
今年も日本で最後に行われる重賞は高知県知事賞。
短距離馬かと思われたファイアーフロートが、今年夏にはトレノ賞、建依別賞、さらに1900メートルの珊瑚冠賞と、距離を伸ばして重賞を3連勝。その1900メートルでも逃げ切り完勝なら、2400メートルも問題ないはず。赤岡騎手は4年ぶり3度めの県知事賞制覇がかかる。
リワードレブロンは、今年4月のオグリキャップ記念を9番人気で制したが、その後は地元高知でも勝ったり負けたり。珊瑚冠賞はファイアーフロートに離されての3着だったが、前走A-2の一般戦を圧勝した勢いで逆転を狙う。永森大智騎手にはこのレース3連覇がかかる。
オオミカミは4月の二十四万石賞を4番人気で勝利。ただ、ダートグレードに遠征が続いたあとのこの秋は苦戦が続いている。調子をどこまで戻しているか。
B級まで連勝に近い形で勝ち上がってきたサイモンリッターは、東海菊花賞への遠征、さらに前走A-4戦でやや壁を感じさせたが、このメンバーに入ってどこまでやれるか。
3歳のオールラウンドは4月以来久々の地元戦。佐賀の3歳重賞で結果を残したが、初めての地元古馬重賞でどんなレースを見せるか。
◎7ファイアーフロート
○4リワードレブロン
▲9オオミカミ
△6サイモンリッター
△1オールラウンド
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いよいよ注目の対決だ。JpnIIの兵庫ジュニアグランプリでは結果を残せなかったものの、地元馬同士では6戦6勝のトーコーヴィーナスに、デビューからいずれも一方的なレースばかりで3戦全勝のインディウム。1400メートルの持ちタイムでは、トーコーヴィーナスの1分28秒3があるが、それは兵庫ジュニアグランプリで7着に敗れてのもの。地元同士では1分31秒台まで。対してインディウムは地元同士で1分29秒台が2度ある。おそらくどちらもまだ目一杯の仕上げも目一杯のレースもしていないのだろう。トーコーヴィーナスには、単独で先頭に立つとソラを使うということもある。それゆえ接戦の勝利も少なくない。まことに難しい選択だが、中央の強いメンバーとの対戦と、前走で1700メートルを経験していることからトーコーヴィーナスを上にとった。ちなみにどちらも主戦は木村健騎手で、今回はトーコーヴィーナスを選び、インディウムには川原正一騎手となった。
こうした未対戦の2頭の一騎打ちかというレースでは、意外に力の差があって、真っ向勝負になったときにどちらかが惨敗というケースもめずらしくない。そこに食い込む可能性があるのは、前走1700メートル戦でトーコーヴィーナスに半馬身差まで迫ったポッドライジング、兵庫若駒賞でトーコーヴィーナスの2着があるポムショコラ、前走でインディウムの2着だったエムアイアックスあたりか。ただ実力の抜けた馬がいる場合、着狙いの格下馬が漁夫の利的に好走することがあるので、連下を予想するのも難しい。
◎8トーコーヴィーナス
○11インディウム
△4ポッドライジング
△9ポムショコラ
△5エムアイアックス
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連勝は途切れたが、3歳のノゾミダイヤに期待だ。すでにオータムカップで古馬相手の重賞を制し、1番人気に期待された東海菊花賞では、岐阜金賞でハナ差とはいえ負かしていたキーアシストに逆転され、高知のハリマノワタリドリにも先着されての3着。キーアシストはすでに中央に戻っているだけに、ここはあらためて人気にこたえたいところ。
強敵となりそうなのはタッチデュール。今年は夏のくろゆり賞を制し、以降は勝ち星がないが、出走したのはすべて地方の全国交流かダートグレード。前走クイーン賞JpnIIIでは3着馬に半馬身差と迫る4着と惜しいレースだった。一線級のメンバーに揉まれて力をつけている可能性はある。
一昨年のこのレースを1番人気で制したのがエーシンサンダー。今年の夏はやや不振だったが、ここ2戦のA2特別を連勝と復調気配。
ドリームバスケットは中央からの再転入初戦となったA2特別でエーシンサンダーの5着だったが、2戦目での変り身に期待。
バンダムミュートスは、同じA2特別で2着。今年の重賞でもくろゆり賞5着、オータムカップ4着という成績があり、ここでも上位を狙える。
