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馬券おやじは今日も行く(第57回) 古林英一

2009年12月17日(木)

全国の同志諸君、年末決戦を断固として闘い抜こう!

 のっけから気合い十分の馬券おやぢです。全国のばんえいファンの皆様、お元気ですか? 今年は雪が降らんなあと思ってたら、札幌は月曜の夜、突然つもりました。午後5時半頃まではいい天気だったのが、午後7時頃職場を出たら街は雪が積もって真っ白でした。

 こうなると、いよいよ年末。ばんえいオークスは「ワタシハ」両馬の決着で、まことに堅い決着でした。小生の年末決戦は、ばんえいオークス&阪神ジュベナイルフィリーズを皮切りに、全日本2歳優駿(16日)→朝日杯フューチュリティS(20日)→有馬記念&ばんえいダービー(27日)→東京大賞典(29日)→ばんえい・ヤングチャンピオンシップ&競輪グランプリ09(30日)と続きます。さすがに競艇の賞金王決定戦までは手が回りません(全部に義理立てしてられませんからね~)。

 正直言って辛いです...。G1レースの合間にもいろんなレースが続いているわけで、休む間がありません。でも泣き言は言ってられません。例え茨の道であったとしても、これが小生の選んだ道であります。

 なかでも今年の勝負はばんえいダービー。昨年のばんえいダービーは、矢野吉彦さんとAiba札幌駅前で場立ち予想でした。辛うじて的中はさせたものの、この頃ひいた風邪が延々と長引き、だらだらと寝たきりの正月を過ごし、正月明けにはついに熱発で放牧休養という羽目に陥ってしまいました。

 さて、今年のばんえいダービーは、Aiba石狩(サテライト石狩内に併設)で、NPO法人とかち馬文化を支える会きっての、というより、全国でもおそらくこの人の右に出る人はいないのではないかという輓馬血統研究家のTさんと一緒に場立ち予想イベントです。近隣にお住まいの方はぜひおいで下さい。当日は岐阜記念競輪の決勝戦もあります。小生、競輪・ばんえいの両方で大活躍!(のはず)です。

 Aiba石狩では10月には、小寺雄司さんと小生、11月にはTさんと小生で、それぞれ予想イベントを開催しました。10月の予想会では、ばんえいの生き字引小寺さんが、これぞプロという神業予想を披露し、Aiba石狩では、何と、この日の払戻額が発売額を上回ったのでありました。また、11月にはこれまで「あのおっさんの買い目を避ければ的中できる」といわれ続けた小生が、最終レースで馬単2万馬券を的中させるという快挙を達成しました。

 27日のばんえいダービーはどうなるのでしょう。ワタシハスゴイのオークス・ダービー連勝なのか、それとも菊花賞馬キタノタイショウが男の子の意地をみせるか。はたまたオークス2着のワタシハキレイズキや菊花賞2着のアオノレクサスが逆転するのか? そういえば、イレネー記念と菊花賞は3着まで全く同じ順位でしたね。勢力分布はあまり変わってないということですかね。そうなると、あまり大穴は出そうにないのですが、みんながそう思っていると、年末ボーナスがドカンと...。楽しみですね~。何が起こるか、乞うご期待です。

 あ、それと、27日のばんえいダービー終了後、NPO法人とかち馬文化を支える会札幌支部の忘年会をやります。非会員も参加OKです(その場で入会してくれるとなおうれしいです)。


(編集部追記)関東支部では1月2日に顔合わせ会が行われます。

やっぱり馬が好き(第59回) 旋丸 巴

2009年11月13日(金)

芦毛三姉妹と白馬四兄弟

 ばんえい界の名物厩務員ヤスさん曰く「白が暗刻(あんこ)った」

 麻雀に興味の無い方のために解説申し上げれば、つまりは、3頭の芦毛がヤスさんの担当となった、と。

 ヤスさんと言えば、言わずと知れた名馬フクイズミの担当者さんだけど、そこにメジロハナコ、トモエカルメンが現われて、気が付けば、ヤスさんの担当馬は芦毛の牝馬が3頭。血統的には全く繋がりは無いけど、しかし、ここは敢えて、こう名付けて売り出すことに。

