NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
NAR『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』、『競馬総合チャンネル』などで地方競馬を中心に記事を執筆。グリーンチャンネル『アタック!地方競馬』『地方競馬中継』解説。1964年生まれ。
ばんえい競馬では、帯広単独開催となった2007年度にこの柏林賞と天馬賞が新設され4歳シーズンの三冠体系ができたが、過去の勝ち馬を見ていてあることに気づいた。柏林賞、天馬賞は第1回から、歴史のある銀河賞も2007年度以降、いずれも牝馬が1頭も勝っていないのだ。3歳シーズンの三冠では、同じく2007年度以降で、ばんえい大賞典で3頭、ばんえい菊花賞で2頭、牝馬が勝っているので、牝馬が弱いとか不利ということでもないだろう。ちなみにばんえいダービーも2007年度以降は牝馬が1頭も勝っていないのだが、2002年から2005年には牝馬が4年連続勝利ということがあった。4歳シーズンの三冠で牝馬が不振な理由はなにか、思いついた方がいたら教えていただきたい。
6月1日のライラック賞がそうだったように、他馬に対してプラス20キロ背負うことになるホクショウマサル、ハクタイホウ、さらにはプラス30キロのキサラキクらは、いくら実績があるとはいえ、この時期の4歳馬では厳しいように思う。したがって印上位は690キロのB級格付けの馬から。今季6戦してすべて3着以内という好調のホクショウメジャーが中心。
ライラック賞2着を含め3戦連続連対中のカンシャノココロも有力な1頭。
カゲホウトウは、ライラック賞では外枠に入って追走に苦労して9着に敗れたが、年明け以降ずっと4着以内に好走していて、惨敗はそのライラック賞だけ。前走ゴールドトロフィーでは、カンシャノココロに1秒8差ということでは力差はない。
前走B1級1組を勝ったカイシンゲキも侮れない存在。710キロのハクタイホウ、ホクショウマサルは連下まで。
冒頭で牝馬が1頭も勝っていないと書いて、それを気にしたわけではないのだが、奇しくも印をつけたのは牡馬6頭になってしまった。
◎3ホクショウメジャー
○7カンシャノココロ
▲6カゲホウトウ
△9カイシンゲキ
△8ハクタイホウ
△4ホクショウマサル
柏林賞の出走表はこちら
この開催では上級馬の出馬申込みが少なかったのか、A1級馬の出走はA2級馬と混合となっての1400メートルのS2重賞のこのレースだけ。それゆえか近走で1750/1800メートル戦を使われてきた馬が目立つメンバー。
マイネルパルフェはここしばらく1750メートル以上のS2重賞を中心に使われているが、昨年の吉野ヶ里記念で差のない3着という実績があり、今年1月にも1400メートルのA1・A2の有明特別を勝っていた。今回はそれ以来の1400メートル戦となるが、この距離は決して合わないというわけではなく、実力は一枚上と見る。
強敵となりそうなのがケージーヨシツネ。中央準オープンで惨敗が続いて状態的にどうかと思われての転入だったが、1400メートルのS2重賞を2連勝。佐賀の環境がよほど合っているのだろう。
コパノエクスプレスは、昨年末の中島記念こそ2着と大健闘だったが、S1重賞ではやや苦戦。A1・A2混合のS2重賞なら常に上位争いの実力があり、1400メートルから2000メートルまで距離を問わずこなせる。
セイリオスはこのクラスで常に善戦も、なかなか勝ち切れず。経験の少ない1400メートル戦だけにあまり強気にはなれない。
逆にむしろ1400メートルならクリーンが浮上。とはいえクラス的には入着争いまで。
マグメルは中央1000万条件で頭打ちとなって障害も使われての転入初戦。昨年9月までは、芝ではあるものの掲示板内があり、佐賀のダートとこの距離が合うかどうか。
◎4マイネルパルフェ
○10ケージーヨシツネ
▲7コパノエクスプレス
△3セイリオス
△9クリーン
△5マグメル
水無月賞の出走表はこちら
岩手ダービーダイヤモンドカップを回避したスペクトルがここに出てきた。5月3日のやまびこ賞では2着トーホクライデンに大差をつけて圧勝。1400メートルへの距離短縮や、他の牡馬より1キロ重い別定57キロなど不安材料はあるものの、力の違いで押し切ると見る。ロールボヌールが屈腱炎で長期休養という残念なニュースがあったばかりで、岩手のこの世代はひとまずこの馬に期待がかかる。
