江泰寿調教師
「行きっぷりがいつもと違いましたね。自分のレースを全くさせてもらえなかったです」
安藤勝己騎手
「スタートでミスってしまい、思ってたレースが出来ませんでした。
芝目も気になって...。最内は逆目になってるみたいで、その辺り日本と違いますね。
みんないいところ通りたいから、4コーナー窮屈になる場面もありました。
結局外へ出すことになって、そこから伸びて頑張ってくれました」
初めての海外遠征でしたが、中間も順調に過ごしたとのこと。
レースでは自分の競馬が出来ず残念でしたが、この秋大きな成長を見せてくれた【トレイルブレイザー】ですから、この経験を糧にさらなる飛躍に期待したいですね。
続いては『香港スプリント』。
【カレンチャン】と、【パドトロワ】が出走しました。
レースは【パドトロワ】が内から逃げて、【カレンチャン】は好位追走。
4コーナーを回った辺りで【パドトロワ】は一杯、【カレンチャン】は踏ん張って5着という成績でした。
【カレンチャン】【パドトロワ】【アパパネ】の3頭は、空港で機材トラブルが発生し、15時間も缶詰になってしまったそうです。
検疫の関係で、最初に積んだ水とごはんしか与えることが許されず、その後の調整に大きく影響しました。
そんな状況から、体調を整えての出走。海外遠征はいろんな試練が待っているものですね。
カレンチャン:池添謙一騎手
「飛行機トラブルの影響で大幅に体が減ってしまって、戻って来た中でのレースでした。よくここまで頑張ってくれましたよ。スピードも十分通用することがわかったし、来年はもっと良くなる馬。また挑戦したいですね。
少し悔しいのは、勝った馬(ラッキーナイン)はスプリンターズで負かした馬なので...。あの時と同じような最高の状態だったら、もっとやれてたと思います」
パドトロワ:安藤勝己騎手
「本当は外2,3番手がいいんだけど、内枠だから思い切って行きました。ただ、馬を怖がるところがあるから、4コーナーで隣の馬が少し前に出たら頭を上げて止めてしまった。能力的にはこんなもんじゃないんだけど...」
そして『香港マイル』に出走した【アパパネ】。
パドックに現れた時、日本にいる時と同じように、唇をパクパクさせて遊んでいる姿がとても印象的でした。
やっぱり【アパパネ】さんは、どこにいっても変わらないですね。
レースでは、道中のいきっぷりは良かったのに、最後の伸びが全くみられず...
国枝栄調教師
「残念ですね。雰囲気良かったし、スムーズにレース出来たんだけど、これならっていう手ごたえだったけどそこから全然でした。
能力発揮してない感じですね。
直線の入りで競り負けたというのがあるし、体というか気持ちの問題なのかな。
府中牝馬の時と同じでしたね...」
残念ながら持っている能力を発揮出来なかった日本馬たち。
関係者たちも悔しそうな表情を滲ませていました。
でも、強い馬たちと戦って負けて、それを乗り越えてさらにパワーアップする姿を何度も見て来ました。
この挑戦が、4頭のさらなる飛躍に繋がると、私は信じています。
レースの後は、花火が打ち上げられました!
華やかに夜空を彩る花火を眺めて、3日目終了。
4日目は朝早い便で帰国するため、旅の楽しみはここでおしまい。
3泊4日、あっ!という間の時間でしたが、香港&マカオを満喫出来ました。
特に印象深かったのは、やっぱりマカオですね。
あの潔い考え方というか、地元密着型なのがとても羨ましい...
地方競馬も、もっともっと地元と連携する方法を模索していかなければ...と強く感じさせてくれた旅でした。