NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
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今年勝ち星がなく3着が最高という成績のコマサンブラックだが、今年の帯広記念3着の走りから、狙いはシーズン後半の高重量戦とみていた。昨シーズンも5月から9月まで馬券がらみがなく、10月から調子を上げてきた。待ちに待った高重量戦で、しかも別定増量なしの850kgならいよいよチャンスだろう。いきなり勝つまではどうかだが、連軸としての狙い。
勝利という意味での最有力は、このレース3連覇のかかるアオノブラック。メムロボブサップより20kg軽く、昨年と同じ870kgは有利といえる条件。今シーズンは夏を無事に乗り切り、岩見沢記念を制して調子を上げて臨む一戦だ。
今シーズン勝ち星がないメジロゴーリキだが、もともと一発屋という印象で、むしろ重賞2着3回はよく走っている。展開次第という面もあり、土曜日夜にはピンポイント予報で傘マーク、先行して障害トップ抜けならそのまま押し切る可能性もある。久々の手綱となる鈴木恵介騎手がどんなレースを見せるか。
昨シーズンから充実ぶりが目立つのがインビクタ。今シーズンの岩見沢記念でも別定20kg増のトップハンデ840kgで3着(同着)という走りがそれを示している。今回は基礎重量が増えたところで別定20kg増がどうか。雨で湿った馬場になればこの馬にも味方になる。
コマサンエースは重賞タイトルこそないものの、今シーズン旭川記念3着に、岩見沢記念でもインビクタと同着の3着。現役最強7歳世代にまた1頭、新興勢力が加わった。
メムロボブサップが北見記念に出走するのは初めて。今回他馬より20kg以上重いトップハンデ890kgでは、さすがに無理に勝ちにいくこともないだろう。連下まで。
◎2コマサンブラック
○10アオノブラック
▲1メジロゴーリキ
△7インビクタ
△5コマサンエース
△9メムロボブサップ
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頭数は14頭と揃ったがが、地元勢で勝負になるのは限られそう。昨年は地元のフジラプンツェルが1番人気にこたえて制したが、今年はやはり北海道勢が中心となりそう。
コモリリーガルは初勝利が4戦目とかかったが、そこから3連勝で園田に遠征して園田プリンセスカップを勝った。ぴたりと2番手から楽に先頭に立って完勝。2馬身差で2着だったシトラルテミニは、その後金沢シンデレラカップを勝った。今回初めての左回りさえクリアすれば能力は高い。
相手も北海道のサウスヴィル。2走前のフローラルカップは最後方から向正面でまくって出て、4コーナーでは先頭をとらえようかという場面があった。さすがに直線では息切れしたが、厳しい競馬をした経験は生きるはず。ただスタートがよくなく後方からとなってしまうため、距離短縮でどうか。
もう1頭北海道のプレストマーヴェルは、前走ウィナーズチャレンジではスタートいまいちで後方からとなり、4コーナーでは先団にとりついたが、直線はじりじりとしか伸びずに4着。3走前の2歳オープンは、クビ、クビ差という接戦の3着だったが、勝ったジュデシャンスは、園田プリンセスカップに遠征し、コモリリーガルから12馬身離れて3着。その比較からよほど力をつけていない限り、勝ち負けまではどうだろう。
地元馬ではセイバイラックに期待か。前走芝の予定がダート変更となったことでダート初出走となって8馬身差の圧勝。上位食い込みがあるかどうか。
川崎のオトメノネガイは、前走5馬身差の圧勝だったが、4キロの減量騎手に加え、メンバーのレベルもいまいちだった。北海道からの遠征勢を相手にどうだろう。
◎14コモリリーガル
◯9サウスヴィル
▲2プレストマーヴェル
△1セイバイラック
△7オトメノネガイ
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ハクサンアマゾネスが、兵庫サマークイーン賞以来、再度の園田遠征。その兵庫サマークイーン賞は、金沢所属としては初めての他地区遠征ながら、大井のジュランビルに3馬身差をつける完勝で1番人気にこたえた。続く名古屋の秋桜賞でも期待されたが、放牧から戻って仕上がり途上とのことで能力を発揮できなかった。今回は前走牡馬相手のA1特別を9馬身差で圧勝しての遠征。兵庫サマークイーン賞からの距離延長は、スタートに不安があるこの馬にとってはむしろプラス材料。牝馬同士ならあらためて能力の高さを示す舞台だ。