 「芦毛三姉妹!」

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芦毛三姉妹揃い踏み。左からフクイズミ、メジロハナコ、トモエカルメン
(写真提供:ヤスさん)

 長女フクイズミは、もう説明の必要も無いでしょう、現役最強牝馬にして、その鋭い差し脚とキュートなキャラクターで大人気の名牝。

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フクちゃんは、いつだつて可愛い

 次女メジロハナコは、去年の今頃は線の細いお嬢様だったのだけど、この夏から急成長。3連勝を含む5勝をあげて、同世代牝馬陣のトップクラスにのし上がってきた成長株。

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ベロ出しハナコ

 そして、末娘のトモエカルメンは、2歳の可憐な少女、と言いたいところだけれど、この馬も成長著しくて、元々、背の高い馬だったところに最近は横幅も出て、それにつれて成績も上昇中。まだまだ性格的に甘いところがあって、なかなか勝ち上がれないけれど、お姉ちゃん達を目標に頑張っているところである。

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シャムネコ風のカルメン

 と、三姉妹揃って、しかし、同じ芦毛でも微妙に色合いが違うところが、この子達の可愛いところ。連銭芦毛と呼ばれる銭形の模様が特徴のフクちゃん。全身、黒と白の刺し毛が満遍なく配合されたような黒っぽい芦毛のハナコ。そして、シャム猫さながらの黒いソックスを履いたカルメン。

 それぞれに、それぞれの意匠を凝らしたお洒落な三姉妹なのである。

 名門・松井浩文厩舎が揃えた逸材。フクちゃんを筆頭に大暴れしてくれることでしょうね、当然。

     *    *    *

 と、今回はこの三姉妹のことだけを紹介するつもりだったけれど、ここまで書いたら、どうしても、もうひとつのユニットを紹介したくなって自制が効かなくなった。

 こちらのユニット名は「白馬四兄弟」

 って、私が勝手に名付けただけなんだけどね。その四兄弟というのが、エビスオニワカ、リアルスペシャル、アオノレクサス、ハクバオウジ。芦毛三姉妹とは違って、この4頭は正真正銘の兄弟。しかも、父親まで同じ全兄弟で、なおかつ4年連続の年子。

 父は、ばんえい記念で執念の坂越えを見せた芦毛のエビスタイショウ。母スズノコトブキも芦毛だから、生まれた四兄弟も揃って芦毛。なおかつ、父に似て勝負根性が凄い。

 04年生まれの長兄オニワカは350万円未満クラス。05年リアルスペシャルは120万未満クラス。06年レクサスはイレネー記念2着、先日のばんえい菊花賞でも2着と3歳世代でトップを争う存在。末弟06年生まれハクバオウジも2歳A-1クラスで活躍中。と、厳しい競馬の世界で、全兄弟4頭が揃って活躍しているのだから驚異的。

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ハクバオウジ

 血統的にもフクイズミのおいに当たる名血、と、注目に値する期待の四兄弟。

 私は、特に芦毛フェチという訳ではない。けれども、しかし、ここまで駒が揃ったら芦毛軍団を応援しないわけには行かない、でしょ?

 芦毛三姉妹、白馬四兄弟、共に大活躍して、「白い嵐」を巻き起こしておくれ~!!

馬券おやじは今日も行く(第56回) 古林英一

2009年10月 8日(木)

どなたか教えてください

 征夷大将軍右近衛大将右馬寮御監淳和奨学両院別当源氏長者(せいいたいしょうぐんうこのえのたいしょううまのりょうぎょかんじゅんなしょうがくりょういんべっとうげんじのちょうじゃ)。落語の寿限無みたいですな。これは何かというと、徳川家康の官職なのだそうだ(岡野友彦『源氏と日本国王』講談社現代新書、2003年、53ページ)。征夷大将軍は歴史の時間に習うのでみなさん聞いたことがあるだろう。淳和院はいくつかの寺院とか陵墓を管理する機関、奨学院は貴族とか皇族の子弟の教育機関である(だったと思う。うろ覚えですみません)。したがって、淳和奨学両院別当というのは、これら二つの機関の長という意味である。源氏長者というのは源という姓を持つ一族の棟梁という意味である。右近衛大将というのは右近衛府という役所の長官。で、いよいよ、今回のコラムの本題である右馬寮御監である。