トーホクライデンはいまだ1勝のみだが、重賞では2着3回、3着1回。ロールボヌールやスペクトルに差をつけられて負けているとはいえ、崩れたのは芝のはまなす賞だけ。安定した成績から馬券の対象としては外せない存在。
ヴァイキングは岩手デビューで2戦して勝てなかったものの、門別で未勝利戦を勝つと、大井で3歳の下級条件とはいえ2勝を挙げて、さらに移籍した笠松では重賞を1戦(4着)して岩手に戻ってきた。さまざまな条件で揉まれて力をつけていることは間違いない。
ツクバグランディーは中央未勝利から転入して3歳の条件戦で6戦4勝2着2回。いきなり重賞のこのメンバーに入ってどこまでやれるか。
グランダム・ジャパン3歳シーズンで総合2位となったホレミンサイヤは、牡馬との対戦であらためて実力が問われるところ。
◎10スペクトル
○5トーホクライデン
▲7ヴァイキング
△8ツクバグランディー
△3ホレミンサイヤ
ウイナーカップの出走表はこちら
昨年の覇者ワールドエンドが、参考レースのエメラルドオープンを貫禄勝ち。3コーナー過ぎで後続との差を広げにかかると、直線では軽く追われただけでの楽勝。最後、イワクラギンガが1馬身半まで差を詰めてきたが、ワールドエンドは流すような感じでのゴールだった。昨年の習志野きらっとスプリント以来、久々の実戦でこのレースぶりなら連覇の可能性はかなり高い。
相手になりそうなのがトップフライアー。中央から転入後、6戦4勝、2着3着各1回。3着に負けたのは東海桜花賞だが、勝った兵庫のエナエビス、2着ピッチシフターにハナ、クビという大接戦。実力が重賞級であることは間違いない。中央ではダート1000〜1200メートルで4勝を挙げ、準オープンまで出世したという実力ゆえワールドエンドを脅かす場面もあるかもしれない。
イワクラギンガは、エメラルドオープンでワールドエンドに1馬身半差まで迫ったが、レース内容から逆転までは難しそう。
昨年前半はダートグレード級と期待されていたクリスタルボーイだが、秋からはやや不振が続いている。今回、休み明け3戦目の変わり身があれば上位争いにからんでくる可能性も。
B級の参考競走、うしかい座特別を勝ったのがピンクストーン。その勝ちタイムが47秒9で、今回53キロという斤量なら、ひょっとしてということはあるかもしれない。
◎10ワールドエンド
◯7トップフライアー
▲8イワクラギンガ
△4クリスタルボーイ
△1ピンクストーン
名古屋でら馬スプリントの出走表はこちら
今年から重賞に格上げとなったこのレース。それゆえの第1回。8頭立てと少頭数ではあるものの、それにしてもすごいメンバーが揃った。ここからスーパースプリントシリーズ・ファイナルの習志野きらっとスプリントに3〜4頭は出てもいいのではと思うようなメンバーだ。
ポアゾンブラックは、転入初戦の北海道スプリントカップJpnIIIで2着と好走。出走機会を得るための地方転厩でいきなり結果を出した。逃げ切ったシゲルカガをとらえることはできなかったものの、東京スプリントJpnIIIでのダノンレジェンドのレースぶりそのまま。このレースぶりを見せられては、ここでも中心だ。
北海道のスプリントチャンピオン、アウヤンテプイには強敵が現れたという感じだろうか。2年連続で4着だった北海道スプリントカップJpnIIIで、今回はポアゾンブラックの転入があって5着。巻き返しなるかどうか。このレースには3連覇がかかる。
クリーンエコロジーは、中央オープンからの転入初戦で、先に抜け出したアウヤンテプイを差し切ったが、2戦目では逆に早めに先頭に立ったためにアウヤンテプイに目標にされた。展開ひとつでチャンスはありそう。
グランヴァンも、ダイワメジャー・プレミアムではアウヤンテプイとクリーンエコロジーの間に割って入っての2着という実力。
2011年の北海優駿を制したピエールタイガーは大井から戻ってきての初戦。南関東ではマイル戦を中心に、逃げ・先行で結果を残してきた快速馬だが、このメンバーでの1000メートル戦の流れに乗れるかどうか。
◎3ポアゾンブラック
◯5アウヤンテプイ
▲1クリーンエコロジー
△6グランヴァン
△4ピエールタイガー
グランシャリオ門別スプリントの出走表はこちら