エイシンナナツボシは近走の着順は大きな数字ばかりだが、いずれも遠征してのもの。7月のサマーカップ3着という実績があり、連下の穴候補。
◎10ノゾミダイヤ
○5タッチデュール
▲2エーシンサンダー
△8ドリームバスケット
△7バンダムミュートス
△4エイシンナナツボシ
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北上川大賞典の予想では、あろうことかナムラタイタンを対抗に落として恥をかいた。血統的にもこれまでの戦績からも、さすがに2500メートルは長いと思ったからだ。たしかに道中では折り合いを欠くところがあって、最後もやや一杯になっていたようだが、そもそもの能力の違いをあらためて見せつけられた。岩手移籍後に負けたのは南部杯、JBCクラシックという両JpnIのみで、しかしともに地方最先着。つまり岩手移籍後は、地方馬にはまだ先着されていない。それでいて今回は地元同士、大差圧勝しているみちのく大賞典と同じ水沢2000メートルの舞台ならまず負けることはないだろう。
相手にはやはりモズ。水沢では5戦してオール連対。北上川大賞典ではナムラタイタンのレコード勝ちに2馬身差まで迫った。距離が2000メートルになってそこまで迫れるかは難しいかもしれないが、どんな勝負に出るかは見どころになりそう。
未知の魅力ということでは3歳のワットロンクン。転入初戦、3カ月半ぶりの実戦となったB級戦を逃げ切り圧勝。大井時代は東京ダービートライアルで差のない3着で、そのときの勝ち馬スマイルピースが東京ダービーでハッピースプリントの2着に入っているというレベルだけに、ここでいきなり通用という可能性はある。
コミュニティが押し出されて4番手評価になってしまった。北上川大賞典は、最後の直線で追い上げ、モズに半馬身差まで迫っての3着。ただその後の白嶺賞が差をつけられての4着。南部杯やJBCクラシックなど、超一線級と真っ向勝負してきた反動がちょっと心配。
昨年の覇者スーブルソーが、今シーズンは特別戦を1勝のみと、ちょっとさびしい成績。昨年はモズを負かしたが、今回はナムラタイタンやコミュニティもいるというメンバーで上位に食い込めるかどうか。
コパノツイテルは北上川大賞典は9着だったが、2000メートルの距離で見直しは必要かもしれない。
◎5ナムラタイタン
○8モズ
▲9ワットロンクン
△10コミュニティ
△7スーブルソー
△12コパノツイテル
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重賞にはなかなか手が届かないティープリーズだが、笠松の2歳の準重賞は3戦すべて勝利。重賞を勝っていないとはいえ、ラブミーチャン記念やプリンセスカップで先着されたのはほとんどが他地区の馬たち。今回はほとんどが勝負付けの済んでいる相手だけに、いよいよ重賞制覇のチャンスが巡ってきたか。もし勝てばアジュディミツオー産駒の重賞初勝利ということにもなる。
ワールドウェーブは、金沢から転入初戦のジュニアキングではティープリーズにアタマ差まで迫っての2着。前走減っていた馬体重を戻していれば、逆転の目もあるかもしれない。父が現役時代に帝王賞でアジュディミツオーと名勝負を演じたカネヒキリということでも興味深い対戦だ。
カツゲキグロリアは、秋風ジュニアでティープリーズのクビ差2着があり、9月26日のJRA認定競走で2勝目を挙げた。ただ、ゴールドウィング賞が出走取消だっただけに、3カ月ぶりの実戦となるのがどうだろう。
マルヨバナーヌは、デビューから10戦してそのうち8戦が3着以内と安定した成績。準重賞の2戦では、いずれもティープリーズの3着だった。その内容からは逆転まではどうか。
ユーセイシリウスはここまで5戦して2勝2着2回という成績だが、2走前のJRA認定競走ではマルヨバナーヌに3馬身離されての2着、ジュニアキングは5着と、ここにきて一時期ほどの勢いは感じられない。再び調子が上向いてくれば。
◎2ティープリーズ
○7ワールドウェーブ
▲8カツゲキグロリア
△6マルヨバナーヌ
△3ユーセイシリウス
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