
転入初戦に姫路に遠征した白鷺賞でジンギを負かして以降、いまひとつ歯車が噛み合わない感じのヒストリーメイカー。はがくれ大賞典ではまさかの向正面で失速。ただ佐賀スプリングカップでリュウノシンゲンに1馬身差で食い下がったレース内容を見ると、このメンバーなら勝負になっていい。
シャンパンクーペは昨年中央オープンから転入して、中島記念でリュウノシンゲンの2着。白鷺賞、はがくれ大賞典は大敗だったが、休養明けの阿蘇山賞で2着。前走小岱山特別では向正面で一気にまくって、スピネル、ウノピアットブリオを完封したレースぶりは復活といえそう。
2019年から20年にかけて快進撃を見せたウノピアットブリオだが、その後は低迷。ただ今年になってはがくれ大賞典で遠征勢相手の2着好走や、前走水の浮く不良馬場となった小岱山特別でシャンパンクーペの3着に入ったレースぶりを見ると、ここでも上位争いを期待できそう。
タガノファジョーロは今年2月以降、6戦すべて3着以内と好走しているが、佐賀スプリングカップでは2着ヒストリーメイカーから3馬身差で3着。ここも連下争いまでか。
ドゥラリュールは、一昨年中央2勝クラスから転入し、このレースを含め6連勝という快進撃があった。昨年も九州チャンピオンシップを制したが、今年休養明けの2戦が差のある結果。初騎乗となる飛田愛斗騎手で復活があるかどうか。
スピネルは前走小岱山特別が、勝ったシャンパンクーペを追うように伸びて1馬身差2着。ただ近走、それ以外はやや差のある結果で、重賞のこのメンバーに入ってどこまでやれるか。
◎1ヒストリーメイカー
○7シャンパンクーペ
▲6ウノピアットブリオ
△3タガノファジョーロ
△8ドゥラリュール
△9スピネル
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芝の実績断然はラビュリントス。ホッカイドウ競馬に所属していた昨年2歳時、盛岡JBC当日に行われた1着賞金2000万円のジュニアグランプリでゴール前抜け出して快勝。川崎移籍後は中央芝の3歳オープン特別に挑戦し、アネモネステークスは着順こそ8着だが、勝ち馬からコンマ5秒差。前走橘ステークスは差のある7着も、勝った馬が強すぎただけで2着とはコンマ6秒差。ジュニアグランプリを制している舞台なら能力の違いを見せてくれそうだ。
相手筆頭は芝初挑戦だがエオリエンヌ。大井の桃花賞4着、東京プリンセス賞でも4着は、このメンバーであれば単純に能力が高い。あとは盛岡の芝が合うかどうか。
ナイトオブバンドは、ジュニアグランプリでは4コーナーでまだ差のある6番手からメンバー中最速の上がりで2馬身差2着に追い込んだ。3歳になってクラウンカップ2着、そして先行勢総崩れで大波乱となった東京湾カップでも直線を向いて一旦は先頭に立つ見せ場をつくっての6着は評価できる。
コスモイグロークは3歳になって結果が出ていないが、北海道在籍時の2歳時にはJRA札幌・芝のすずらん賞を制した実績。ただこの距離は長いかもしれない。
2歳時に船橋・平和賞を制した北海道のプルタオルネ、地元勢では中央未勝利から転入初戦のはまなす賞で2着だったトーセンカタリーナらに上位食い込みがあるかどうか。
◎4ラビュリントス
○10エオリエンヌ
▲2ナイトオブバンド
△6コスモイグローク
△11プルタオルネ
△5トーセンカタリーナ
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石川ダービーを勝ったショウガタップリは、レース後、「しばらく地元では使えるような重賞がない」と話していた高橋俊之調教師だったが、ほぼ勝負付の済んでいる相手のここを使ってきた。地元の3歳牝馬同士なら負けられない。
ノトキリシマ賞でショウガタップリに馬体を併せて負い比べを演じたのがスカイピース。結局1馬身半差をつけられたが、直線を向いたあたりではひょっとしてという場面もあった。石川ダービーはスローな逃げに持ち込んだが、ぴたりとマークされて苦しくなった。吉原騎手に戻って距離短縮の1400メートルなら再び見せ場はあるかもしれない。
サザンフルーヴは、ノトキリシマ賞は4着だったが、その後3連勝。1500メートルでのタイムも詰めており、確実に力をつけた。
石川ダービーで5番人気ながら2着はダイヤモンドライン。好位の内を追走し、3コーナー手前で中島龍也騎手は思い切って内から仕掛けるという判断がうまくいった。ここまで12戦して3着以内をはずしたのは2回だけ。牝馬同士ならここも崩れることはなさそう。
