
一時はダートグレードを勝てる器ではと思われたサイモンロードだが、昨年の梅見月杯を勝ったあとは、地元同士でも勝てずというレースが続いている。今回はオータムカップ2着以来約3カ月ぶり。そのとき先着されたノゾミダイヤは、大晦日の東海ゴールドカップを勝って、まだまだ底を見せていないという馬。今回、ハンデ戦ながらなぜか全馬が54キロか53キロという斤量的に恵まれているだけに、ここで復活のきっかけをつかみたいところ。
現状でどれだけの力があるのか測りかねるのがスズカランクス。2011年には道営スプリントで2着があり、しかし2年半ほどのブランクがあって昨年復帰。シーズン終盤にようやく調子を上げてきてB級を3連勝。全盛時の力を取り戻せていれば勝負になる。ただ、これまで門別の1200メートル以下でしかレースをしたことがなく、初めての名古屋で初めての1400メートルで力を発揮できるかどうか。
ノゾミカイソクは昨年の新春盃が重賞初制覇。その後は地元のA1特別では常に上位争い。前走笠松グランプリは4着だが、先着されたのはすべて他地区からの遠征馬で、地元東海勢では最先着。ここでも上位は狙える。
メモリージルバは、昨年夏以降はA1特別で苦戦していたが、前走で3月以来久々の勝利。調子を上げて臨む一戦。
エーシンフルハウスは、2走前の東海キングでメモリージルバ(4着)に先着しての3着。勝ち星はA2特別までだが、連下の穴として押さえておきたい。
◎1サイモンロード
◯5スズカランクス
▲10ノゾミカイソク
△7メモリージルバ
△6エーシンフルハウス
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園田金盃では、古馬の牡馬と初対戦にもかかわらずトーコーニーケが逃げ切った。いよいよ本領発揮だ。そのときが定量54キロ、そして今回のハンデ55.5キロは楽な斤量ではないが、ここでも人気になりそうなハルイチバンは58キロを背負うだけに、チャンスは十分だ。
相手は同じトーコー軍団のトーコーガイア。園田金盃では向正面で木村健騎手が懸命にムチを入れてもあまり反応がなく7着だったが、続く前走A2特別の1400メートル戦では3コーナー手前からの一気のまくりでゴール前抜け出しての快勝。今回、トーコーニーケより0.5キロ重いだけ、ハルイチバンからは2キロ軽い56キロなら勝負になる。
ハルイチバンは、園田金盃では向正面から追いどおしでようやく同着で2着を確保。とはいえ昨年は、重賞初制覇となった六甲盃での勝利を含め9戦オール連対。今回はハンデ58キロがカギになりそう。
エリモアラルマは昨年2着。その後はやや離されての敗戦が目立っていたが、秋から調子を上げてきている。
ラヴフェアリーは、園田金盃でハルイチバンと同着での2着。そのときより1キロ増だけの55キロは、斤量面だけでいえば、ハルイチバンやトーコーニーケより有利。
このレース3連覇がかかるのがニシノイーグル。一昨年は園田金盃を勝っていただけに1番人気だったが、昨年は園田金盃で惨敗していたため、5番人気での勝利。前走園田金盃(5着)から鞍上が杉浦健太騎手となり、向正面から一気のまくりというこの馬の持ち味を生かすレースをしたが、4コーナー大外に膨れて遅れをとってしまった。もしかして水の浮く不良馬場でコーナーで滑るのを気にしたかもしれない。相性のいいレースだけに、連下では押さえておいきたい。
◎8トーコーニーケ
◯9トーコーガイア
▲11ハルイチバン
△3エリモアラルマ
△12ラヴフェアリー
△1ニシノイーグル
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翌日に行われる名古屋記念がA級でも最上位のメンバーで、ここは主にA級2組のメンバーによる一戦。
このクラスで安定した成績を残しているのがゴールドピューマ。夏以降のA2、A3特別で8戦して3着以内を一度しか外していないという成績。ただその離されての5着が1800メートル戦だっただけに距離が不安だが、一度だけのことではある上に不良馬場だったので、今回は目をつぶることにする。