地元期待は、古馬重賞初挑戦となるスマイルミーシャ。あらためて言うまでもないが、ここまで9戦して、負けたのは菊水賞での2着だけ。古馬相手にもB1特別で5馬身差の圧勝だった。ハクサンアマゾネスの兵庫サマークイーン賞の勝ちタイム1分53秒3に対し、スマイルミーシャは同じ園田1700メートルで1分52秒台を2度マークしている。あとは古馬一線級との対戦でどうか。ハクサンアマゾネスと隣の枠に入ったことも見どころになりそう。
園田で活躍が目立つ高知勢。兵庫ゴールドカップを8番人気で制したダノンジャスティスは見事だった。アンティキティラは昨年のこのレースで3歳ながら1番人気に支持されベニスビーチに3/4馬身差で惜しくも2着。今年に入って勝ち星こそないが、金沢の読売レディス杯、名古屋の秋桜賞でともに2着と遠征で好走を見ているだけに侮れない存在だ。
前走初めてのA1A2特別で牡馬相手に2着と好走したソニンクヴァース、兵庫サマークイーン賞3着だったクリノメガミエース、重賞初挑戦で距離も未知数だがグリージャらも連下争いなら。
◎9ハクサンアマゾネス
○10スマイルミーシャ
▲2アンティキティラ
△4ソニンクヴァース
△6クリノメガミエース
△7グリージャ
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九州ジュニアチャンピオンとネクストスター佐賀で勝ち星を分けたトゥールリーかウルトラノホシか。
九州ジュニアチャンピオンで4着に負けたウルトラノホシだが、スタート後は好位につけたものの、1コーナーを回るところで位置取りを下げてしまった。直線ではしっかり伸びていただけに、2番手から直線で抜け出したトゥールリーとは位置取りの差だった。ネクストスター佐賀では、外枠でもあえて内に入れ、4コーナー手前で外に持ち出して直線差し切るという力強いレースを見せた。1800メートルへの距離延長ということでは、血統的にウルトラノホシに有利となりそう。
ネクストスター佐賀で3着に敗れたトゥールリーだが、直線を向いたところでウルトラノホシに内に押し込められ、前のムーンオブザサマーが壁になるような場面があった。それがなくて直線一騎打ちだったらどうだったか。巻き返す可能性はある。
カシノルーカスは、ネクストスター佐賀では3着トゥールリーから1秒4離されて5着。しかしながら小倉の芝に挑戦したひまわり賞では地方馬最先着の6着。続くアンタレス特別では6馬身差の圧勝。不良馬場ではあったが、勝ちタイム1分29秒5は、今回のメンバー中、佐賀1400メートルで1分30秒を切っているのはこの馬だけ。ネクストスターでつけられた差ほど能力差はないかもしれない。
今回のメンバーでは唯一北海道からの転入で、ネクストスター佐賀で7着だったシーブレ、同6着だったフークファンタジーらも連した争いの候補。
◎1ウルトラノホシ
○5トゥールリー
▲10カシノルーカス
△2シーブレ
△7フークファンタジー
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グランダム・ジャパン2歳シーズンの第2戦。北海道から2頭、兵庫から2頭、大井から1頭が遠征。さらに地元馬にも北海道から転入初戦が1頭というメンバー。
グランダム・ジャパン2歳シーズン第1戦の園田プリンセスカップで2着のポイントを持っている北海道のシトラルテミニが断然といえそう。もう1頭北海道から遠征のバラライカ、転入初戦のハリウッドスマイルが、ともに未勝利戦を勝っただけなのに対して、シトラルテミニはフレッシュチャレンジ勝ちに、重賞のリリーカップでも3着という実績。課題といえるのは、園田プリンセスカップの1400メートルからさらなる距離延長ということくらいだろう。
バラライカも、前走ようやく門別の未勝利戦で初勝利とはいえ、JRA認定アタックチャレンジで2着3着が各2回。馬券圏内を外したのはデビュー戦の5着だけ。惜しいところで勝ちきれないレースが多いが、差をつけられての敗戦はそのデビュー戦だけと堅実に走っている。1000メートルから1700メートルまで距離経験も豊富だ。
大井のサフィールシェールは2戦して未勝利だが、1600メートルの新馬戦2着の内容は評価できる。
北海道から転入初戦のハリウッドスマイルはフレッシュチャレンジ2着で、3戦目の未勝利戦を勝った。ただ前走一気の距離延長だった1700メートル戦では4コーナー手前で一杯になって差のある最下位だったことでは、今回の1500メートルがどうか。
地元生え抜きでは、ネクストスター金沢で4着だった以外、ここまで3勝、2着1回というショウガフクキタルに期待がかかる。
◎3シトラルテミニ
○1バラライカ
▲5サフィールシェール
△6ハリウッドスマイル
△4ショウガフクキタル
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