浦和から転入初戦の1700メートル戦を勝ったクリスタルミリオンだが、浦和では1400メートルで好成績だっただけに、距離短縮で見せ場が期待できそう。
◎11ショウガタップリ
○1スカイピース
▲4サザンフルーヴ
△6ダイヤモンドライン
△12クリスタルミリオン
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兵庫には地方馬同士の古馬1400mの重賞が年間に2レースしかなく、以前からその距離を求めて東海地区での活躍が目立っている。今回も4頭が遠征してきた兵庫勢が強力だ。
内枠に固まったパールプレミア、ビナサクセス、イナズマテーラーは、いずれも近走ほとんど連対をはずさずという成績で、それぞれ勝ったり負けたりという3頭。
パールプレミアは、12月のオッズパーク2022杯でビナサクセスの2着に負けたが、前半かなり折り合いを欠く場面があり、そのうしろでスムーズに追走できたビナサクセスにクビ差とらえられただけ。続く姫路の兵庫ウインターカップでは、南関東からの遠征馬を相手に逃げ切った。佐賀に遠征した佐賀ヴィーナスカップは南関東からの遠征馬の2着。前走ではイナズマテーラーの2着だったが、それは1230メートル戦。遠征での1400メートルならパールプレミアが最上位とみる。
イナズマテーラーは中央1勝クラスから転入して6戦5勝、2着1回。前走でパールプレミアを負かしているが、ベストはここ3連勝の1230メートルと思われる。
ビナサクセスも中央未勝利から転入後、園田・姫路で17戦11勝と着実にクラスを上げてきた。唯一3着以内を外したのが園田チャレンジカップで差のある7着ということでは、重賞のメンバーに入ってどうか。
地元勢では南関東B級から転入して4戦3勝、飛山濃水杯でも3着と好走しているストームドッグが兵庫勢に割って入ることができるかどうか。
兵庫のもう1頭、バーニングペスカは中央3勝クラスから転入して姫路1500メートル、園田1700メートルで4戦1勝。中央時代はほとんど1400メートル以下を使われていたように、今回は1400メートルへの距離短縮ならチャンスはあるかもしれない。
重賞では掲示板もちょっと遠かったナリノクリスティーだが、今年2戦目以降6戦して2勝、3着4回と調子を上げてきた。重賞でも上位争いの可能性。
◎1パールプレミア
○3イナズマテーラー
▲2ビナサクセス
△6ストームドッグ
△8バーニングペスカ
△7ナリノクリスティー
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2歳シーズンに二冠と翔雲賞、3歳でも二冠を制したキングフェスタが実績的には抜けている。前哨戦ともいえるライラック賞では接戦となった2着争いを尻目にトップハンデながら完勝。昨年10月の秋雲特別で5kgハンデ差のヘッチャラに先着されて以降、同世代には先着を許していないことからも中心は外せない。
ヘッチャラは2、3歳シーズンの重賞で何度も2着3着がありながら、なかなか勝利に至らなかったが、キングフェスタ不在となったポプラ賞を4歳ながらトップハンデで勝ちきった。さらに前走オープン混合のシルバーカップでも古馬一線級相手に4着と好走。ここのきての充実ぶりは評価できるのだが、ライラック賞で接戦の3着だったときが10番枠で、今度は1番枠という不運。キングフェスタと同じトップハンデで果たしでどこまで迫れるか。
ツガルノヒロイモノは、ヘッチャラが勝ったポプラ賞では前4頭からかなり離れた5番手から追い込み、差のない4着に食い込んだ。さらに4歳の特別戦、すずらん賞、ライラック賞でともにヘッチャラに先着。そして前走ゴールドトロフィーを勝利と、この馬もここにきての充実ぶりを感じさせる1頭。ただ10kg差でキングフェスタを負かすまではどうか。
クリスタルコルドは近走さっぱりだが、昨年3歳時は、ばんえい大賞典、はまなす賞を連勝。ばんえい菊花賞でも3着に好走した。世代限定重賞では、近走不振でも重賞実績馬が好走するパターンがよくある。
ヤマカツエースもキングフェスタと同じトップハンデでどうかだが、ヤングチャンピオンシップを制したほか、重賞2着1回、3着2回という実績はあなどれない。
ライラック賞で2着争い接戦の4着だったホクセイウンカイ、重賞2着3回のトワイチロらも連下でおさえておきたい。
◎7キングフェスタ
○1ヘッチャラ
▲6ツガルノヒロイモノ
△4クリスタルコルド
△2ヤマカツエース
△8ホクセイウンカイ
△3トワイチロ
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