4月以降14戦連続3着以内をキープしているライブリヘイロー は、A3特別を勝ったまでだが、まだまだ上に行けそう。1800メートル戦はB1特別で勝っているが、この馬も距離不安がないではない。
A3特別を連勝しているのがドニゼッティ。A4戦を勝って臨んだ4走前のA2特別で惨敗しているが、その後のレースぶりからこのクラスも突破する力はある。
以上3頭の争いと見て、以下は連下争い。
ケントリュウコウは、近走は1秒前後の差を付けられての敗戦が続いているが、今年前半はA1特別でも上位に食い込んでいた実力。
中央未勝利から転入初戦のグロリアスカフェが不気味な存在。
夏にA2特別を勝った経験があるシンゼンユメノスケは人気を落とすようなら馬券的な妙味としては狙ってもおもしろいかもしれない。
◎10ゴールドピューマ
○8ライブリヘイロー
▲11ドニゼッティ
△1ケントリュウコウ
△9グロリアスカフェ
△7シンゼンユメノスケ
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ホリセンショウは、昨年の帯広記念がなんと9歳にしての重賞初勝利で、前走がそれ以来1年近くぶりの勝利。ここにきて調子を上げてきて、しかも昨年と同じ別定増量なしの890キロで出られるのは有利。中心はこの馬。
ニュータカラコマは好不調の波が大きく、1番人気に支持された岩見沢記念で惨敗してからはさっぱりだったが、ここに来て調子を上げてきた。昨シーズンのばんえい記念では2番人気に支持されながら、かなり差をつけられての4着だったが、今シーズンもばんえい記念に向けて調整していくと思われる。
ホクショウユウキは、岩見沢記念を勝って北見記念2着と、若い5歳(明けて6歳)ながら高重量戦に適性を示してきた。はじめて経験する900キロの重量でどんなレースを見せるか。
インフィニティーは、この時期の重賞としては基礎重量の軽いドリームエイジカップで勝ってしまった。狙いは間違いなくばんえい記念の連覇で、ここでは自身のレースぶりというより、900キロ前後の重量で他馬がどれだけ苦戦するかという要素のほうが大きいように思う。
キタノタイショウはここ3走で勝ち馬から10秒以上の差をつけられての敗戦が続いているが、昨年も直前は同じような状況で、しかし帯広記念で復活という走りを見せた。この馬もここからばんえい記念に向けて調子を上げてくるだろう。
負担重量的に、勝負になるのは以上5頭と見る。
◎6ホリセンショウ
○2ニュータカラコマ
▲1ホクショウユウキ
△4インフィニティー
△10キタノタイショウ
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クラス別定の重賞で、近年、勝つのはほとんどA級馬ばかりだったが、2013年春、2014年春はB級格付けの馬が勝利。とはいえ、ともに連勝か連続連対という馬で、A級馬に対してB級2キロ減、C級4キロ減という斤量差では、A級がバリバリのオープンというメンバーではなくとも、格下からではよほどの上がり馬でないと通用しない。
その上がり馬と思われるのが明け4歳のサカジロハンサム。中央未勝利から転入し、3歳戦からC級特別まで6連勝。昇級初戦となるB級特別に出走予定だったが、雪で中止。出走が2週先延ばしになったが、調整過程での不都合などがなければ、ここはいきなりの重賞制覇に期待したいところ。
アイビスティは、勝利こそ4月のA4戦以来遠ざかっているものの、9月以降のA3特別では堅実に上位に入り、特に2走前のJRAとの条件交流ではハナ差の2着と好走を見せた。むしろこの馬を連軸として狙うという手もあるかもしれない。
ブライトシンプーは、前走A3特別でアイビスティに先着しての2着。2012年の岐阜金賞の勝ち馬で、その後はA1特別でも入着経験がある。A3クラスがほとんどというメンバーなら互角以上のレースが期待できる。
ここ2戦のA3特別で好走を見せたトーホウボンバー、逃げるとしぶといナムラダンサーらも侮れない。
◎3サカジロハンサム
○11アイビスティ
▲8ブライトシンプー
△7トーホウボンバー
△5ナムラダンサー
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