 なぜ、こんな話を始めたかというと、先だって、NPOとかち馬文化を支える会の専務理事つむじまる文豪より、馬文化を支える会で発行している馬文化新聞の原稿を書けという命が小生に下ったのである。今回は「戦争と馬」をテーマにしたいということなので、第二次大戦前に馬の生産から流通に至るまで大きな役割を果たしていた馬政局について書こうと思ったのである。結論からいうと、小生は締め切りまでに原稿をあげることができず、拙稿は次回回しとなったのである。ごめんなさい、つむじまる文豪m(_ _)m

 北清事変や日露戦争で欧米列強の馬に比べ劣弱さを露呈してしまったわが国の軍馬の改良を担うべく設置されたのが馬政局である。馬だけを担当する役所があったのである。この馬政局をつくるにあたって、活躍したのが主馬頭藤波言忠であった。

 ここで小生はつい脇道に逸れてしまったのである。主馬頭というのは宮内省にあった主馬寮という馬を管轄する役所のヘッドという意味である。では主馬寮ってなんじゃらほいということが気になり出したのである。

 で、ちょいと調べてみると、桓武天皇の頃に左右の馬寮(まりょう)という役所を統合して主馬寮となったが、後にまた元の二つになったとあった(和田英松『新訂官職要解』講談社学術文庫、1983年、144ページ)。では先にあげた徳川家康の官職にある御監とは? これはどうも頭(かみ)を統括する役職らしい。ところが、これは近衛大将が兼任するのが通例のようで、馬寮の事実上のヘッドはやっぱり頭とのことである。

 ここで源頼朝の父が左馬頭(さまのかみ)義朝だったことを思い出したのである。そういえば、足利尊氏の弟足利直義も右馬頭(うまのかみ)だったような...。さらに調べると、江戸時代には歴代の将軍が右馬頭とか左馬頭に任じられているという。こうなると、武士の役職としてはかなり高位の官職らしいということがわかる。

 前記『新訂官職要解』には馬寮の頭は「左右各一人、職掌は『大宝令』に「閑馬(うまやのうま)の調習・養飼、供御の乗具、穀草を配給し、及び飼部の戸口の名籍を掌る」とある」という。そもそもの職掌はそうなのだろうが、源義朝は果たして上記のような仕事をしていたのだろうか?

 足利直義が飼い葉の手当を指示していたとは思いづらい。さらに江戸に住む将軍家が朝廷の馬の訓練を統率していたとは思えませんわな。では、いったいいつまで馬寮なる役所が実際に存在し、ちゃんと馬を飼っていたのであろうか?

 左馬頭とか右馬頭なんていう官職がいつの頃からかまったく名目だけの官職になったことは確かなのであるが、江戸時代でも宮中行事で馬が使われている。あの馬はどこで誰が飼養していたのであろうか? 疑問は果てしなく広がってしまったのである。

 こりゃあ、ひとつ、わが研究室に鎮座まします『日本馬政史』をじっくり紐解くしかない......とやってるうちに、タイムアップで馬文化新聞の原稿が書けなくなってしまったのであります。

 こう考えてみると、中学や高校でいろいろな歴史的な事柄を習うのだが、始まりは教えてくれても終わりは教えてくれていないことに気がついた。今日明日とはいいません。とりあえず、馬寮っていつ頃まであったのか誰か教えてくれませんでしょうか?

やっぱり馬が好き(第58回) 旋丸 巴

2009年9月12日(土)

来年も見たいマスターズ

 今回は、前回の当コラムで告知させてもらった「ばんえい十勝マスターズ2009」のご報告。

 ばんえいグランプリに合わせて、「もうひとつの夢の競演」と題して行った同カップ。参加して下さったのは、10名の調教師先生と、その管理馬10頭(枠順)。

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久々の勝負服姿で集合した調教師先生達

 どうです、人馬共に良いメンバーでしょ?

 さて、そんな豪華メンバーによるマスターズカップだけれど、本番に先駆けて行われた表彰ステージでの参加調教師の紹介では、他調教師が「頑張ります」「久々だから」と、はにかむ中、皆川調教師だけは「私が世界の皆川です」と大音声で御挨拶。「最近の騎手はなっとらんから私が見本を見せてやるぅ」と宣言して、スタンドを爆笑の渦に叩き込まれた。

 そんな陽気な皆川先生も、照れていた他先生も、しかし、17時10分、高らかに鳴り響くファンファーレと共にスタートを切れば、現役時代と変わらぬ勝負の鬼となって、馬を追うこと追うこと。

 先ずは、実力上位2騎、ハマナカキング・服部師とキングファラオ・久田師がサクサクと歩を進めて第2障害へ。それに食らいついたのが、軽量アカネオーカン・中島師。現役引退から余り時を経ていない中島調教師だけに、坂をあげる姿も迫力満点。その姿に観客が目を奪われているうちに、1番キングファラオ・久田師と7番ハマナカ・服部師が坂を下って、後は一騎打ちとなったけれど、前回マスターズ覇者の久田先生がチャンピオンの意地を見せて連覇を達成した。

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力強く第2障害に挑む中島調教師

 という優勝争いもさることながら、しかし、勝負が決った後も場内の熱気は下がらず、軽快なステップを踏む皆川先生の「皆川ダンス」や、岩本先生の燻し銀の手綱さばき、伝説の金山フォームなどなど、10名の調教師の騎乗に観客の視線は釘付け。その興奮の大きさを証明するように、最年長・三浦調教師が最後に入線すると大きな拍手が沸きあがった(結果)。

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ミスターばんえいの華麗な手綱さばき

 いやあ、それにしても、さすがは往年の名手揃い。どの先生も精悍でカッコ良かった〜、と感動しつつ、レース後の集合写真撮影に走ったのだけれど……。

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なぜか表情が暗い先生達

 カメラに向かう先生方の顔が何だか少しく暗い。どよーん、とした、その表情はなぜ?

 「先生方、もっと笑ってくださいよ」

 たまりかねて笑顔を催促したら、間髪を入れず、皆川調教師が「こんなに疲れてるのに笑えるか!」

 ドッと笑いが起こって、やっと、こんな写真が撮れたのだけれど、レース後の先生方、本当に辛かったようで、口々に「あ〜、こわい。ひどいもんだね、こんなにこわいなんて」と、のたまう。

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「こんなに『こわい』のに笑えるか」と爆笑

 因みに、「こわい」は北海道弁で「疲れた」という意味。

 そんなに「こわく」なるほど、真剣に勝負してくださった訳で、申し訳ないから厩舎に引き揚げる先生方に「有難うございました!」と心より御礼申し上げたら、金田先生が振り返って

 「いやぁ、楽しませてもらったよ」とニッコリ。そう言えば金田先生、小学生の息子さんたちとレース前に記念撮影されていた。お父さんの勇姿を見て、息子さん達も、ちょっぴり眩しそうな顔をしていたっけ。

 という訳で無事終了したマスターズカップ。オールドファンから新生ばんえい発足以降の若いファンまで、たくさんのファンに喜んでいただいたようで、たくさんの人から、「またやってよ」「次はいつ?」と聞かれて、企画者としては大いに満足。むふふふふ

 出来れば、来年も、いや、毎年、グランプリの日の恒例イベントとしてマスターズカップを定着させたい。そうして、ばんえい記念のみならず、夏のグランプリにも、是非、全国からファンが集まってくれれば良いな。

 なーんて、優等生ぶった感想を記して、でもね、本当は、私が誰より一番マスターズを見たいのである。今回だって、私が見たいから、無理にも調教師会と主催者に頼んで、実現した訳で。だから、来年も、私のためにマスターズをやって欲しい。いや、やるのである、絶対に!

馬券おやじは今日も行く(第55回) 古林英一

2009年8月26日(水)

未来の競馬場のあり方

 全国津々浦々のばんえいファンのみなさま、残暑お見舞い申し上げます。といいながら、北海道はすでに秋にはいった感があります。

 8月20日、帯広市にあるとかちプラザにおいて、NPO法人とかち馬文化を支える会が主催した「未来の帯広競馬場デザイン・コンクール」審査会が開催されました。コンテストへの応募は20件あまりあったそうですが、そのうち事前審査を通過した優秀作品5件のプレゼンテーションが当日の審査会でおこなわれ、グランプリ、準グランプリ、市民賞が選ばれました。

 当日プレゼンテーションがおこなわれた優秀作品は、以下の5作品でした(発表順)。

(1)上田ヨセフ氏
  「十勝の真ん中帯広競馬場」

(2)河口晋一氏
  「最強の集客施設」

(3)十勝馬事振興会青年部会・宝田浩二氏
  「未来の帯広競馬場」

(4)帯広畜産大学輓曳研究会・大江史晃氏
  「未来のばんえい・帯広競馬場構想」

(5)夢希掴(ゆめきかく)・堀内康秀氏
  「命を担う本拠地確立化プロジェクト」

 小生はタイムキーパーということで、発表中に時間を知らせるベルを鳴らす係を担当しました。学会発表などでは何度も経験があるのですが、時間を厳守してもらいたいという気持ちと、例え規定時間を多少オーバーしても十分発表してもらいたいという気持ちとが葛藤し、案外気を使う役割なんですよ、これが。学会発表のときなら、時間厳守を結構強く訴えます。ここだけの話、といいつつこんな場で書いてしまえばここだけの話にはなりませんが、総じて学者(特に中高年の人文社会系の学者)は発表時間を無視してだらだら話す人が多いんですよ。学校の先生はとかく話が長いっ!…と天に唾する小生。ところが、今回は皆さん、時間を極めて厳格に守っていただいたのでほんとに助かりました。

 予定外だったのが、審査委員による審査。当初20分くらいを予定していたのですが、これが30分を超える白熱した審査になりました。審査委員は金山紀久氏(帯広畜産大学教授)を委員長に、秋元和夫氏(十勝信金地域経済振興部)、絲山秋子氏(作家)、黒田栄継氏(十勝地区農協青年部協議会)、笹川良子(帯広消費者協会)、藤岡賢(帯広青年会議所)、そしてNPOとかち馬文化を支える会理事長・柏村文郎氏(帯広畜産大学)の7名。小生は審査の現場にいなかったので内容は知らないのですが、後でちらりと聞いたところ、審査委員の方々はまことに熱心に議論をされていたようです。

 で、グランプリには(4)の帯広畜産大学輓曳研究会の作品が、そして準グランプリには(3)の十勝馬事振興会青年部の作品が選ばれました。(3)の作品は当日会場に集まった人たちの投票で決める市民賞もあわせて獲得しました。詳細については、近日中にとかち馬文化を支える会のブログに掲載を予定しております(現在は速報が掲載されてます)。

 わが国の競馬の歴史をみると、街のなかにあった競馬場が郊外に追いやられ、そして馬券の発売低落によって廃止に追い込まれたという事例が多々あります。競馬なんぞは健全な市民がやるものじゃないという偏見は未だ根強いものがあります。最近でも、某場外馬券発売所設置をめぐる地元説明会の場で、地元地区のある人が「馬券発売所が出来るとクオリティーの高くない人が来る」などと発言したケースがあります。確かに、小生のクオリティーが高いかといえばまあ高くはないですわな。しかし、人間の評価にクオリティーなんていう表現が使われるとは知りませんでした。全国の馬券好きのみなさん、ちょっとムカッとしません? 実名をあげて、全国の競馬ファンに、いやがらせ、いや、抗議のFAXを送る運動を呼びかけようかとさえ思いましたが、小生はクオリティーは高くないけど、まあええ年した大人なのでそんなことはしませんでしたけど。

 馬・競馬を、もちろん馬券も含めて幅広く市民の文化・娯楽として定着させようという意識がこれまで殆どの地方競馬の主催者になかったことは大きな問題だと小生は思っております。ばんえい競馬の存続はこれまでの競馬のあり方を変える契機になったように思います。競馬と競馬場のあり方について、帯広市も真剣に考えているようです。今回のコンテストが競馬と競馬場を地域の共有資源として考えるきっかけになればいいなと、馬券おやぢの小生はしみじみ思うのであります。

 コンテストの後、審査委員をつとめてくれた絲山秋子さんを囲んだ飲み会が競馬場内のリッキー小屋でありました。何でリッキー小屋だったのかというと、絲山さんが競馬場内にテントを張って宿泊したからです。何でも、全国を「一人キャンプ」をして回っているのだそうです。あいにくの大雨のなか、無事に朝を迎えられたのでしょうか? ちなみに、絲山さんって、とっても面白いおねえさまでした。

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